ヒカリンはいろいろやってみたい
「結構、いいところまで来てると思うんだけどな~」
「海斗、マッピングちゃんとできてる?」
「できてるとは思うけど、見通し悪いからな~」
「ここじゃ仕方がないのです」
週末になり、いつも通り20階層に潜っている。
苦戦はしつつも既に半分は超えている。
マッピングによれば、後半に差し掛かっているはずだけどこのジャングルではマッピングの精度に狂いが出ている可能性もある。
とにかくこのジャングル、モンスターの種類に変化はあるがフィールド自体の変化が非常に薄い。
そのせいで、自分たちが本当に進んでいるのか自信が持てなくなってしまう。
「これも修行の一環だと思えばなんてことはない」
さすがはあいりさん。
今はそのポジティブさが頼もしい。
「ミクちゃん、ジャングルにも少し慣れてきたし今度サバイバルゲームとかやってみようかな」
「ヒカリン、それって画面の中の話よね」
「ううん、山とか森でやるサバゲーなのです」
「ヒカリン、本気で言ってるの?」
「もちろんなのです。前は自信がなかったけど、いまならいけそうなのです」
「週末に、ここに潜ってるのにそれ以上いらなくない?」
「ミクちゃんが来ないなら無理かなぁ。部屋の外で遊ぶのもいいかなと思ったのです」
「……あ~サバゲーね。たまには悪くないかも。ちょっと行ってみたいかも」
「絶対ミクちゃん強いのです。銃で撃つの得意でしょ?」
「まあ、そうかも」
「じゃあ、こんど一緒に行くのです」
「う、うん」
ヒカリンは、もしかしたら俺よりも20階層に順応してきている。
まあ気持ちはわからなくもない。
ティターニアのおかげで身体はかなり良さそうだし、今まで出来なかった事への興味が高まっている感じなんだろう。
俺もサバゲーは詳しくないけど、確かにミクには適性がありそうだ。
ただ、2人が参加すると目立ってしまいそうだけど。
「ご主人様、3体です。向かってきています」
シルの知らせに意識を切り替える。
ガサガサガサガサ。
草が倒される音が聞こえてくる。
音の方へと意識を集中する。
「海斗、わかってるな。わかってるんだろうな」
「わかってるから、ちょっと離してくれ」
「そんなこと言って逃げるつもりだな。絶対に逃がさないからな」
集中したいのに、集中できない。
「ルシェ姫おまかせください。このベルリアが一刀のもとにすべて払ってみせます」
前に出ることの出来ない俺に代わりベルリアとあいりさんが前衛を張る。
音が大きくなり、現れたのは虫ではない。
大きな蜥蜴。
「ふ、ふん。ただのトカゲか。トカゲ風情が偉そうにするんじゃないぞ」
蜥蜴なのがわかって三方からのホールドが緩む。
俺もドラグナーを構え、蜥蜴の一体に向けトリガーを引く。
「ドウゥン」
蒼い糸を引いた弾丸が蜥蜴へと放たれるが、蜥蜴はその場から飛んだ。
文字通り飛んだ。
重力とか質量の法則とか完全に無視するかの如く、腕の被膜を使い、こちらに向けて一気に飛んできた。
「この私に向かってくるとはその心意気だけは買いましょう。ただ、それは無謀というもの。『アクセルブースト』」
迫る蜥蜴に向けてベルリアも飛ぶ。
投稿が滞りがちになっていますが、現在作業に時間を取られているのでしばらくご容赦を。
代わりにモブから14が早めに出るかもしれません。
よろしくお願いします。






