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Robotech Touchdown ─ロボテック タッチダウン―  作者: 芳川 見浪
第十三章
129/137

Preliminary Contest ⑬

 先程のタッチダウンの解説が甲斐説男からされるという事で、一旦試合が中断となった。

 

『そもそも、重量制限がある試合において、機体重量をどこで測っていると思いますか?』

『それは……どこで測っているんでしょう? フィールド全体で測っているとか?』

『少し違いますね、正確にはエンドライン超えてから十メートル以内の範囲に重量計が仕込まれています。つまりエンドラインを超えた瞬間に重量の測定が行われるわけです』

『なるほど、確かにそれは私も知りませんでした』

『機体重量は試合中に破損等で変わりますからね、今回はハミルトンが相手の機体を持ち上げてタッチダウンしたので、ハミルトンの重量と相手の機体を足した重量がハミルトンの重量として計測されたわけです』

『だからハミルトンがタッチダウンしてもハーフダウンしなかったんですね!』

 

 

 ――――――――――――――――――――

 

 

「なんやそれ!! ワイそんなん知らんで!」


 バジリスクのリーダー羽柴高秀がグループ通話で叫んだ。彼自身もその仕様について知らなかったのだ。ゆえにこの試合でのハミルトンの脅威レベルを低く設定していた。

 だがこのような抜け道があるのなら、ハミルトンの脅威はものすごく高くなる。むしろ低く見積もっていたことを今更後悔しているぐらいだ。

 

『どうやら拙者達は少々甘く見ていたようでござるな、予定より早いが拙者でるでこざるか?』

「いや、お前はまだ温存しておく。もう少しルーキーに経験つませたかったけど、ここで全員下げてレギュラーメンバーを出すで」

『了解でござる』

「しかし、あいつらはこれを見越してハミルトンの装備外しとったんやな。侮れんな」

 

 

 ――――――――――――――――――――

 

 

『いやぁー、全然知らなかったわぁ』

 

 インビクタスアムトのリーダーこと九重祭は間の抜けた声でグループ通話に流した。

 

『知ってたっす』

『祭ちゃんだもんねぇ』

『むしろお嬢が知ってたら驚きですよ』

『おう、クイゾウに心愛に鳥山! あとで覚えとけよ』

 

 それはそれとして。

 エンドラインを超えた段階で重量を満たしていれば良いのなら、作戦の幅が広がる。

 

「次タッチダウンする時どうする? また誰か持ち上げる?」

『そうね、少し考えさせてちょうだい。前半残り約十五分。思ってたよりも時間がかかってしまってるわ。とりあえず前半中にあと一回はタッチダウンとりたいわね』

『次は相手ボールです。おそらくよりボールを取るのが難しくなるでしょう』


 当初の計画ではハミルトンの機動性を使ってバンバン点をとるつもりだったのだが、予想してたより相手のガードが固く攻めあぐねていた。

 順調に点を取っているように見えるが、その実相手のボールキープ力によって時間稼ぎをされてしまっているのだ。

 

「ハミルトンのリミット外せば二回ぐらいはタッチダウンとれそうだけど?」

『いや、まだ相手のエースが出てないから切り札は取っておいた方がいいよ』

『瑠衣先輩の言う通りよ、宇佐美君はこのままプレイを続けて。大丈夫、タッチダウンの取り方は一つだけじゃないから』

 

 所定のポイントにつき、試合再開を待つ。

 バジリスクはどうやらメンバーを交代するようで、試合再開にはまだ少し時間がある。その間に祭は次の作戦を脳内でたててルートセットを用意する。


『まずはボールの確保、その後は私のところまでパスをまわしてから……キャッチで攻めるわよ』

『ういっす! ようやく自分の出番すね!』

『私も忘れないでくださいよ』

 

 ワイドレシーバーのクイゾウと厚が俄然やる気になった。

 バジリスクのメンバー交代が終わり、いよいよ試合再開となる。

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