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矛盾VS了

 強いってことは、弱いことの裏返しで、信じるってことは、信じないってことで、正しいってことは、正しくないってことで、意味があるってことは、意味がないってことで――好きってことは、嫌いってことだ。


 なにもかもが破綻していて、矛盾している。条件を定めないまま、ここまできた。ぼく達人類は、既に終わっていた。そして、終わったあとに始まった。


 なにもかもが曖昧で、わからない。でも、それは矛盾しているだろうか。もしかすると、矛盾はしていないかもしれない。条件が違えば、おのずと、結果は違ってくる。


 強いものは、弱くなるし、信じていたことは、信じられなくなるし、正しいことは、正しくなかったりする。意味があるようで、意味がなくて――好きだという気持ちは、嫌いに変わってくる。


 ぼくは、なにが言いたいのだろう。それさえも、ぼくはわからなかった。なにもかも表裏一体なら、そんなの、なにもかもどうでもよくなるではないか。生きていることは、死んでることではないか。終わりがあるから、始まりがあるのではないか。


 この世界に、本当の終わりはあるのだろうか――結末なんて、存在するのだろうか。死ぬことは、結末だろうか。それさえ、わからない。


 わかるようで、わからなかった。最強の矛と最強の盾、どちらが強いのかなんて、そんなの、条件によって変わってくる。環境によって結果は違ってくる。


 そんなの、はっきりとわかる道理がない。公式がなければ、信じられない。否、公式さえも、無意味かもしれない。だって、環境なんて、人間がごときが操作できるはずがないのだから。そんなのを操れたら、神そのものではないか。


 意味があるという意味がわからない。意味の意味すら説明できない。そんな曖昧な世界で、ぼくは――なんとなくここにいた。


 そして、やつ――矛盾と相対した。だが、全く勝てなかった。戦おうとしても、全て、躱される。躱されては、戦いようがない。そもそも、実体がないものなので、戦いようがないのだが。


 矛盾していたら、正当性がない。だから、道理がない。しかし、期間と目的の違いによって、矛盾は矛盾でなくなる。誰にとっても、矛盾は矛盾ではない。だからこそ、こんなにもややこしい。


 ぼくにとっての矛盾は、誰かにとっての矛盾ではない。誰かにとっての矛盾は、ぼくにとっての矛盾ではない。だから、わかることができないのだ。僕達は。


 でも、矛盾があるということはわかってほしい。

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