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6章 1部「後始末」

 多数の家臣が亡くなったり大怪我を負ったことで政府の中枢は麻痺状態になった。

 加えて、王の暗殺により政局はより一層不安定なものへとなった。

 だが、それは一時的なものであった。


 王と摂政という後ろ盾を失った派閥は衰退し、

 逆にシズクを元から支持していた勢力や、幽閉、迫害されていた派閥は復権し勢いを取り戻しつつある。


 シズクはその勢力に助けられながら、国を一つにまとめるべく奔走している。

 政情の不安定はしばらく続くと思われる。

 加えて【覇】もこの機を逃さんと軍を起こす気配を出している。

 これに関しては、急ぎ【焔丹賜国】へと使者を送り同盟の再構築に乗り出しているようだ。

 王の暗殺によって生まれた新たな女王。

 王家の正当性をまずは示さなければならないが、ここからはシズクが行う政の世界だ。

 シズクの苦悩はこれからだろう。

 だが、ここからが、本番だ。


 ***


 王都は、通常の日常を過ごしているように見える。

 だが、実際は戒厳令が敷かれており、ケンタ率いる特殊隊が戒厳令を指揮している。

 ケンタは幸いにも生きてはいたが当分は安静絶対な状態で、今はイノリが実質的な指揮を執っている。

 彼女もうまくやってくれているようである。

 民にとって圧政を敷く王から新たな女王に君主が変わったので、町はひりついている。

 噂話も絶えないが、市場には活気があるし、役人がせわしなく早馬で駆けていく様子も見られる。

 民は今のところ、いつも通りの日常を送っていた。


 ***


 ユイトとミコトは課されていた目標を達成したのでやることがなくなった。

 後片付けとして、自分たちで壊した宮殿の後始末などを手伝おうとしたのだが、


「あなた達の役目はもう終わったのよ。ここからは私たちの仕事だわ」


 と、二人に暇を出した。

 ただ、暇を出されても、完全に何もしないのは体裁が悪いので、ミコトは特殊隊の食堂の手伝いを、

 ユイトは、王都内の警護を志願し、特殊隊の指揮下で雑務をこなしていた。

 とはいえ、せっかくの勝ち取った平和だ。

 お互い暇が合えば、王都を観光して過ごしていた。


「ユイトさん」


「どうした、ミコト」


「ふふっ、呼んでみただけです」


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