いちっ!
人生二回目ただいま7歳の私です。オレだけど今は“私”なんです。女の子がオレってすごい違和感あるよね?って気がついてから直しました。
その他母親から矯正された事はいくつかある。例えは私と自分を呼ぶこと、親父をパパ、お袋をママと呼んだりとオレの思考からするとすごく恥ずかしいものばかりだったりする。でも今は女の子なんだし、小学生だしって理由で無理矢理納得してます、はい。
「詩音ー、おきなさーい!ごはんよー」
一階のリビングから聞こえるママの声。リビングが一階で私の部屋は二階。まだ眠いけれどなんとか起きよう。あぁ、でもまだ起きたくない。目は覚めてるけれど布団の温もりから離れたくないぞ。
なんて無駄なことしてるうちに5分が過ぎる。いいかげんママが怒って部屋まで来るかもしれない。もそもそとベッドから起き上がり、パジャマを着替えて一階へ。
「おはよう。今日は二度寝しなかったのね」
まぁね、がんばったよ。そんな意味を込めてピース。ぶいぶい。
前世から朝が弱い私だったけど女の子になってもそれは変わらなかった。やっぱりオレも私も夜型の人間ですよ。外見は変わっても中身はあまりかわらないってことには最近気がついた。
幼稚園の頃、園児達はすごいマセガキが多かった。ちゅーしたりなんてのは当たり前だったりするし、彼女になってよ!なんて事もけっこうあったり。かくいう私も告白されたりもあった。ちゅーは何故か女の子からいっぱいされた。それも私の意識関係なくね。もうマセガキばっかりだったし男の子が女の子を好きになる、またその逆もある。それが普通だったけど私は女の子のちょっとしたドジとかにキュンキュンしたりとか、仕草が可愛いって思ったりで恋愛感情なんてものでは無いが女の子が好きだった。しかし男の子には女の子に抱いた気持ちになったりとすることは無かった。いやー、それを確認した時は安心しました。体にはマイサンが無いけれど、心には前世で長年連れ添った愛棒がまだ存在しているようだったよ。
ちなみに只今7:30。
もう家出なきゃ学校に間に合わないじゃん。はっきり言うと学校は退屈すぎる。英語で言うと、あいむ…あいむ…あ…。まぁそれはどうでもいい。前世では大学まで行っていた私には小学生の勉強なんて無駄と思う。義務教育だからしかたないけどさ。
転生?なんかそんなので生まれ変わった私だけど産まれた世界は前世とあまり変わりはない。変わってるといえば地名いくつか変わってるくらいかな。あとは何時の間にかiP○oneに6が出てたくらい。オレだったころにはまだ4だったのにね。
小学校で辛いことは勉強面だけではなく他人との交流にもある。精神面で年齢の格差が大きすぎる。格差あり過ぎて耳がーんってなる。
話しを戻すとなかなか話しが合わない。つまり私ぼっちちゃんよ。給食だから便所飯なんて、ことにはならないから給食様々だね。あんまり美味しくないけど。
つまりは話しする相手がいないし、幼稚園の頃の女の子達とはクラスが違ったり、小学校が違ったりで友達いないので暇なんです私。
精神年齢が身体のままの年齢なら確実に陰キャラ確定だよね。まぁ身体のままの年齢ならこんな事にらならなかったかもしれないけどね。
これが私の小学校生活さっ!
わいるどだろー?
時は過ぎて12月。
世の中はクリスマスムード一色。街にはクリスマスの定番ソングが流れ、木々には飾り付けが施されている。クリスマスまであと2週間もあるのにな。オレの頃はクリスマス前には彼女欲しいとか騒いでたな。懐かしいなぁ。
「詩音、クリスマスプレゼントをサンタさんにお願いしたかい?」
パパが夕食の席で私に聞いてくる。サンタさんなんていない。パパよ、私は知っているぞ。
まぁ私のうちもクリスマスモードに染まりつつあったりする。ちなみに私には一つ下に弟がいる。名前は龍。いつも外に出掛けては腕白ぶりを発揮しているようだ。龍はクリスマスプレゼントをサンタさんにお願いしてないと言ってなんだか焦っている。なんか可愛いぞ龍。
「サンタさん!オレ仮○ライダーのベルト欲しい!」
「ははは、そうか龍は仮○ライダーのベルトが欲しいんだな」
ニコニコとしながらいくら位だろうかと呟いている。がんばれパパ。
「それで詩音はどうなんだ?」
そう問題は私だ。毎年毎年これがすごく悩む。女の子が欲しいものとか、この年頃の子供がなにが欲しいかなんて私には分からない。だから毎年ぬいぐるみとかをサンタさん(パパ)にお願いしてしまう。
しかし、今の私には欲しいものがある。もう小学生になったからいいかと思っているがどうだろうか。でも結構高いしなー。だから毎年ぬいぐるみにしてた訳だけれど。んー。
「詩音?言いにくいの?」
悩みに悩んでいた私にママが声をかける。
「そうなのか?だったら紙に書いてみたらどうだ?パパがサンタさんに届けてあげるから」
まわりくどい。パパが買ってくれるの知ってるからなんかアレだけど。
「うん、わかったよパパ」
まぁ、買ってくれるか分からないけれど枕元にカタログでも置いておこうかな。
見切り発車の処女作になります(笑)