第16話 「あの時の続き」
第15話まで読んでいただき、ありがとうございます!
久世龍臣によって傷つけられた黒川蓮司。
それでもハヤテは、一人で工場へ飛び込まず、警察を呼び、仲間に助けを求めるという選択をしました。
少しずつ。
本当に少しずつですが、
ハヤテは「無茶をする強さ」ではなく、
「生き残るための強さ」を身につけ始めています。
しかし、久世の遊びは終わっていません。
次に彼が目を向けたのは――瀬尾カレン。
『また、あの時みたいになるの?』
カレンが怯える「あの時」とは何だったのか。
なぜ蓮司は、久世のことになると冷静さを失うのか。
そして。
ハヤテは初めて、
いつも強く見えるカレンの中にある「恐怖」を知ることになります。
第16話「あの時の続き」
よろしくお願いします。
翌朝。
河川敷。
午前6時。
「…………」
黒川蓮司は、いつも通り立っていた。
顔にはまだ傷。
頬、口元は昨日より少し腫れている。
「黒川さん」
「何」
「休んだ方がいいんじゃないですか」
「誰が?」
「あなた」
「何で」
「顔」
「お前に言われたくねえ」
「俺より酷いですよ」
「それでもお前より強い」
「腹立つな」
蓮司が笑う。
いつも通り。
でも、昨日の工場。
血だらけの蓮司。
あの姿が、まだ頭に残っていた。
「今日は、走る」
蓮司が言う。
「…………」
「その顔やめろ」
「怪我人に負けたら恥ずかしいなって」
「じゃあ勝て」
「無理」
「諦め早っ」
「逃げるのも強さって」
「都合いい時だけ使うな」
俺は少し笑った。
そして、走り始める。
でも、数分して気づく。
蓮司はいつもより遅い。
ほんの少し。
でも、分かる。
「黒川さん」
「何」
「痛いんでしょ」
「痛くない」
「嘘」
「…………」
「走り方変ですよ」
蓮司は止まる。
「お前」
「?」
「最近生意気になったな」
「成長です」
「誰のおかげ」
「俺」
「殴るぞ」
「怪我人が」
「お前くらいなら余裕」
いつものやり取り。
でも、俺は。
蓮司の脇腹を見る。
昨日、久世に最後殴られた場所。
「…………」
「何」
「黒川さん」
「だから何」
「久世と」
少し間。
「何があったんです?」
蓮司の表情。
変わる。
「昨日の話じゃなくて」
「…………」
「カレン先輩との」
蓮司が黙る。
「昨日」
俺は続ける。
「電話してたでしょ」
「聞いてたの?」
「いや」
「じゃあ」
「カレン先輩」
俺は思い出す。
『また、あの時みたいになるの?』
「前にも」
「…………」
「何かあったんですよね」
蓮司がしばらく、俺を見る。
そして。
「走り終わってから」
「え」
「話す」
「今でいいじゃん」
「あと4キロ」
「…………」
「走れ」
「鬼」
◇
一時間後。
河川敷。
ベンチで俺は死んでる。
「はぁ……はぁ……」
蓮司は缶コーヒーを飲んでいる。
余裕な表情。
「怪我人に負けた……」
「弱え」
「もう言わないで」
蓮司が俺の横に座る。
少し沈黙。
「龍臣と...」
蓮司が言う。
俺は顔を上げる。
「カレンが初めて会ったのは」
少し間。
「四年くらい前」
「四年前?」
「カレンは中学生だった」
「…………」
俺は少し身構える。
蓮司が続ける。
「俺は15歳だった」
「久世は?」
「18」
「…………」
「龍臣は」
蓮司は遠くを見る。
「昔から女に困らない奴だった」
「でしょうね」
「でも」
「?」
「欲しいと思ったら」
一瞬、声が低くなる。
「断られるのが嫌いだった」
「…………」
