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異世界で考古学者になった俺、古代文明のチート装置を発見して最強に  作者: 南蛇井
第2章

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27/100

27 ライバル考古学者登場

地下都市の通路は、まるで迷宮のように続いていた。


グランが先頭を歩く。


「こっちだ」


「この先に広い区画がある」


アルトたちは慎重に後を追った。


通路の壁には魔導照明が点々と残っており、淡い光が地下都市を照らしている。


ミラが周囲を見回す。


「ほんとに都市だね」


「まだ信じられない」


エリシアも静かに言う。


「規模が桁違い」


その時だった。


前方から、声が聞こえた。


「……興味深い」


低く落ち着いた声。


アルトたちは足を止める。


ガルドが剣を抜く。


「誰だ」


曲がり角の向こうから、数人の人影が現れた。


先頭に立っているのは、一人の男だった。


長い黒いコート。

整えられた髪。

鋭い眼差し。


そしてその背後には、護衛らしき冒険者が二人立っている。


男はアルトたちを見ると、ゆっくり微笑んだ。


「やはり先客がいたか」


ミラが小声で言う。


「うわ、なんか嫌なタイプ」


男はアルトを見つめた。


「君がこの遺跡を発見したのかな?」


アルトは少し警戒しながら答える。


「……調査しているのは僕たちです」


男は軽く頷く。


「なるほど」


「若い考古学者か」


彼は一歩前に出た。


「自己紹介をしよう」


「私の名はレオナルト・ヴァイス」


その名前を聞いた瞬間。


エリシアの表情が変わった。


「……まさか」


ミラが聞く。


「知ってるの?」


エリシアは小声で答える。


「有名人よ」


「王都の古代文明研究の第一人者」


アルトも驚いていた。


その名前は、研究書で何度も見たことがある。


レオナルトは少し誇らしげに言った。


「この地下都市の存在を示す文献は、私も研究していた」


彼は周囲を見渡す。


「だが、実際に見つけるとは」


「なかなかやるじゃないか」


ミラが腕を組む。


「褒めてるの?」


レオナルトは微笑んだ。


「もちろん」


「だが」


彼はゆっくり言った。


「遺跡調査には秩序が必要だ」


アルトは眉をひそめる。


「秩序?」


レオナルトははっきり言った。


「この遺跡は、私の研究対象でもある」


「つまり」


彼は静かに告げた。


「調査の主導権は、私が持つべきだ」


ガルドが低く笑う。


「ずいぶん勝手だな」


ミラも呆れる。


「先に見つけたのこっちなんだけど?」


レオナルトは肩をすくめる。


「発見と研究は別だ」


彼はアルトを見る。


「君はまだ若い」


「この規模の遺跡を扱うには経験が足りない」


アルトは静かに答えた。


「僕たちはここまで調査してきました」


レオナルトは目を細める。


「それは認めよう」


少し沈黙が流れる。


地下都市の静かな空気の中で、二人の視線がぶつかる。


やがてレオナルトは言った。


「面白い」


「ならば競争しよう」


ミラが聞き返す。


「競争?」


レオナルトは笑った。


「この地下都市の調査だ」


「どちらが先に都市の核心に辿り着くか」


アルトは驚いた。


「核心……?」


レオナルトは背を向けながら言う。


「都市には必ず中心施設がある」


「管理中枢、あるいは研究区画」


彼は振り返った。


「そこに辿り着いた者が」


「この遺跡の発見者だ」


ミラが呟く。


「めちゃくちゃ勝手」


ガルドは剣を肩に担ぐ。


「面白いじゃないか」


レオナルトは静かに笑った。


「では」


「先に進ませてもらう」


彼と護衛たちは通路の奥へ消えていく。


しばらく沈黙が続いた。


ミラが言う。


「なんかムカつく人だったね」


グランが鼻を鳴らす。


「学者ってのは大体ああだ」


アルトは奥の通路を見つめていた。


レオナルト・ヴァイス。


有名な考古学者。


そして――


この遺跡を巡るライバル。


アルトは静かに言った。


「僕たちも進みましょう」


ミラが笑う。


「負ける気ないね?」


アルトは頷いた。


「ええ」


彼の目には強い光が宿っていた。


「この都市の真実は」


「僕たちが見つけます」

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