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異世界で考古学者になった俺、古代文明のチート装置を発見して最強に  作者: 南蛇井
第4章

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65 文明崩壊の原因

中央管理塔のホールは、重い静寂に包まれていた。


つい先ほどまで映し出されていた黄金の文明の光景。

空に浮かぶ都市。

世界を繋ぐネットワーク。


それが突然途切れた。


アルトは中央管理AIを見上げる。


「文明に……何が起きたんですか?」


青い光の人影は、しばらく沈黙していた。


まるで遠い過去を思い出すかのように。


やがて、静かな声が響く。


《文明崩壊の原因を説明します》


その瞬間、再び空間に映像が広がった。


だが、今度の映像は先ほどとはまったく違っていた。


空中都市の空。


そこに広がるのは、巨大な暗闇だった。


ミラが息を呑む。


「……さっきの影」


AIが告げる。


《異界存在》


アルトが眉をひそめる。


「異界……?」


《外宇宙生命体》


ホールに、重い言葉が落ちた。


グランが低く言う。


「宇宙の外の……生き物?」


AIは続ける。


《本文明の宇宙観測網は》


《未知の存在を検知しました》


映像が変わる。


宇宙空間。


観測装置の画面に、異様な影が映っている。


それは生物のようで、生物ではない。


形が定まらない。


液体のように揺れながら、宇宙空間を進んでいる。


ガルドが顔をしかめた。


「なんだ……あれ」


AIは答える。


《物理法則が異なる存在》


アルトの背筋が冷える。


「物理法則が……違う?」


《通常物質と完全に異なる構造》


《本世界の法則に適合していません》


映像は次の場面へ移る。


古代都市。


空中都市の周囲に、黒い影が広がっている。


影が触れた瞬間――


都市の光が消えた。


魔力炉が一斉に停止する。


ミラが叫ぶ。


「魔力が……!」


AIの声が響く。


《異界存在は魔力エネルギーを侵食》


都市のエネルギー網が黒く染まっていく。


塔の光が消える。


飛行船が墜落する。


ガルドが拳を握った。


「……都市が飲み込まれてる」


その通りだった。


黒い影はまるで海のように広がり、都市を包み込んでいく。


研究施設。


空港。


空中都市。


次々と消えていく。


AIが静かに言う。


《文明は対抗を開始しました》


映像が切り替わる。


巨大なゴーレムが起動する。


飛行兵器が空へ飛び立つ。


都市の防衛砲塔が光を放つ。


アルトは理解した。


「古代兵器……」


《すべては対異界戦争兵器》


無数の兵器が戦っている。


空中都市の上空で爆発が起きる。


巨大ゴーレムが黒い影を叩き潰す。


しかし――


影は消えない。


むしろ増えていく。


ミラの声が震える。


「……勝てないの?」


AIは答えた。


《戦争は数百年続きました》


アルトは息を呑む。


「そんなに……」


映像はさらに暗くなる。


崩壊した都市。


焼け落ちた研究施設。


世界中のエネルギー塔が停止している。


AIの声は静かだった。


《文明は滅亡寸前まで戦いました》


ホールに沈黙が落ちる。


グランが低く呟いた。


「それで……どうなったんだ」


AIの光がわずかに揺れる。


《文明は最後の決断を下しました》


アルトはその言葉を聞き、胸騒ぎを覚えた。


「最後の……決断?」


AIは答える。


《次の記録で説明します》


ホールの光がゆっくりと揺れる。


それはまるで――


文明そのものが、最後の記憶を語ろうとしているようだった。

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