「カレン」
「はい」
「一度だけ」
蓮司は拳を握る。
「龍臣の誘いを断った」
「付き合うのを?」
「ああ」
「それで?」
蓮司が黙る。
「黒川さん」
「龍臣は」
ゆっくり。
「カレンの学校の前で待つようになった」
「…………」
「帰り道」
「…………」
「家の近く」
「…………」
「何度断っても」
俺は顔を険しくする。
「それ...」
「分かってる。ただの付きまとい」
蓮司が言う。
「…………」
「俺も」
「?」
「最初は軽く考えてた」
「…………」
「龍臣ならそのうち飽きるって」
蓮司が苦笑する。
「馬鹿だった」
「何があった?」
俺は不意に敬語が消えてた。
だが、蓮司は気にしてないようだ。
「ある日」
「…………」
「カレンから電話があって、泣いてた」
風が吹く。
蓮司の声が少し、変わる。
「龍臣に」
「…………」
「人気のない場所に連れていかれた」
俺は拳を握る。
「何された」
「殴られたとか」
蓮司が俺を見る。
「そういうのじゃない」
少し安心した。
でも。
「ただ」
「…………」
「帰らせてもらえなかった」
「…………」
「何時間も龍臣の話を聞かされて」
「…………」
「断るたびに」
「…………」
「帰る道塞がれて」
「…………」
「...最後」
蓮司の声が低い。
「カレンは...過呼吸になった」
俺は何も言えない。
「俺が見つけた時」
蓮司の拳が震える。
「震えて」
「…………」
「俺の顔見た瞬間」
「…………」
「泣いた」
少しの沈黙。
「それで」
俺は言う。
「久世と」
「殴り合った」
「…………」
「勝てなかった」
前に聞いた。
「俺はボコボコ」
蓮司が笑う
「でも」
「?」
「止めたんですよね」
「何を」
「久世」
蓮司が俺を見る。
「…………」
「カレン先輩には」
俺は言う。
「それ以降」
「…………」
「直接手出さなくなった」
「そうだな」
蓮司が小さく答える。
「なら...負けてないじゃん」
蓮司が目を少し開く。
「は?」
「殴り合い」
「…………」
「勝てなかっただけで」
「…………」
「守ったんでしょ」
蓮司は黙る。
「それ...黒川さんが俺に教えたんじゃないですか」
「…………」
「勝つことだけが」
「…………」
「強さじゃないって」
数秒沈黙。
そして蓮司は鼻で笑った。
「偉そうに」
「弟子なんで」
「誰が弟子」
「俺」
「勝手に決めんな」
少し空気が軽くなる。
でも、蓮司はそのまま言う。
「だから」
「?」
「俺は」
少し間。
「龍臣がカレンを見るだけで」
「…………」
「頭に血が上がる」
なるほど。
「昨日も」
「…………」
「龍臣」
「ああ」
「カレンを次に狙うって」
蓮司の表情が硬い。
「だから」
「?」
「お前」
俺を見る。
「カレン見たら、一人にすんな」
「分かりました」
「あと」
「?」
「変な気起こすなよ」
「起こさねえよ!」
「お前最近女多いから」
「その話やめて!」
蓮司が笑う。
俺も笑った。
でも、胸には嫌な予感が残る。
久世...あいつ。
「昔の続き」
そう、言っていた。
◇
学校。
昼休み。
カレン先輩を見つける。
廊下で一人、歩いてる。
「先輩!」
カレンが振り返る。
「天野君?」
俺は走る。
「一人?」
「見れば分かるでしょ」
「いや」
俺は周りを見る。
「黒川さんから」
カレンの顔色が少し変わる。
「蓮司?」
「一人にするなって」
「…………」
「久世」
そう言った瞬間、カレンの顔が強張る。
「先輩?」
「…………」
