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SS:あの3人を巻き込み隊!

悩んだ時の、時間稼ぎ!


( ̄ー ̄ゞ-☆

俺達は、教室で話していた。


「そう言えば、ユラと遊んだ事無いよな。」


「うーん、確かにそうだな。」


ユラは、中等部から学園に来た。優等生で、勉強や武術だけじゃなく魔法の腕も凄腕だ。羨ましい。


ユラは、基本はクルト元王子とオズと居る。


「そう言えば、クルト元王子やオズとも遊んだ記憶がねぇな。そうだ、巻き込んで遊びに行こう!」


『おー!』


「あの3人を巻き込み隊!出動!」


『おー!』


と言う訳で、王城会議室前に居ます。あっ、ちゃんとカリオス様はじめとする騎士団長や国王陛下には話してあります。俺達は、勢い良く突撃!




「おや、ちゃんと来てくれたんだねユラ。」


すると、珍しく少し不機嫌そうに教皇を見てユラはため息を吐き出す。ユラは、賢者の姿である。


「私は、もう賢者では無いのですが。それに、次世代の賢者が既に居るのになぜ私なのですかぁ!」


「あははっ、君のそんな顔を初めて見たよ。」


「話を、そらさないでください!」


疲れたように、思わず言う。




俺達は、賢者の姿のユラを始めてみる。そして、不機嫌そうなユラは勿論だが初めて見る。ユラは、いつも基本は笑顔なので少し嬉しい。


「そう言えば、ユラはいつも笑顔だしな。」


「うんうん、何か少し嬉しいけど。悔しいな。」




その間にも、会話は進んでいく。


「ユラ、教皇陛下の気まぐれはいつもの事だよ。」


クルトは、慰めるように苦笑する。


「知ってますし、分かってはいるのですけど。」


オズは、暢気に紅茶を飲んで言う。


「それにしても、クルトは何故ここに?」


「ルピア王子の、護衛だよ。でも、予定が合わなくなって。ルピア王子の、代理として居るんだ。」


ユラは、苦笑してから暢気に言う。


「なるほど、王位継承が決まってから社交界に引っ張りだこだとは聞いていましたが……。何か、凄く大変そうですね。クルト様も、頑張ってください。」


すると、クルトはため息をついて言う。


「あのさ、そろそろ敬語と様付けを止めてよ。」


「えっ、普通にお断りします。」


「うぇええん…………!」


ユラは、小さく笑うと優しく言う。


「嘘だよ。本当に、君って天然だよね。」


「ふぇっ!?」




すると、周りの人々もカリオス達を含め驚く。ユラは、暢気に席に座ると執事達が紅茶をいれる。


あっ、勿論だけど俺達も驚いてます。




「さて、人も揃ったし会議を始める。」


教皇は、優しい目でユラを見て言う。


会議終了……


「さて、やっとゆっくり出来るな。」


オズは、ため息を吐き出し意気消沈な様子で言う。


「そろそろ、まともに学園に行きたいよぉー!」


クルトは、伸びをしながら疲れたように言う。


「まぁ、大変だろうけど頑張って。」


「あのさ、質問があるんだけど。」


二人を、応援するユラにオズは真剣に言う。


「お前さ、この国に来てから肩の力を抜いて無いよな?それって、疲れないか?」


「うーん、本音は辛いけど仕方ないと割り切ってるよ。だって、死にたくないし。」


その言葉に、カリオスはユラを見るが。ユラは、失言したとばかりに顔をそむける。


「ユラ。それは、どう言う事なの?」


「………最初に、この国に来た日にカリオスの手紙を持ってたでしょ?カリオスを、恨む人や人質として僕を利用したい人が襲って来たのさ。」


すると、カリオスは青ざめる。


「なっ、何で早く言わないのユラ!」


「だって、門前で追い返されたしカリオスに会えなかったじゃん。あの短い間に、何十人も僕を殺そうとしたり拉致しようとしたりしてたんだよ。」


シーン……。


「そりゃ、肩の力を抜けんわな。」


「それって、僕と会う前の話だよね。」


オズとクルトは、青ざめてユラを見ている。


「うわぁ……、あの日に部下がユラ君を見失ったのはそれが理由で逃げてたからだね。ごめん……。」


ユリスは、青ざめながら頭を下げる。


「本当に、初日から生きた気がしなかったよ。」


暢気に笑顔で、懐かしむように呟く。

 

カリオスは、これから突入する彼らに合図する。




合図が、ついに……き た ぜ ☆


「3人とも、遊ぼうぜ!」


俺達は、全力で3人に向かって走る


オズは、紅茶を吹き出しクルトはキョトンとしている。ユラは、少し驚いてから首を傾げる。


「3人を巻き込み隊!1班は、クルトの確保!2班は、オズを確保!3班は、ユラを捕縛!」


「これこれ、何で僕だけ捕縛なのさ。」


ユラは、苦笑して頬杖をつく。


『お前なら、確保してもすぐ逃げそう。』


「うん、否定はしない。」


満面の笑みで、あっさりと言うと紅茶を飲む。


「と言う訳で、今から遊びに行こうぜ!」


「僕は、ユラが行くなら予定があっても行くよ!」


クルトは、暢気に手を上げながら言う。


「いやいや、そこは予定を優先しなよっ!?」


ユラは、思わずツッコミを入れてしまう。


「右に同じ!ユラが居るなら、敵国の軍隊の真ん中にだって突っ込めるし遊びに行ける。」


「お馬鹿!敵国の軍隊、ド真ん中は遊ぶ場所じゃないでしょうが!と言うか、僕にツッコミさせるのやめて!?本当に、疲れるからやめて!?」


わずかに、肩から力が抜けたユラを見てクラスメイトは笑みを浮かべる。本当に、嬉しい笑みを。


「良し、予定変更だ!まずは、ユラの捕縛!」


「えっ!?」


『ラジャー!』


「「了解!」」(※オズとクルト)


オズとクルトは、束縛バインドの魔法を放つ。ユラは、ドヨーンとして無効果キャンセルする。


「あのさ、思ったんだけど……。何で、逃げる前提で捕まえようとするのさ。確かに、人付き合いは余りした事が無いから苦手だけど嫌では無いよ?」


「ならば、今すぐ行こうぜ!」


ユラは、立ち上がると魔法で私服になる。


「さて、会議も終わったし行こうか。」


ちなみに、カリオス様達もユラの私服を見たのは始めてだったらしい。と言うか、基本は学園の制服と冒険者の装備と賢者姿なので仕方ない。


俺達は、王城から3人を連れて遊びに行くのだった。

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