千紗お嬢様
どもで~す
翌日、僕は再び『Moon』に来ていた。
(入りたくねぇ…)
いや、厳密にはMoonから10メートル程離れた路上にいた。
仕事とはいえ、1人でメイド喫茶に入るというのはなかなかキツいのだ。しかも、他に客が1人もいないので全メイドさんが僕の周りに集まってくる。
正直気まずい。
(入りたくねぇ…)
「ご主人様、いつ入るんですか?」
「ふぇ?」
後ろに昨日僕を担当してくれたメイドさん…千紗お嬢様が立っていた
…全然気配感じなかった…
「あの…いつからここに?」
「15分ぐらい前からです。貴方の姿が見えたのでず観察させてもらいました」
「観察?」
なんだろう…この違和感…
「…貴方、東雲寺財閥所属の護衛ですね?」
そうか、昨日とキャラが違うんだ。やっぱり昨日のキャラは作っていたのかな?
こっちの方がお嬢様っぽい感じだ
「…言っておきますが、別に昨日のキャラは作ったものではありませんから。それと、人が話しているときに別のことを考えるのやめてもらえませんか?不愉快です」
…心を読まれた?……そういえば超能力者だって地海様も言ってたな…
「私の話聞いてましたか?」
なっ!急速に体温が上がっていく。
「熱い…」
千紗お嬢様が少し驚いたように口をひらく。
「…ここまで体温を上げても『熱い…』だけ?普通倒れてもおかしくないのに…」
これも千紗お嬢様の力か…でも
「ハハ!訓練に比べたらたいしたこと無いですよ」
「フーン…多少は出来るようね…なら、これは?」
今度は鼻いっぱいに異臭が広がる。だが…
「昔、生ゴミの中で一週間くらしたことがあります。これぐらいなら全然大丈夫ですね」
「あっそ」
今度は身体中に蛇が絡み付いた。うわ…口の中にも入ってきた…だけど
「ファファ!ほへほはひひはほほはひはへほへ!!」
「…」
それから30分千紗お嬢様は無言で僕に色々な拷問(?)を仕掛けてきた。
火炙り、幻覚、石抱き、虫地獄、水責めetc.etc.etc.
でも、どれも護衛としての訓練には及ばないというか正直たいしたことの無いものだった。
「あの~そろそろ終わりにしたらどうですか?」
「…」
「バイト大丈夫なんですか?」
「…」
「えっと…」
「なんで」
「へ?」
「なんで私の能力がきかないの!!」
「はい?」
「今までこんなこと無かったのに…なんで?なんでよ!」
「…」
「貴方何なのよ!!」
「千紗お嬢様!!」
お嬢様は泣きながらMoonに駆け込んでいった。
取り敢えず行くか…
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