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ⅩⅩⅩⅠ 卍 底が抜ける 卍

 

 今年前半でもっとも印象に残ったニュース。それはテレ朝女性記者のセクハラ告発だ。 このニュースのグロテスクなところは、告発に調子を合わせてセクハラを糾弾するマスコミ自体もそもそも元凶だということ。

 どこだって若い女性社員をパワハラ的に突撃取材強制してたり、セクハラしたりお茶汲みコピー係にしたりは当たり前なんだし。



 パワハラ、セクハラ。今年のニュースはそればかりでした。

 それが表すものは「昭和の終焉」


 もっとも分かりやすい構図が日大タックル問題。

 昭和初期だかもっと前だかに醸成された薄気味悪い日本的同調圧力……和を尊ぶとか空気を読むといった分かりづらいモノは、もういまの若い人には通じないのだ。


 けどわたしはそれでいいと思います。

 だってあのタックルに至る流れって、カミカゼ特攻を「志願」させた帝国軍上層部とまったく同じ構造だと思うし。

 ようするにわが国は、80年くらいなーんにも変わってなかったんですよね。司馬遼太郎が【歴史と視点】でばっさり看破した頃と同じ。

 

 最近騒がれてるニュースの半分はつまり、論理的思考力はないけどレールに沿って偉くなったオヤジどもが論理的考察のないまま社会を動かそうとする無理に突き合いきれなくなった人が、増えてきた、ということなのです。


 それがいいことなのか悪いことなのか、いまはたぶん移行期(トランジツト) なので結論は出せませんが、ひとつだけ言えるのは、いまの社会を維持し続けたら戦争には勝てない国のままだろう、ということ。

 太平洋戦争の時と同じで、頑張りすぎて戦争を長引かせて大勢死ぬけど、結局勝てない。上のほうに田中理事長や内田監督みたいなのが大勢いると思えばさもありなんでしょう。戦果報告も物資計算も嘘ばかりになってそのくせ「勝ってます」と言わないと許されない空気の中で、自己矛盾を更なる嘘と精神論で乗り切ろうとするでしょう。多くの偉い人にとって戦争の帰趨より個人の面子のほうが大事ですからね。

 実際、アメリカ合衆国がベトナム戦争の反省から軍部と交わした掟「戦争が始まったら軍の「専門家」にすべて任せ、素人は口を出さないように!」という簡単で当たり前のことさえわが国は自衛隊と交わしていないんだし、どう考えても勝てるわけない。



 話がわき道に逸れたけど、そんなん「なろう」に関係ないじゃん!というかたも、決してそうではありませんので、お気を付けて。

 全世界的に人間の知能は低下しているという。読書人口が減って本屋が潰れまくってるのにラノベは元気、というところにそれは垣間見えましょう。


 パワハラ、セクハラを「NO!」と言うその世代は同時に、グレーゾーンを理解しない層でもある。白か黒かハッキリしないとイヤだし行間なんか読めないので「全部書いてくれ!」と要求する。

 かつて熱心な読者でありいまは創作にいそしんでいるわれわれは、ひょっとしたら自分が思ってた以上にむずかしい試みに挑戦しているのだ!  ジャンジャン!


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