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双翼の魔装少女  作者: 天利ミツキ
第二部
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第13話 マシロVSクロナ 前編

前回のあらすじ

ジェミニの調整が済んだ

 

 庭園までやって来て、そこでクロナちゃんと対峙する。

 魔装の調子を確かめるのは戦うのが一番だろうという事で、模擬戦をする事にした。

 それにしても……こうやって向き合うのは、なんだかんだ言って初めてな気がする。


「「変身」」


 同時に変身して、ジェミニを身に纏う。

 クロナちゃんは双剣を、わたしは大剣を構えて様子を窺う。

 フワッと風が吹いたその瞬間、わたし達は同時に動き出していた。


 一直線に相手へと突っ込んで行き、クロナちゃんは双剣を振り下ろし、わたしは大剣を振り上げる。

 それから何度も斬り結ぶけど、やっぱり手数はクロナちゃんの方が上だった。


「あっ」


 手が滑り、大剣から手を離してしまった。

 大剣はくるくると宙を舞い、ザクッと地面に突き刺さる。


 チャンスと見たクロナちゃんが、更に一歩踏み込んでくる。

 このままだとクロナちゃんに負けちゃう。

 別にそれでもいいけど、何でかクロナちゃんにだけは負けたくないという気持ちがあった。


「《フラッシュ》!」

「くっ……!」


 そんな気持ちがあったからか、閃光魔法で目眩ましをする。

 効果はテキメンで、クロナちゃんはそれ以上踏み込んで来ずに、腕で影を作って光を遮っていた。


 その隙にクロナちゃんから距離を取り、肩のビーム砲を取り外してハンドガンモードにして両手に構える。

 そして牽制も含めて、クロナちゃんの足下目掛けて連射する。


「ちょっ……!」


 クロナちゃんはたまらずと言った感じで、わたしから大きく距離を取る。

 それでも構わず、わたしはクロナちゃんに当たらないように連射する。


 連射性能も威力も申し分無く、そこら辺の魔侵獣相手なら一撃で屠れると思う。

 邪神に対しては分からないけど、『対の魔王』相手ならそこそこの線を行くと思う。

 だって『対の魔王』が使う魔装は、わたし達が使っていたモノでもあるわけだし、比べやすい。


 そんな事を考えていると、クロナちゃんは双剣を剣形態(ブレードモード)から銃形態(ブラスターモード)に切り替えて、わたしに向かって撃ち返してくる。

 少し怒っているのか、装甲に掠る当たりもあった。


「もうっ!」


 わたしもちょっと怒り、キャノン砲を展開する。

 今までは溜めの時間が五秒以上必要だったけど、イブさんが調整してくれたキャノン砲は一秒も掛からないくらいに速射出来た。それも最高火力で。


 クロナちゃんに構わずに、キャノン砲から極太のビームを発射する。

 クロナちゃんは全力で回避し、目標を見失ったビームは近くに漂っていた雲に大きな穴を空けた。

 その威力にわたし自身驚いていると、クロナちゃんがポツリと呟いた。


「……マシロ。あたしを殺す気?」

「そんなわけないじゃん。でも……今のは少しやり過ぎたとは思ってるよ」

「少し……?」


 クロナちゃんは怪訝な表情で、首を傾げる。

 そんな事より……確認はたぶん十分だと思うけど、アレにジェミニが耐えられるかも確認しないといけないと思う。


 だからわたしは――オーバーロードを発動させる。

 わたしがオーバーロードを発動させても、クロナちゃんは驚かなかった。


「驚かないんだね?」

「まあね。ジェミニがあたし達の動きに耐えられるかの確認なんだから、オーバーロードを使わないわけにはいかないでしょ?」


 そう言いつつ、クロナちゃんもオーバーロードを発動させる。


 次はどんな手で来るんだろう? と思っていると――クロナちゃんはわたしに背中を向け、庭園の外……というか空中移動要塞の外に向かって飛んで行ってしまった。


「ちょっと、クロナちゃん!?」

「ただ単に戦っててもつまらないでしょ! なら……鬼ごっこでもしましょうよ! 鬼はマシロね!」

「待って! 待ちなさい、クロナちゃん!」


 わたしはハンドガンを肩にマウントし直し、翼を羽ばたかせてクロナちゃんの後を追い掛ける。

 地面に突き刺さっていた大剣を引き抜き、わたしも大空に向かって飛び出して行った―――。






マシロとクロナにも息抜きは必要でしょう。

息抜きになっているか甚だ疑問ですが……。




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