冒険家ギルドへようこそ！

「私がお前を殺す理由？そんなの１つだけだよ」

この物語は転生した勇者達を始末する話である。

「それが私の仕事だからだ」

とある異世界。
帝国郊外のフィストに位置する冒険家ギルド。

その受付嬢のカテリーナは苦労が絶えなかった。
この世界の受付嬢達は皆、国家試験を通ったエリート集団なのだが、やる業務は依頼クエストの発行、冒険家のリストアップ、書類整理。雑務ばかりの日々だ。
メリットは給料が良いだけで福祉なんてあってないようなもの。

そして何より、この仕事は危険がいつも付き纏う。

え？なにが危険かだって？
そりゃあもちろん。転生者の始末だよ。

平和だった日々はある一人の転生者によって少しずつ変えていく。外れかけていた歯車が噛み合うように。
それは平穏な日々か、それとも地獄の日々か。

今日も受付嬢カテリーナは奔走する。
1つの能力を使い、彼女は意味を問う。

この物語は彼女達が世界を変える物語である。