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勇者でさえ歯車の一部なら  作者: たっきゅん
女神再臨編
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再誕の王国

宗教国家 ヴォルス

その誕生の秘密を知るものは2人しかいない

巫女であったマリーと、三司祭の中で唯一大司祭から伝え聞いたピオニーだ。


「時は満ちたようだな。約束を果たそう」

スッと、ピオニーがヘージに牡丹の花を渡す

「これは?」


花の王様と呼ばれるこの花をヘージに渡した。これの意味するところは…。

祭壇に咲いた黒薔薇の下へ赴き、皆を見渡せる位置へ移動したピオニーが宣言する。



「女神様は再臨なされた。建国時の盟約により、ヴォルスはこれよりヴァルホン王国の一部に戻る」


そしてヘージの前へ再び進み跪く

「正統王位継承者であるヘージ・ヨシノ様。宗教国家ヴォルスは大陸統一国家ヴァルホンで生まれたミル教を主として国の形を成してきました。とある事件をきっかけにヴァルホン王国が分裂した片割れ、それがこの国なのです。今、女神様との盟約を果たす時」


そこまでピオニーが語り、マリーが引き継ぐ

「昔、女神様が降臨なされた時に最初の巫女と二つの約束をされました。一つは、豊かな大地を維持し続ける代わりに聖華豊納祭を行ってこの世界の豊かさを女神様に示すこと。もう一つは、《慈愛は循環し、新たな世界を作るであろう。新たな世界で再び女神と王が相見える時、世界は再び一つとなりヴァルハラの扉は開かれる。世界を王と再び一つの国にまとめよ、その王は亡国の末裔なり》と、語り継ぐことです。全文は代々巫女と大司祭のみで語り継ぎ、最初の一行をミル教の教えとしました。そして、二つめの約束を果たす時が来たというわけです」


じっと聞いていたヘージが少し考えてから頷く。ジューダスと意識を結んだせいだろうか。その約束をすんなり受け入れられた。


「わかった」

サクラを引き寄せ、顔を上げる


「ヘージ・ヨシノとして、正統なる王として。ここにヴァルホン王国の再誕を宣言する!」


ヴァルホン王国は一度は滅んだ。しかし、想いは滅ばない。


《慈愛は循環し新たな世界を作るであろう》

かつて大陸統一国家ヴァルホンで生まれた教え。それにより人々は秩序を手に入れた。

互いの血を流し続けて手に入れた平和は、女神様の教えを加えて新たな世界として作り変えられた。

この新たな世界でヘージは王となる。


今度こそ、優しい王様になるために


由美を取り戻し、その後に何もしないでいい平和な国を夢に見て


世界統一国家になるべくヴァルホン王国が再び蘇った。


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