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憲兵隊

憲兵隊、それはヴェール帝国中央直轄の部隊で建前は綱紀粛正部隊なのだが贈賄や不正を自らやっているといわれる悪名高き部隊だ。

憲兵に捕まったら無実の証より悪徳の金貨

といわれるほどだ。

「まさか、ギルドの行いがバレたとか?」

私がそうつぶやくと

「いや、ただの金集め。この町はこう見えても金があるほうだからな~」

「難癖つけて捕まえて、金貨を徴収して解放するっていうのが彼らのしのぎみたいなもんですからね」

なんてあくどい奴らなんだ!そう憤慨していると

「これはチャンスです!」

ギルドマスターが飛び込んできた。

「これはチャンスです!少し早いですが出港準備を!お前たちも仕事着に着替えろ!段取りは取り決め通り、海賊としてギルド倉庫を襲い物資を強奪、傭兵部隊の一部はラファール号にそのまま飛び乗って出港してください。お前たちもラファール号に続いて出港!関係性をアピールするのを忘れるな!」

「ちょっと待ってください!このまま飛び出ては顔がもろバレです!」

私がそういうとギルドマスターは不敵に笑って

「大丈夫です。こんなこともあろうかとこんなものを用意しました」

取り出したのは騎兵や重装歩兵が使うフルフェイスタイプの兜だった。

「これを着て憲兵隊の前に出て大立ち回りを演じてください。ギルドからも一部抵抗しますからその辺はアドリブでお願いします」

「りょうか~い」「わかりやした」「マスターをぶん殴るってありですか?」

どこか気の抜けた返事と剣呑な質問をした海賊役者たち。

「ありです。船のほうにはギルドのほうから連絡が言っています。では開演準備です」


私たちは海賊っぽい衣装とフルフェイスの兜をつけた。その姿は何というか変態だ。

「・・・・チェンジできますか?」

「もう時間がねえ!」

でも、この姿は

「大丈夫よ。レイちゃん!どんな姿でもかわいいわ!」

う、ここにリアル変態が・・

幸い顔が隠れていたのでアガサお姉さんを傷つけずに済んだようだ。今、傷つけるとリアルに自害しそうだし・・・危なかった~。

「準備はいいですね!今から憲兵隊を呼びに行きます!あとは予定通りに」

「「「おう!!」」」

私はやけくそ気味に叫んだ


「こここ、こっちです!憲兵さん!!私どもの倉庫が!!」

なかなか役者だな、ギルドマスター。

「ああ、分かった。分かったからそんなに急ぐな!」

かなり迷惑そうに後に続いているのは憲兵隊らしい。遠目にも豪華な衣装!稼いでますな~

「はははっ、なんだそんな、なよちいのは!俺たち“仮面海賊団”の相手をするにゃ役者不足だぜ!!」

仮面海賊団って、まあその通りだけど一人でも変態なのに集団でいると異様だな。そう思っていると

「喰らえ!!角材アタック!」

「リアル!!ハンマー投げ!!」

「メジャー縛り!!」

おお!なんというか大工道具が乱舞している。

「ぐお!」「ゲフッ」「あん♡」

次々と倒されていく憲兵隊。そしてメジャーで縛られるギルドマスター。なんか頬を染めているような気がするがスルーだ。

「奥義!!百花繚乱!」

「「「「ぐわ!!」」」」

次々と吹き飛ばされる憲兵たち。一番本気っぽい攻撃だ!かっこいい!!

「くそ!このままで終われるか!!」

憲兵の一人が私に向かって突撃してきた。

「レイちゃん!!」

アガサお姉さんがそう叫ぶが、こんな隙だらけの奴に!

「必殺!!アッパー!!」

「げふ!」

こうして憲兵は星になった。

勢いだけの小説をここまで読んでくださってありがとうございます。気づいたら5万文字を超えてました。読みごたえ出てきてよかったです。


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