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この世界の管理を任されたら!?  作者: ちぼりん
本章「初代異能者の軌跡」
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阻止作戦⑤

イエローストーン公園内から水を圧縮した刃がいくつも襲いかかる。

キンメリーとディンは自身の異能にてそれぞれ防ぐか相殺する。


「ーっ!」


「あの辺りの木からだ!」


ディンは即座に数十本の木を根っこから切り落とす。

切り落とされた木は一斉に崩れる。


「ーくっ!化け物か!ここは退くぞ!」


数名の異能者達が退却を始める。

察知したキンメリーは、即座に土や岩を10m程、隆起させ、異能者達を囲む。


「殺しはせん。君達を纏めている人物と話がしたいだけだ。」


「信用できるか!政府の回し者め!」


異能者の一人が大きな水の刃を形成し、キンメリーに放つ。


ここまで水を操るとは。見所あるな。

だが、原子番号が若いほど、私の干渉力は最も強いのだ。

水を構成するものは水素原子二つと酸素原子一つ…。

水素原子の干渉力で私の右に出るものは恐らくいない…はず。代行者を除いてはな。


キンメリーが右手に力を込め、水の刃に手を向け、ほんの少しエネルギーの指向を変えてみた。

同時に水の刃は形を維持できずに霧散する。


「なっー!?」


「落ち着いて話を聞いてくれないか。争いに来たわけではない。」


ディンも刀を抜刀する構えを見せ、異能者達を威圧する。


敵わないと悟った異能者達は抵抗をやめる。


「ふっ…、アレクサンドル様は異変を察知し、すぐにいらっしゃる。」


アレクサンドル、それが奴らのリーダー格らしい。


「では、そのアレクサンドルとやらが来るまで待つとするか。」


「その必要はない。」


辺りの草や木が急に燃え出す。


「む…!もう登場したか。早いものよ。」


上から巨大な火の玉が降りかかる。

ディンは即座に抜刀し、火の玉を真っ二つにする。


「あれを真っ二つにするか。なかなかの強者だな。名はなんという?」


「我はディン。そこのキンメリーという御仁がお前に話したいことがあるようだ。」


「話すこたぁ、なんもねえよ。計画はそのまま続行なんだからよ。」


「私はキンメリーだ。君はアレクサンドルか?」


「そうだと言ったらなんだってんだ!?」


「人間社会に宣戦布告しようとしているな?なぜこんな事をする?」


「この世界は異能者にとって暮らし辛い。人間も増えすぎてお互いが困ってる。ならば人間を間引いた上で、異能者が支配して快適な世界に作り変えたほうがお互いにとってよいものさ!」


「残念だが、それは許容できない。今までの摂理に反するものであるからだ。力を行使するならばこちらも阻止する。」


「ふん、お前の許可を貰う必要なんざ、ねえよ。おい!お前らは下がってろ!」


リーダー格の指令で異能者達は退却する。

同時にアレクサンドルは周りの岩をプラズマ化させ、巨大な火球を数十個程、形成する。


アレクサンドル自身も炎で形成した剣を手に持ち、ディンに襲いかかる。

火球はキンメリーに放たれる。ホーミング機能も付いているようだ。


ディンはアレクサンドルの初撃を自身の剣で受け止めるが、アレクサンドルが纏う超高熱の熱気に耐えられず、すぐに距離を取る。


「ーチッ!炎のわりには硬いな!」


キンメリーは火球を避けながら空気の障壁で防ぐが、高熱でジリジリと体力を奪われる。

先ほどの火球よりは温度が桁違いだ。恐らく数万度はある。


ならばー!

無数の水の弾を形成し、火球にぶつけてスピードや温度を下げる。

そして、大きな水の弾をぶつけ、一つずつ完全に相殺させる。


一方、ディンは近づくと燃え移ってしまう為、高速で動き回り、アレクサンドルに斬りかかるというヒットアンドアウェイ戦法を展開していた。


その様子を遠くから眺めていた異能者達は、アレクサンドルと互角に戦っている様子を見て驚き始める。


「な、なあ…!あのアレクサンドル様と渡り合ってるぜ?大丈夫なのか?」


「あのアレクサンドル様が負けるわけないさ!」


「我々も加勢してアレクサンドル様を手助けするぞ!」


撤退していた異能者達が再び戦場に戻ろうとするー。

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