競合
「おぬしにもわしの体を中を滅茶苦茶にしてくれた借りがあるからのう。おぬしの中身もわしが弄くってやろうか。あるいは鯉でも捌くようにその腹を切って腸全て引き摺り出してから三枚下ろしにでもしてやろうか」
「やめろ!レイから離れろ!」
「それほどこの小僧が大事か?」
「大事だ!」
「そうか、なら尚更丁寧に壊してやらんとな」
「え゛あ゛っ……」
鳩尾を踏みつけられて息ができない。
鉄パイプに拘束されて身じろぎもできない。
目の前に明確に死が迫ってきている。
嫌だ……こんなところで死にたくない……。
「あーあー、まったく。元々本当に殺す気は無かったんじゃがのう」
「やめろっ!全部私が悪いんだ!全部私が……!」
「そうじゃな。あの場で手を引いておればこんな結末にはならんかったじゃろうに」
「げぼっ」と、僕の意思に関せず口腔から音がした。
多分胃が圧迫されて胃液が逆流してきたんだ。
胃酸に混じって血の味もする。
「やめろ!!やめろって言ってるだろ!!!!!」
ブオンと何かが僕の上を通った。
「なっ!?」
腹部の圧迫感が無くなった。
数回咳き込み、ようやく呼吸ができるようになる。
一体何が起こったのかと確認してみると、カノンの聖剣とメメントが競り合っていたのだった。
カノンが聖剣で競り合っているのではなく、聖剣単体とメメントが競り合っている。
いや競り合っていると言っていいのだろうか?
聖剣トリムは鞘かカノンの手から離れると、たとえ空中でもその場に静止してしまい、テコでも動かないはず。
つまり今、メメントは静止している聖剣を押し返そうとしているだけかもしれない。
カノンはまだ拘束されているし、そもそも投げ飛ばすなんてことも今までできなかったはずだが……。
余計何が起こったのか分からなくなった。
「なんじゃこの剣は!?何をしたおぬし!?」
「えっ?あれっ!?なんで……?」
カノン自身も何が起こったのか分かっていない様子。
誰も現状を理解できていない……。
聖剣が独りでに飛んで行ったとでもいうのか……?
「まったく動かん……いや、時でも止まっておるかのようにその場に留まっておるのか?ただ手を離せばそれでよいわけか。……本当に何なんじゃこの剣は。……む?」
メメントは何かを感じ取ったのか、僕たちとは反対方向、後ろの方に警戒を向ける。
「万神、大鬼」
聖属性魔法「シグナルライト」が魔法陣を描き、詠唱と共に黒い靄が形を成し、その場に立派な二本の角を生やした巨漢……、鬼と形容する他無い鬼が現れた。
この声とこの魔術は皇帝のものだ。
という事は外の戦闘は皇帝が勝ったという訳か……!
エイリアンコラボのキラーが出たと聞いてものすごく久々にDbDをプレイしました。
動画とかは時々観るんですけど、自分でやってみると思っていた以上に思い通りに動かないですよねあのゲーム……。




