出会いし神々
ユラは、仕事に戻る事になり王宮へ急ぐ。
「おはよ、ユラ。」
「おはよう、シアン。」
ユラは、机に向かい椅子に座って仕事をする。少しだけ、皆の視線が気にはなったが集中する。
ーー 数時間後(パッポー♪) ーー
「ん、そろそろか…………」
ユラは、小さく呟いて眼鏡を外す。そして、立ち上がってから書類を持ってシアンの机に置く。
「ユラ、腕は鈍ってないようだな。」
「勿論、もう染みついてるしね。」
シアンが、笑顔で書類を見ながら言う。ユラは、困ったように笑うと、時計を見てから暢気に言う。
「シアン、休憩に行ってくるね。」
「…………((((;゜Д゜)))!?………………」
シアンは、驚いて固まってしまう。
「えっ、何その反応?」
すると、カリオス達が休憩に誘いに来る。
「ユラ、休憩に………」
「うん、今から行くけど?」
ユラは、頷いてから机に戻り鍵を閉める。
『………………Σ(Д゜;/)/!?………………』
「ん?」
カリオス達の反応に、首を傾げてからキョトンとしている。そして、時計を見てから歩き出す。
「皆は、休憩に行かないの?」
ドアの前で、振り向いて言うユラ。
「ユラ、まずは熱を計ろうか。」
カリオスは、真顔でユラを見ている。
「えっと、体調でも悪いの?」
ユリスさんは、心配そうにユラを見ている。
「明日は、雨ではなく槍が降るかもな。」
レオさんは、困ったようにユラを見ている。
「実は、偽者とかですかね?」
ベイルさんは、少しだけ苦笑して首を傾げる。
「ユラ、変な物でも食べたのか?」
オズは、動揺したように言う。
「ユラ、寝とく?」
クルトは、暢気に笑いながら言う。
何気に、皆が酷い………。
ユラは、疲れたようにため息を吐き出す。そして、無視して部屋から去る。ユラは、時間が勿体無いと思ったのだ。何を言っても、おそらく時間はかかるだろうし。ユラは、紅茶をいれて優雅に飲む。
「ユラ様、ご報告が有ります………」
「ヴァイス?」
ユラは、突然に現れたヴァイスに驚く。そして、ヴァイスの表情を見てキョトンとして首を傾げる。
「理由は不明ですが、神々がユラ様を探しているようです。それで、何やら焦っている様子でした。なので、急ぎ報告をしたのですが。」
「そう、分かったよ。ちなみに、理由は聞かなかったの?それとも、聞けなかったの?」
ユラは、暢気に紅茶を飲みながら言う。
「それが、聞いても教えては貰えませんでした。」
ヴァイスが、珍しく落ち込んだ様子で言う。
「そっか、ありがとう。おそらく、主神様の命令で言えなかったんじゃない?そうだとしたら、ヴァイスも気にしないでも良いからね。」
ユラは、暢気に励ますように笑う。
「はい。では、失礼します。」
ヴァイスが去り、ユラは胸騒ぎにティーカップを持つ手が震える。そして、俯いてから寒気に耐えるように息を吐き出した。そして、力を抜いて飲みかけの紅茶を捨てて仕事場に戻って行った。
「あれ、カリオス達まだ居たんだ。」
「ユラ、何かあったの?」
カリオスは、驚いてから真剣な表情で言う。
「ん、何で?」
「……何となく?」
ユラは、椅子に座り書類を書いていく。
帰りの時間になり、ユラは王宮の道を歩いていた。周りには、仕事中の人達や気楽に話す人々。
ドカァーン!
そこに、黒い化け物が現れたのだった。
「ミツケタ………。」
「……………っ!?」
化け物は、ユラに向かって来る。
ユラは、迷わず神力を解放して、反射的に距離を取る。伸びてきた、無数の手を掻い潜り神力を込めたナイフを投げる。化け物は、苦し気に動きを止めている。すると、神々が現れる。
「ハイリヒ様、天界に戻っていただきます。」
「えっと、今はそれどころじゃ………ぅぐっ……」
主神が現れ、問答無用に鋭い手刀がユラの首元にきまる。その場に崩れ落ちる、ユラの身体を主神は受け止め走り出す。カリオス達は、驚いている。
「ねぇ、彼を何処へ連れていくの?」
「初代様。」
主神は、苦々しく呟く。
「彼は、殺すべき存在だよ………。」
「アレハ、ワタシガクウノダ………。」
「ハイリヒは、殺させないし喰わせない………。」
3人は睨み合い、油断なく隙を窺っている。カリオス達は、何が起きているのか理解できずにいる。
「ユラが、死ぬ?」
カリオスは、思わず呟いて青ざめた。視線の先は、辛そうな表情で気絶するユラだった。




