終わりの時
これで、投稿は終わりです。
(´・д・`)
ユラは、寒さで目を覚ました。すると、クリュセトを含む世界の柱達がユラを見ていたので驚く。
「………何で?」
「君が、かわいそうだから………。」
クリュセトは、悲しそうに呟き困ったように笑う。ユラは、意味が理解できず首を傾げてしまう。
「かわいそう?」
「僕には、異世界人の主がいた。実はね、彼は王に殺されたんじゃない………世界の意思に殺された。」
ユラは、驚きに目を丸くする。つまり、自分と同じように役割を押し付けられ殺された訳である。
「なるほど……。でも、君達は大丈夫なの?」
世界の意思を無視し、ユラを殺さなかったのだ……彼らも、ただでは済まないのは分かりきっていた。
しかし、問わずにはいられなかった。
「ユラ、君の願いを教えて………。もう、君を縛るものは無いんだよ。だから、嘘偽りなく願って。」
「何を……、言っているの……?」
クリュセトの言葉に、思わず青ざめてユラは震える声で聞き返す。クリュセトは、優しく笑っている。
だっ、駄目だ……。うん……、願えば彼らが……死ぬ。
「まさか、死ぬ前にクリュセトの冗談を聞くはめになるなんて……。何か、とても微妙なんだけど。」
「暦君、君は対価を渡したんだよ?」
ユラは、何の事か瞬時に理解して苦悩する。クリュセトのいう対価とは、結晶の使い手としての契約の事を指している。ユラは、クリュセトから視線をそらして俯く。ユラは、泣きたい気持ちをおさえる。
何かを、諦め・受け入れ・奪われ……それを、誓う対価に3つの願いを叶えて貰える
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契約、榊暦は……。
異世界に、帰る事を諦める事。
結晶の力を、抵抗せず受け入れる事。
世界の意思に、忠実に従う事。
それを、役目を終える日まで従う事を誓う。
対価に、3つだけ願いを叶えて貰える。ただし、異世界に帰る事だけは絶対に許されない。
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「クリュセト、だったらお願いがある。」
「なっ、それは無しでしょ!?」
ユラは、決意の表情でクリュセトを見つめる。クリュセトは、驚いてから悲鳴をあげるように言う。
「でも、願いを言えと言ったのは君だよ?僕に、石化の呪いをかけて。これなら、僕は生きながら死んだ事になるよね。勿論、僕の意思は揺るがない。」
クリュセトは、まだ何かを言いたげだった。しかしながら、ユラがそれを望むならと無言で頷く。
「なら、君だと分かる物が欲しいな。」
ユラは、誕生日に貰った銀時計を出す。これは、カリオスの銀時計と同じデザインで、ユラがこの世界で初めてプレゼントとして貰ったものだった。
今でも、大切に持っていた物だ。
クリュセトに、斬られた時に落としてしまい、ガラスにひびがはいり血がついてしまった。
ユラは、無言でそれを渡した。
「僕が、君を殺した事にするから。」
「でも………」
ユラは、不安そうに呟く。
「これは、ゆずれないよ………」
ユラは、無言で頷いた。
「さて、あと2つだよ。」
そう言われて、ユラは悩む。
「僕の願いって、世界の意思が叶えるんだよね?」
「うん。でも、これは私でも出来るからね。それにさ、君の事だし私でなきゃ納得しないでしょ?」
クリュセトは、優しく笑っている。
「なら、僕のせいで誰も死なない事を願うよ。」
ユラは、苦笑をうかべて悲しそうに言う。
「君は、願わないんだね………」
「………それは、願ってはいけない事だよ。」
まったく、これから死に行く僕を止めないで欲しいなぁ。覚悟が、揺らいでしまうでしょ?
結局、今世も親より早く死んでしまうのか………。
「さて、最後の願を………」
「………出来れば、僕の記憶を消して石化して。」
すると、クリュセトは驚いてから悲しそうに頷く。
やっぱり、カリオス達とお別れするのは辛いんだねユラ。やっと、君が生きたいと思えたのに………。
この世界は、とても歪で残酷だ………
さようなら、ユラ……
カリオスは、目の前に現れたクリュセトに驚く。もう、探しても見つからないというのに……。
「もう、探す必要はないよ。ユラは、死んだから。僕が、世界の意思に命じられて殺した。」
そう言うと、カリオスは青ざめた。クリュセトは、ユラの銀時計をカリオスにわたす。
「そ……んな………」
「ユラは、死ぬ間際までみにつけていた。ユラを、殺した時に壊れてしまったけど。」
その日、カリオスは大切な親友を失ったショックで倒れてしまった。主神も、我が子のようなユラを失い後悔と悲しみの余りに叫んだという。
竜神は、クリュセトを呼び止めて言う。
「なぜ、嘘をつく?」
「それが、あの子の意思だから。」
クリュセトは、笑顔で答えるが涙がこぼれる。竜神リューは、困ったようにため息を吐き出した。
「そうか、それがユラの意思なら知らなかった事にしとこう。今のユラには、少し休憩が必要だ。」
「少しだけ、悪戯しましたけど。」
クリュセトは、笑顔でわらいながら座る。リューは、キョトンとして首を傾げる。
「む?」
「もし、ユラの眠りを覚ます者が現れたら全ての記憶が戻るようにね。きっと、現れるはず。」
そう、呟いて姿を消したのだった。
?年後………
カリオスは、何とか立ち直り……今もなお、魔法騎士団団長として働いている。
主神の子は、上手く神々をまとめている。
????年後………
森の中に、黒髪の少年が現れる。
「▼○#&*▽&♪▼△¶♭└┘※△※┘♯」
少年は、詠唱すればそこには巨大な竜が現れる。
「君は………、誰………??」
ユラは、ぼんやりした頭で少年を見つめる。
「おはようございます、ハイリヒ様。」
そう言うと、少年は魔法で何処かへ行った。この少年が、ユラの生まれ変わりであり、人で有りながら竜神の力を使いこなすのはまた別の話である。
「まったく、お礼を言う暇なく去るだなんて酷い。これは、探しだして契約でもしてみるかな?」
ユラは、少年の魔力をたどり歩き出した。
そして、カリオス達と再会。ユラは、記憶がある事に青ざめたが、クリュセトは笑っていたとされている。ユラが、不機嫌だったのは言うまでもない。
こうして、カリオスを含むメンバーで少年を探したのだが………。さすが、ユラの生まれ変わり………。3年経過して、やっと見つけられるのだった。
「やぁ、少年。やっと、会えたね。」
「うへー、見つかった。」
少年は、疲れたようにため息を吐き出す。
「僕は、ユラ。さて、君の名前を知りたいな。」
「………アウラン。」
「そう、アウラン君か。さて、お願いが………」
お願いと聞いて、瞬時に距離を取るアウラン。それもそうだ、アウランはユラの生まれ変わり……。力も勿論だが、記憶も受け継いでいる。
「嫌だ……」
伝説では、アウランはユラの死を見送ったらしい。そして、人の身を捨てて滅ぶ世界を救ったとも。
アウランは、竜の姿から戻れなくなり今も人目を避けて暮らしていると言う。
そして、ユラは死ぬ間際まで幸せだったとされる。
良かったね。さて、僕も限界だし眠たい………。クリュセトは、静かに目を閉じて砂になって消えた。
いままで、ありがとうございました。
読んでくれた、読者の皆様に心から感謝します!
(* ´ ▽ ` *)ノ