「大丈夫?」
「大丈夫」
即答。
それ、俺がよく使う嘘。
「それ」
「?」
「大丈夫じゃない人の言い方」
カレンが少し笑う。
「天野君に言われたくない」
「ですよね」
二人で廊下を歩く。
「昨日、黒川さんから聞きました」
俺が言う。
「何を」
「昔のこと」
カレンの足が止まる。
「…………」
「全部じゃないです」
俺は慌てる。
「聞きたくなかったら」
「いい」
カレンが歩き出す。
「知っておいて」
「…………」
「龍臣」
「…………」
「普通じゃないから」
それは知ってる。
「怖いですか?」
俺が聞く。
カレンはしばらく答えない。
そして。
「怖いよ」
小さな声。
初めて、カレンが弱か見える。
「あの人の顔見ると」
「…………」
「息が苦しくなる時ある」
俺は何も言えない。
「でも」
カレンは笑う。
無理してる。
「もう大丈夫」
「またそれ」
「何」
「大丈夫って」
俺はカレンを見る。
「言わなくていいですよ」
「…………」
「怖い時」
「…………」
「怖いって言えばいい」
俺は蓮司に教わった。
「俺も」
「?」
「久世のこと、めちゃくちゃ怖いんで」
カレンは一瞬、目を大きくする。
そして笑う。
今度は少し、本当の笑顔。
「天野君らしい」
「最近それ褒め言葉?」
「多分」
◇
放課後。
カレンは教室を出る。
俺は廊下で待っていた。
「何してるの?」
「送ります」
「どこまで」
「駅」
「過保護」
「黒川さんの命令」
「蓮司……」
カレンは少し嬉しそうにする。
その時。
「ハヤテ」
ミナミが来る。
「何してるの?」
「カレン先輩送る」
「…………」
顔が微妙だ。
「何で?」
「事情はまた説明する」
「また...!?」
俺は小声で話す。
「...久世」
ミナミの表情が変わる。
「じゃあ私も行く」
「いや」
「何」
「危ないから」
「カレン先輩はいいの?」
「そういう意味じゃ」
カレンは俺たちを見る。
そして、少し笑う。
「藤田さんも来れば?」
「いいんですか?」
「天野君」
「?」
「一人より二人」
「…………」
蓮司の教えだ。
俺は溜息をつく。
「分かりました」
結局三人で帰ることになった。
変な組み合わせだ。
◇
駅に到着した。
何事もない。
「じゃあ、ここでいい」
「家まで送りますよ」
「大丈夫」
「でも」
「親が迎えに来る」
「...わかりました」
「瀬尾先輩」
「何?」
「気をつけてください」
「ありがとう」
そして、カレンが俺を見る。
「天野君も」
「俺?」
「龍臣」
少し表情が暗い。
「今、あなたに執着してる」
「知ってます」
「違う」
「?」
「龍臣は興味がなくなる時が、一番怖い」
「...どういう意味ですか?」
「…………」
カレンはそれ以上言わない。
迎えの車が来た。
「また明日」
カレンはそう良い、車に乗りこんで去った。
俺とミナミはその場に残る。
「ハヤテ」
「何?」
「今の、どういう意味だと思う?」
「...」
分からない。
でも、嫌な感じがする。
◇
翌日。
放課後、カレンは一人で校門前にいた。
カレンはスマホの画面を見る。
迎えはまだ来ない。
その時、一台の黒い車が目の前で止まる。
窓が開く。
「カレン」
声が出ない。
身体が固まる。
...久世龍臣。
助手席に座っており、笑っている。
「久しぶり」
「…………」
カレンは少し後退りする。
「...何」
「送るよ」
「いらない」
「そう?」
ドアが開き、久世が降りる。
カレンの呼吸が速くなる。
「来ないで」
