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運命

風邪を引いて、集中力がぁ……。・゜・(ノ∀`)・゜・。


投稿が、出来ずに申し訳ないです。

カリオスが、呟いたのを見て初代は驚く。そして、不思議そうに考える仕草でつぶやく。


「君、何で生きてるのかな?確か、三十路迄は生きてられない運命なのに。ここって、レレット王国なの?もう、滅んでるはずなのにな……運命では。」


その言葉に、カリオスは驚いて警戒する。初代は、ユラを見てから納得した表情をする。そして、笑顔でカリオスを見てから優しく言う。


「大丈夫、君は殺せないからね。」


「殺せない?」


カリオスは、思わず呟くように言う。初代は、その通りと頷いてから説明をしだす。


「異様体質で、魔力の多い君は魔力を貯めきれなくて死ぬ運命だった。けどユラ君と契約した事で、余計な魔力をユラ君が吸収し放出していたんだよ。」


カリオスは、驚いてからユラを思わず見てしまう。


「つまり、君はユラ君に生かされていた。」


「ユラは、そんな事は一言も……」


すると、初代は主神を見てから言う。


「彼は、多くは語らないタイプなんだね。」


「確かに、秘密主義で多くは語らないですが。」


主神は、ユラを見てから苦笑する。


「ユラ君は、君がドラゴニアンになってから契約を明かしたよね。理由は、ドラゴニアンになってから君の魔力は安定している。もう、契約で魔力に干渉する必要も無いからだよ。契約を切っても、君が魔力の暴走で死ぬことは無くなったからさ。」


これには、その場の全員が驚いて息を飲む。


「ふふっ、愛されてるね。そして、この世界がその運命を認めたから殺す対象にはならない。」


「何で、ユラは殺すんですか?」


すると、初代は困ったように言う。


「彼が、不安定で壊れた際の被害を消す為だよ。でも私は、少しだけ彼に興味があるんだよね。」


「うっ………」


ユラは、小さく呻いて目を覚ます。


「ジャマダ、ソレヲタクワセロ!」


「「うるさい!」」


初代と主神が、同時に化け物を殴り飛ばす。


ユラは、素早く立ち上がると飛んできた手を回避。だが、初代が目の前にいて殴られる。ユラは、壁に身体を打ち付けられて苦しげに息をはく。


「ユラ!」


主神は、思わず悲鳴じみた声で言う。


「大丈夫、カリオス君は殺さないよ。君が恐れてたのは、君自身が死ぬ事ではない。自身が見つかる事で、周りを巻き添えにするのが怖かった。特に、カリオス君には干渉してるし殺されると恐れてた。」


ユラは、少しだけ力を抜いた。


「そうですか……」


「ねぇ、君の記憶を全て見せて貰うよ。」


初代は、暢気に言いユラと目線を合わせる。


すると、身体が痺れる感覚に襲われる。勿論、正座して足がジワジワ痺れる感じてはない。例えるならば、毒物を飲んだようなピリピリした痺れだ。


「………」


「ごめん、少しだけ不愉快かもね。」


すると、初代は驚いてから笑う。


「主神、彼を殺さずに済む方法がある。」


全員が、初代を静かに見ている。


「彼には、前世の名を捨ててもらう。その名が、此方と異世界を繋いでいるから不安定なんだよ。だから、真名である異世界の名を消せば世界に認識されると思う。それに、僕は彼の性格は好きだしね。」


すると、主神は苦々しい表情をする。それは、周りの神々も同じである。ユラは、ぐったりしている。


カリオスは、初代の言葉の意味を理解できない。


「ですが、それをしてしまうと………」


「じゃあ、彼を殺すかい?」


初代は、主神を見てから笑う。それに、主神は苦々しい表情を深める。ユラは、小さく笑った。


「別に、名前を消しても良いですよ。」


「ユラっ!?」


主神は、驚いてからユラを見る。


「主神様、僕は異世界に未練は無いけど。」


「だが!」


ユラは、立ち上がって埃を叩く。そして、ため息を吐き出してから周りを見る。


「もう、こんなに壊して………修理は大変なんだよ?暴れるなら、場所を移して欲しかったよ。」


「ユラ様!」


ヴァイスが、慌てた様子で走って来る。


「あっ、ヴァイス。」


「あっ、ヴァイス………じゃありません!」


ヴァイスは、珍しく焦ったように怒る。


「取り敢えず、ここ修理しちゃおうか。」


「はぁ……、お手伝いします。」


魔方陣が浮かび、一瞬で城が修理される。


「ユラ様、命は大切にしましょうね?」


「さて、何の事かな。」


ユラは、とぼけてからカリオス達を見る。


「ユラ、少しだけ話そうか。」


「カリオス、どうかしたの?」


カリオスは、横目で初代を見ている。初代は、頷いている。そして、壁に寄りかかった。


「ユラは、どうやって見抜いたの?」


「ごめん、何の事なの。」


「僕は、初代様が言うに死ぬ運命だった。けど、僕は死ぬ事を自分で感じてはいなかった。けど、君には分かったんだよね。教えて、ユラ。」


「ちょっ、カリオス………落ち着こう?」


ユラは、驚いた様子でカリオスに言う。


「場合によっては、ここに居るべきじゃない。」


「だから、落ち着けって言ってるでしょ!」


ユラは、落ち着いた瞳で珍しく声を荒げる。


『…………………。』


「カリオス、ちゃんと話すから落ち着いて。僕は、逃げも隠れもしない。何せ、自分でも分からないんだから。たから、有りのままを話す。けど、ここは人が多すぎる。出来れば、場所を変えて欲しい。」


カリオスは、驚いた様子でぎこちなく頷く。


ユラは、ため息を吐き出して初代を見る。初代は、ユラの記憶を見ている。だから、無言て待つのは何かあるのかと予想する。出来れば、それで皆に被害が来ない事を切実に祈るだけだ。


カリオス達は、ユラの家に集まる事になった。


ユラは、困ったように空を見上げてため息をついた。

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