冒険者仲間を男爵家に連れて行く
俺は部屋から出て、ノインに金を渡した。
「ノインおまえにはガキのころから世話になった。おまえは嫌かもしれないが受け取ってくれ」
「こんなにもらえねえですよ!?」
「もちろん多いがおまえの故郷はかなり遠い。5級であるおまえの腕前は信用しているがもう冒険者をやめるくらい体力がおちているんだろ?その金で馬車に乗るなり護衛を雇うなりしてくれ」
「団長・・・」
「それにもし道中で何かあったら俺が悲しいからな」
ノインは躊躇いつつも俺の気持ちを汲んでくれたようだ。
「わかりあした。有り難く頂戴します」
「ああ、ではここ出る日が決まったら教えろよ?」
「了解です。ほら、みんな待たしてますぜ。行かないと」
「ああ、ではまた後日な」
俺は後ろでニヤニヤしてる連中に「ほら、いくぞ」
皆が「団長太っ腹!」「団長カッコいいっす!」「団長抱いてー!」
俺はそれを無視してギルドの出口に向かった。また流されたー!とか聞こえたけど気にしたら負けである。
俺達はそのまま歩きながら本館と別館があるミストル男爵家に着いた。
皆が一度立ち止まり「はぁーお屋敷ですねー」「入るのは初めてですね」
俺はため息をつきながら言った。
「親父が男爵になった時これで俺も一人前の貴族だ!とか言って増築したらしい。ほかにも貴族とは!とか言ってなんかよくわからんもの買ったおかげで我が家は火の車だよ」
皆が顔を合わせ代表してアロイスが言う。
「心中お察ししますぜ」
「ああ、ありがとう。ほら、行くぞ」俺は歩きだした。
俺が家の門につくと守衛の2人が「ユウマ様、おかえりなさいませ」
「ああ、ご苦労。事前に伝えておいた冒険者の仲間だ。通っていいかな?」
「はい、もちろんです。皆さんどうぞお通りください」
俺達がそのまま本館のほうに向かうとドアの前でセバスが立っていた。
「ユウマ坊っちゃま、おかえりなさいませ。そしてお仲間の皆様ようこそいらっしゃいませ」と深くお辞儀をした。
「ああ、ただいま。セバス、みんなもう会議室に揃ってるかな?」
「はい、主要な方々はシグルド様を除いて皆揃っておいででございます」
「まあ叔父上はしょうがないか。じゃあ皆ついてきて」
俺がそう言うと、それぞれお邪魔しますと言いながらついてくる。
俺はそのまま会議室に行くと、皆揃っていた。
「ごめん、皆待たせた」
母上が「大丈夫よ。こちらも使用人や近しい人達に事情を説明し終わったところだから」
「そうですか。ならよかった。とりあえず自己紹介したいと思うので皆まず適当に座ってくれ」
すると皆それぞれ座ったのだが、シノブが立ったままだったのでどうした?と聞くと「私は団長の隣がいいです!」と言った。
もう面倒くさいので「わかった、好きにしろ」と言い会議室の上座に座った。
それを見てた家族がヒソヒソ「すごい綺麗な人だけどお兄ちゃんの彼女かな?」「あら、もうお嫁さん連れてきたのかしら?」とか聞こえるけどとりあえず無視する。
「えー皆忙しい中集まってくれてありがとう。この度は急なことで俺自身まだピンのきてないが俺がこのミストル男爵家を継ぐことになった」
皆の顔を見渡し、告げる。
「とりあえず先ほどいったように自己紹介していこうと思う。そうだな。最低名前、職業、俺との関係あと年齢は各自任せる」