「何もしないよ」
「来ないで!」
久世は止まる。
不気味な笑顔だ。
「まだ、俺怖い?」
「...」
カレンは震える手でスマホで蓮司に電話するが、繋がらない。
「カレン」
久世が一歩近づく。
「俺さ」
「…………」
「昔より、優しくなったよ」
「嘘」
「酷いな」
カレンは更に後ろに下がるが、すぐ後ろは壁だ。
「...何が目的」
「話がある」
「嫌」
「また断る?」
呼吸が乱れる。
昔の景色と重なる。
暗い場所。
出口を塞がれている。
そして、久世の声。
『帰らせて』
『もう少し話そうよ』
「…………!」
カレンは息が吸えない。
「...やめて」
声が小さくなる。
「やめて……」
久世の顔から笑顔が消える。
その瞬間。
「――先輩!」
校門の向こうから聞こえた声の方向を、久世は見る。
俺はカレンの方は全力で走る。
後ろにはミナミ。
「天野」
久世は笑う。
俺はカレンを庇うように前に立つ。
「久世...何してんだよ」
「...話をしてた」
「先輩」
俺は振り返る。
カレンの顔は真っ青で、呼吸は早い。
「カレン先輩」
「…………」
「俺を見て」
ハイライトが消えた、開き切った瞳孔で俺を見る。
「ゆっくりでいい」
「…………」
「息吸って」
俺はカレンに触れず、深呼吸させる。
「ゆっくり」
少しずつ、呼吸が戻る。
ミナミはカレンの隣に立つ。
「先輩」
カレンの背中をさする。
俺は久世を見る。
怒りが湧く。
でも、殴らない。
今優先なのは、カレンだ。
「久世」
「何?」
「帰れ」
「…………」
「今、先輩と話す状態じゃねえだろ」
俺は声を低くする。
久世が俺を見る。
「怒ってる?」
「怒ってる」
「殴る?」
「殴らない」
「何で」
「今、先輩の方が大事だから」
久世の目は、少し細くなる。
「へえ」
俺はスマホを出す。
「帰らないなら」
「?」
「警察呼ぶ」
久世は笑う。
「本当に」
「…………」
「つまんなくなったね」
俺の眉がピクりと動く。
カレンは前に言った。
『興味がなくなる時が一番怖い』
「それ、どういう意味だ」
俺が聞く。
久世は少し考えて言う。
「何が?」
「つまんなくなったら、どうする」
久世は笑う。
でも、今までと違う。
冷たい笑いだ。
「...捨てる」
「…………」
「壊しても、もう面白くないから」
背筋が寒い。
「じゃあ、俺から離れろ」
「無理」
「何で」
久世は俺を見る。
そして、カレン、ミナミを交互に見る。
「まだ、壊れてないから」
久世は笑いながら車に乗りこみ、去っていった。
俺は拳を握る。
でも、追わない。
追ったらダメだ。
「カレン先輩」
俺は振り返る。
カレンは少し落ち着きを取り戻していた。
「ごめん」
「何が」
「…………」
「何も悪くないですよ」
ミナミが隣で言う。
「そうです」
カレンの目が潤む。
「...来るなって言ったでしょ。怖いくせに」
カレンは声を震わせてそう言う。
「怖いけど...それでも戦いますよ」
カレンが俺を見る。
「戦うって、殴るだけじゃないから」
俺はそう言った。
蓮司が教えてくれたことだ。
「逃げる」
「…………」
「助け呼ぶ」
「…………」
「怖いって言う」
「…………」
「全部」
俺は少し笑う。
「俺も最近知りました」
カレンの頬から涙一滴、落ちる。
「……天野君」
「はい」
「やっぱり...前より好き」
そう微笑みながら言う。
「…………」
ミナミはピクッとする。
「先輩、そういうのは...」
「冗談じゃないから」
「…………」
え?
