捨てられた日
少女視点
私は物心がついたときからあの家にいた。そして食事の準備や、部屋の掃除、洗濯、なんでもやらされた。仕事が遅いときや、ご主人様達の期限が悪いときはぶたれた。
奥様 「なんでこんなにも仕事がおそいの?家に置いてやってるんだから少しは役にたちなさい!」
ミナ「ほんと使えないわね!ねぇ、ママ、こんな汚いやつ、視界に入ってるだけでいらつくわ」
旦那様 「そうか、可愛いミナ、かわいそうに。おいっ!さっさと仕事に戻れ!」
そして少女を蹴り飛ばし、身体中な痣をつけられた。
けど、これは仕事が遅くて役立たずな私が悪いんだ。もっと頑張らなきゃ!
少女は家から出ることが許されず、少女の中の世界はここだけだった。この扱いが普通だと思っていて、殴られるのは嫌だ、けど、悪いのは自分だと思い込んでいた。
しかしある日のこと…
パリーン。
ミナ 「きゃっ! いったーい!」
「ごめんなさい!大丈夫ですか?」
旦那様 「ミナっ!?大丈夫か? こいつのせいだな!今まで面倒見てやってたのにミナを傷つけるなんで!許さん!」
その日はいつもより殴られた。
ごめんなさい、ごめんなさい!わざとじゃないんです!許してください。
しかし、許してくれるはずもなく
旦那様 「もうこの家からでてけ!お前みたいなクズなど死んでしまえ!」
奥様 「そうよっ!あんたみたいなゴミがミナに怪我を負わせるなんて! 捨ててきてやる!」
そして引きずられ、この繁華街の路地裏にすてられた。
奥様 「せいぜい、ここで楽しむのね!あんたも、女なんだしこんなゴミでもいいって言う汚い連中にでも慰めてもらうのね」
「奥様!許してください!もう二度としません!捨てないで下さい!なんでもしますから!」
泣きながら奥様の足をつかんだが
ガッ!
奥様 「さわらないで頂戴!けがわらしい。あんたなんか家におくんじゃなかったわ。まぁせいぜい、楽しむのね!あははは」
そう言って立ち去っていった。
泣きながら回りを見渡す。 あの家か、出たのははじめてで、回りの明るさや空気全てが初めてでコワイ。 これからどうしよう…。このまま死んじゃうのかな?私なんか生きてても仕方がないよね…
そう思いながらも、どうしたらいいか分からずその場で座りこむ。