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異世界で考古学者になった俺、古代文明のチート装置を発見して最強に  作者: 南蛇井
第2章

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33 遺跡争奪戦

帝国調査隊が町に拠点を構えてから数日。


地下都市の入口は、すっかり様子が変わっていた。


岩壁の前には帝国の旗。

武装した兵士。

そしていくつもの調査テント。


ガルドが呆れたように言う。


「完全に要塞だな」


ミラが肩をすくめた。


「遺跡探索っていうより軍事作戦」


アルトは入口の石門を見上げる。


その前には帝国兵が立ち、出入りする者を厳しく確認していた。


兵士の一人が言う。


「調査隊アルト一行、通過を許可」


彼らは迷宮の中へ入っていく。


だが、今日の遺跡はいつもと空気が違った。


通路の奥から、人の声が聞こえる。


「急げ!」


「こっちだ!」


ミラが眉をひそめた。


「……多くない?」


少し進むと、その理由が分かった。


広い通路の分岐点。


そこに、複数の集団が集まっていた。


一つは帝国兵の部隊。


もう一つは、ローブ姿の学者たち。


そして――


見覚えのある人物が立っていた。


長いコート。

知的な目。


ライバル考古学者、レオンだった。


レオンはアルトを見ると、軽く笑った。


「やあ、アルト」


「また会ったね」


ミラが小声で言う。


「来たよライバル」


アルトは落ち着いて言った。


「あなたも調査に?」


レオンは肩をすくめる。


「もちろん」


「こんな歴史的大発見を見逃すわけがない」


その時。


通路の奥から、怒鳴り声が響いた。


「くそっ、帝国兵だ!」


全員が振り返る。


暗闇から現れたのは、粗末な装備の男たちだった。


剣や斧を持っている。


顔には布。


ミラが呟く。


「……盗掘団」


盗掘団の男が叫ぶ。


「道を開けろ!」


帝国兵が剣を抜く。


「ここは帝国の管理区域だ!」


一瞬の静寂。


そして――


戦闘が始まった。


金属がぶつかる音。


怒号。


狭い通路で帝国兵と盗掘団が衝突する。


ミラが慌てて言う。


「うわ、乱戦!」


ガルドは剣を構えた。


「巻き込まれるぞ!」


レオンは少し離れた場所から冷静に観察していた。


「やれやれ」


「遺跡の調査どころじゃないな」


アルトは周囲を見回す。


帝国。


考古学者。


盗掘団。


全員が同じ地下都市を狙っている。


グランが低く言った。


「もう探索じゃない」


ミラが苦笑する。


「完全に争奪戦」


帝国兵が盗掘団を押し返す。


しかし、奥の通路からさらに人影が現れる。


盗掘団の増援だった。


帝国兵の隊長が叫ぶ。


「増援を呼べ!」


レオンがアルトを見る。


「どうする?」


アルトは静かに言った。


「私たちは調査を続けます」


ミラが笑う。


「この状況で?」


アルトは頷く。


「遺跡の目的は争うことじゃない」


彼は迷宮の奥を見る。


地下都市。


古代文明の真実。


それが、この奥に眠っている。


アルトは言った。


「行きましょう」


混乱する迷宮の中で――


地下都市を巡る遺跡争奪戦が始まっていた。

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