表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/63

第二十四話 サーシャ

 最新話です。

 そして今日二話目の投稿です。まだ前の話を読んでいない方は一つ前の話へ。


 最後に今回の話は短いです。最近こんなのが出てくるの多くなっているような……。きりが良かったので……。


 兎に角、続きをどうぞ。

「ギュワアアア!?」


 いきなりの雄叫びに身を小さくして怯えた黒狐だったが、流石フロアボスと言った所か。その硬直を一瞬にして解き、アオトの方へと向かっていった。アオトの方が自分に害を及ぼす可能性が高いと本能で感じたのだろう。


「死ねや」


 その言葉はドスの利いた低い声だった。そして、恐怖を覚える声でもあった。冷静というよりも冷酷と言った表現の仕方が一番しっくりとくる表情で瞬時に“雷狼”を鞘から引き抜き、黒狐に向ける。


「でりゃあああ!」

「ギュウワアアア!」


 “雷狼”で斬り裂こうと上段からの振り下ろしを狙うも黒狐のスキル黒風によって黒狐の周りを黒い風で覆い、突撃を防がれてしまう。


「面倒だ! その破壊は全てを包み込み、大地をも焦がした 雷狼の魂よ 今我が肉体を糧として雷の一撃を放て! ……《雷撃》!」


 そう唱えるとアオトの周り、特に雷狼の周りに幾多もの魔法陣が瞬時に展開され雷の光線が解き放たれた。その光線は前に見た《雷壊》と似て非なるものだった。《雷壊》が直線的なものならば雷撃は剣を振った方角に雷の一撃が飛ぶ上位版と言った所だろうか。魔力も《雷壊》とそこまで変わるものじゃないから使い勝手がいいものだ。


「ギュワウアアア!?」


 怒りの一撃にも等しい(八つ当たりの一撃?)が黒風など一瞬にして払いのけ、黒狐に迫った。間一髪で急所は避けたようだが、血が大量に吹き出している所から見てそう長くは持たないだろう。


「僕が止めを刺していいかな?」

「……」


 怒りを胸の奥に抑え込めているのが見て取れるがアオトはそれに対してなにも言わない。


 それを肯定と受け取ったレンはまたもや透明な短剣を取り出し、心臓の部分を一突きで絶命させた。


「九十八層まで飛ばすよ。異論はある?」

「いいや、ねえよ」


 するとまた二人の姿が一瞬にして風となった。


 アオトは自分の相棒とも言えるレンの怒りを買った事に対して。


 レンはサーシャという名を持つ者の安否に対して。


 二つの感情が入れ交じる中、無言のまま二人はまた走り出した。




 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




 走って走って走った。二人とも無言のまま唯ひたすら走り続けた。そして遂に九十八階層へと降り立った。


「サーシャ……」


 そのつぶやきをアオトが見逃す筈がなかった。だがそれでも唯ひたすらレンの心配をしていた。


(サーシャって誰だよ)


 と思っていたのはなにかの間違いかもしれない。


 ヒュウウウウ。


 野原という風景だが、風は一切吹くとはない。だってここは迷宮の中なのだから。それでも風は吹く事がある。人という名の突風が。


「着いた」

「ここが……」

「サーシャの墓だよ」


 サーシャ。これを話すにはレンの昔の話をしなくてはならないかもしれない。


 レンの過去は―――

 なんかこんな感じで書いてるんですが展開が速いような遅いような。

 文字数が少ないような感じが結構あるような。


 と、問題がありますが更新ペースを落とそうと思う気もないですし……。兎に角、レンの過去編の後は一章が終わるまでもう少しになると思います。あれ? 予想ではそろそろ地上に戻る程度の話数だったのになあ。



 分かりにくい所(作者も)に気が付いたので書いときます。


 ボス部屋→普通の階層→階段   の繰り返しです。

  試練 →普通の階層→階段   の繰り返しとして考えた方がわかりやすいかも。試練を受けて合格した者のみが中に入れるみたいな?


 と、今回は後書きが長くなりましたが感想、指摘待ってます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