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あとがき
恋愛小説の面白さのひとつは、相手が何を考えているのか分からないという「謎」にあると思います。
相手が自分のことをどんなふうに思っているのかって、すごく気になるし、それはとても大事なことで、でもだからこそ面と向かって聞くことができません。結局相手の様子をうかがって、心の位置を覗き込むしかないわけですね。
こんなふうな、いわゆる他人の心の中にある「謎」をうまいことミステリ仕立てにできないかなぁと思って、試してみたのがこの「俺と彼女のミステリな日常」でした。
構成がダメだったとか、プロットの組み方が悪かったとか、そもそも物語の底にある自分の恋愛観とか哲学が甘っちょろいとか、そういう反省点は色々あるわけですが、それでもテーマだけは今も気に入っている物語です。もっと僕に実力があれば、青春恋愛ものとして素敵な小説に仕上がりそうだっただけに、やや残念ですが。
ということで、全編を読んでくださった方へ。
ここまでお付き合いくださり本当にありがとうございました！
深夜あかり
