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高嶺さんのWEB恋愛小説は実話です。ークラスメイトの美少女が俺との日常をWEBに投稿している件ー  作者: 朝霧いお


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この小説(仮)に身に覚えがありすぎる件

小説家になろうでははじめまして。

これは、カクヨムに投稿していた1万字の短編を長編化した小説です。

加筆しながら投稿しておりますが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。

 その日俺は、とんでもない事に気が付いてしまった。


「え? ……もしかしてこの小説、俺のことじゃないか?」


 有名なWEB小説投稿サイト――の、日間一位に燦然と輝く小説のヒーロー役。そのキャラクターの名前と状況が、あまりにも俺と似ていたのだ。

 タイトルは、『同じクラスの男の子に電車で助けていただいたのですが、これからどうしたらよいでしょうか?』

 内容は、『普通の学校』に通う高校1年生の『お嬢様』である主人公が、電車登校の際、満員電車で困っていたら、同じクラスの男子生徒に助けられる、というヒロイン視点の(おそらく)現代恋愛もの。

 そして俺は、この小説の一話目が投稿された、今からちょうど一週間前の朝、学校一の『お嬢様』を電車で助けていた。

 

【コトノ:コメントありがとうございます!

 そうですね。積極的に話しかけるのは大事ですよね。ハルくんも日和さんと同じで、甘い食べ物がお好きなんです。お昼休みにはいつもお菓子を召し上がっていらっしゃるので、それを話題にお話出来るよう頑張ります!】


 俺の本名は『瀬崎晴人(せざきはると)』――ネットリテラシー的に名前をそのまま使うのはどうかとは思うが、『ハルくん』と書かれても違和感はない。

 因みにこの『返信』が書かれた翌日――の、今日の昼休み、俺は学校一のお嬢様、『高嶺琴乃』さんに話しかけられている。


『ハル……瀬崎くん。甘いものがお好きでしたら、よかったらこちらはいかがですか?』


 高嶺さん(教師すらさん付けである)はそう言って、俺に高級洋菓子を差し出した。


『高そうだし、悪いよ』

『実は先日、知人に沢山いただいてしまって。私一人では食べきれないので、甘い物がお好きな方に食べていただきたくてお持ちしたんです』


 確かそう――返した記憶がある。

 小説のコメント欄を見ると、お菓子の渡し方についても、『コトノ』さんはアドバイスされていたようだった。


【コトノ:コメントありがとうございます!

 そうですね。お一人にだけ渡してしまうと、ハルくんを困らせてしまうかもしれません。明日はクラス全員にお渡しできるよう、沢山お菓子を持参しようと思います。】


 今日の昼休み、高嶺さんは大量のお菓子を持参して、クラスメイトに配っていた。

「こんな偶然、本当にあるのか?」


 金曜日に更新された最新話のあとがきには、作者コメントとして、こんな言葉が添えられていた。


【明日は月曜日です。また、学校が始まります。ハルくんと仲良くなるためには、私はどうしたらいいのでしょうか?】


「いや……まさか、な?」


 小説が投稿され始めてから、一週間程度。

 俺のような人間が、この国にもう一人いたという可能性はまだ十分にある。

 とりあえず、明日になればわかるだろう。

 俺はそう考えて、スマートフォンの画面をオフにして眠りにつくことにした。


少しでも面白い・続きが気になると思っていただけましたら、作品のブックマークや↓の☆☆☆☆☆から評価等いただけますと幸いです。創作の励みになります。

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