カレンが一歩近づく。
「今のは...本気」
俺は固まる。
ミナミも固まっている。
空気は最悪だ。
「…………」
俺は思う。
久世より、今のこの空気の方が怖い。
◇
同じ頃。
蓮司は走らせていたバイクを降り、路肩に停めた。
スマホを見るとハヤテから着信だ。
「もしもし」
『黒川さん』
「何」
『久世が来ました』
蓮司の顔が変わる。
『カレン先輩のところです』
「…………!」
バイクにすぐ跨り、エンジンをかける。
『もう去りました』
「...カレンは」
『大丈夫です』
「本当か?」
『過呼吸みたいになったけど』
蓮司は拳を握る。
『今は落ち着いてます』
「…………」
「天野」
『はい』
「ありがとな」
俺は少し黙る。
『俺...何もしてないですよ』
「…………」
『先輩、自分でちゃんと久世に来るなって言ってました』
蓮司は少し目を閉じる。
「そっか」
そう言って電話を切る。
蓮司は空を見上げる。
昔...カレンが泣く姿を思い出す。
「龍臣……」
そんなことが起きてればすぐ止める。
今までなら。
殴りに行った。
でも。
それでまたカレンを巻き込む。
「…………」
蓮司はハヤテの言葉を思い出す。
『勝てなかっただけで』
『守ったんでしょ』
そして小さく笑う。
「弟子に...教えられてんじゃねえよ」
◇
夜。
俺はベッドに寝転がり、スマホを見ているとミナミからメッセージが来た。
『ハヤテ』
「…………」
嫌な予感。
『何』
送るとすぐ返事が来た。
『カレン先輩に本気で好きって言われたね』
「…………」
逃げたい。
蓮司さん。
教えてくれ。
こういう時、どこに逃げればいい。
『どうするの?』
「…………」
スマホを天井に向ける。
「知らねえよ……」
俺は頭を抱える。
...メグミ。
今も好きだ。
ミナミは、幼馴染で今の俺を心配してくれている。
ユキナは、昔のハヤテが好きだと言った。
ミキは、俺の正体を知っている。
そして、カレン。
俺は小さく呟く。
「まるで漫画の世界だよな?」
恋愛が一気にややこしくなってる。
でも、俺はまだ知らない。
カレンが俺に向けた
「好き」
その言葉が、ただの恋愛感情だけではないことを。
恐怖の中で、自分を守るために。
前へ立ってくれた俺に。
かつて同じことをしてくれた、蓮司の姿を重ねていたことを。
そして、その感情がカレン自身にも。
蓮司自身にも、大きな変化を起こしていくことを。
俺たちは、喧嘩だけじゃなく。
過去とも戦い始めていた。
第16話を最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
今回は、カレンと蓮司、そして久世龍臣の過去が少し明らかになりました。
かつて久世に付きまとわれ、
帰ることすら許されず、
恐怖の中で過呼吸になるまで追い詰められたカレン。
そして、そんな彼女を守るために久世へ立ち向かった蓮司。
喧嘩には負けても、
結果としてカレンを守った。
そこでハヤテが蓮司へ返した、
『勝てなかっただけで、守ったんでしょ』
という言葉。
これは、これまで蓮司がハヤテへ教えてきたことを、
今度はハヤテ自身が蓮司へ返した瞬間でもあります。
そして今回。
再び久世と対峙したカレン。
昔と同じように恐怖を感じ、
呼吸さえ苦しくなってしまいました。
でも。
あの頃とは違います。
『来ないで』
『やめて』
怖くても、自分の意思を口にした。
それはカレンにとって、
とても大きな一歩だったと思います。
そしてハヤテもまた、
怒りのまま久世へ殴りかかるのではなく、
まずカレンを守ることを選びました。
『今、先輩の方が大事だから』
強さとは何なのか。
戦うとは何なのか。
ハヤテは少しずつ、その答えを自分の中に作り始めています。
一方で。
今回ついにカレンから飛び出した、
『前より好き』
そして、
『今のは本気』
という言葉。
ですがカレン自身も、
まだ自分の感情を完全には理解していません。
ハヤテへの想い。
かつて自分を守ってくれた蓮司への想い。
そして恐怖の中で、
二人の姿が重なって見えている部分。
この感情が、
カレン自身にも、
蓮司自身にも、
大きな変化を起こしていきます。
そしてもちろん――。
その場にいたミナミも、
何も感じていないはずがありません。
恋愛も。
過去も。
久世との戦いも。
少しずつ全てが絡み始めました。
次回、第17話。
カレンの「好き」という言葉をきっかけに、
ミナミの感情も大きく揺れ始めます。
そしてその裏で、
久世龍臣はさらに次の手を打とうとしています。
次話も読んでいただけたら嬉しいです。
PS.
投稿が遅くなり申し訳ありません。
引っ越しをしたのでかなりバタバタしておりました。
まだ開けてない段ボールが沢山あり、時間がある時に少しずつ下書きを書きながら修正し投稿してます。
出来るだけ毎日投稿できるよう、頑張ります。
では、また次回お会いしましょう。




