↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ただ、見れば  作者: 都築
PR
6/8

アラサー・松竹芸能養成所生

Tinderで知り合った松竹芸能の養成所生と会った時の出来事。

今住んでいる街に引っ越してきて近場に友人がおらず、暇だったときTInderをやっていた時知り合った3個下男。


お笑いが好きという共通点があり、好きな芸人やお笑い芸人のラジオの話をしていた。

話をしていくうちに実は相手が松竹芸能(ヒコロヒーやなすなかにし等が所属している事務所)の養成所に通っている芸人の卵ということを教えてくれた。

お笑いが好きな私は興味を持ち、相手が会って会話をしたいと言われたから快諾した。

アプリで見た写真では色白細身マッシュ丸眼鏡の私が好きな風貌ということもあり楽しみにしていた。


当日、最寄駅のバスターミナルで待ち合わせということで、待ち合わせ場所に向かったが写真で見たような人はおらず。

着いた旨をメッセージで送ると〇〇にいると返信が。

その場には一人しか立っていなかったため、その人で間違いないのだが写真と全然違う人がいる。

肩まで伸びた髪の毛、四角の眼鏡、レディースと思われるファーがついたアウターを着ている。

あの人に間違いないが、見た目が本当に嫌悪感を抱いてしまうほどだった。

帰りたい!と思ったが、目が合ってしまったし、私も人の容姿をどうこう言える人間ではないと思い声をかけた。


会ってから相手が予約してくれた居酒屋へ向かう。

席について話したことはお笑いの話、元カノの話など。他愛もないことだった。

だけど、ちょっとしたことが鼻につくような言い方をしてくる。

当時ケビンスが最推しだった私はこのネタが好きだと伝えると、相手がコンビで漫才をしておりネタを書いていた人間だったせいか、このネタはどうでああでという批評と分析を始める。今でいう考察?だ。

仮に売れている芸人さんであれば聞く意味もあるし、納得もいくだろうが、全然売れてもない芸人からの考察なんて聞いてられなかった。

聞いていても的を得ていると思えるようなことは一切なかったし、ただそれを話して気持ちよくなっている相手が気持ち悪くて仕方なかった。

元カノの話になると、『俺は可愛いと思ってたんだけど、周囲の人はみんなブスって言ってたんだよね〜〜〜〜』というとてもどうでもいいこと。

私は元カノさんの顔を見たこともないし、そもそも自分が可愛いと思っていたのであれば周囲がどうであれ関係ないのでは?と思ってしまった。

その後もつまらない話と滔々と聞かされうんざりしていた。

相手が喫煙者だったこともあり、店の外で煙草を吸ってくると一次離席。

私の後にあったでかいテレビでIPPONグランプリがリアルタイムで放送されており、やっぱり売れている芸人さんは面白いなぁと眺めていた。

相手は席に戻ってきたが話を聞く価値も意味もないかと思い、テレビを見ながらもうあなたとは話したくないという意思を表明したが、懲りず相手は話し続けていた。

22時付近になり流石に帰宅することに。

相手は隣駅に住んでおり自転車で来ていたから、なけなしの優しさで自転車を取りにいくところまではついていった。

帰り道は途中まで同じだったため、しょうがなく一緒に歩くことに。

たまたま歩行者が一斉に信号が変わるスクランブル交差点みたいなところにぶち当たってしまい、青になるまで待つことになった。


すると相手が「今日楽しかったですか?」と尋ねてきた。

私からすれば君の話をそっちのけでIPPONグランプリを見ていたということ=話は面白くない、聞きたくないという意思表示が伝わっていなかったことに驚いた。

そのまま私が無言でいると「僕は楽しかったです。」と言い出す。

そりゃあれだけオナニーというなの自分語りをすれば気持ちいいに決まっているだろうがよ!!!!!と思った。

続けて「クリスマスって空いてないですか?」と尋ねてくる。

それもそうだ。相手と会ったのは12月上旬でTindetとはいえ仮にもマッチングアプリだった。


私はクリスマスにそいつどいつという芸人さんの単独ライブのチケットをすでにとっており、予定がある。

その旨を相手に伝えると「じゃあ、ライブが終わってから会えませんか?」と食い下がってくる。

流石にこの鈍さに私も辟易して「好きな芸人さんのライブを見て余韻に浸っているのになぜあなたに会わなければいけないのですか?空いたくないですが?」と答えた。

そこまでいうと通じたのかわかりましたと少し凹んだ様子で青信号になった道を自転車で駆け出した。


これで相手に好意は全くないことが伝わったかと思ったが、数週間後夜に連絡が来た。

夜に知り合いになった女の子と飲んでいたが話がつまらなすぎたし、帰り道暇だから電話に付き合って欲しいとのこと。

話したくもなかったがあまりにも暇すぎたからとりあえずいいよと答え電話をしたが、何を話したのか全く覚えていない。


その数日後、松竹養成所生のライブがあるから見て欲しいと連絡が来た。

私は相手に好意はないが、芸人としてどのくらいのネタを書いているのかが気になって見てみたい!と思った。

会場チケットは完売していたが配信があると聞き、配信を購入した見た。

びっくりするほど面白くなかった。私はこんなに面白くない人に好きな芸人さんの考察をされていたんだと思うと気分が悪かった。

見たことを伝えると当たり前のように感想を求められる。

面白いと思ってないのにそんなことは言えないから『なんかすごい元気だった!』と誤魔化した。


年末が近くなりコロナが流行していた時期だったせいもあり、地元には帰らず。

そんな中、相手から初詣に行きませんか?という誘いが来る。

こんなコロナが蔓延している時に人が集まる場所に寒い中わざわざ好きでもない人間という意味がわからなかった、理解ができなかった。

だからそのまま相手に『君は芸人をやっているし友人も多いのにわざわざ私を誘う理由はないですよね?こんな時期にわざわざなぜあなたに初詣に行かなければ行かないんですか?』と尋ねた。

『ちゃんと言わないとわからないんですか?』と返答される。

分かってはいたけど『わかりませんね』と返す。

『あなたに会いたいからですよ。』

『私はあなたには会いたくないですね。』と返してラインをブロックしてさよならした。


多分彼は売れていないと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。