悪魔陛下の鈍感嫁
この国にはすべての国民に課された十二歳の通過儀礼がある。
それは、新年七日の朝七時から、その年十二歳になる子供を集めて、国王に目通りさせる、と言うもの。
今年十二歳になる伯爵令嬢レニ・メレジェイも、この通過儀礼のために、謁見を待つ長い列に混じらされていた。謁見の場で眼鏡に適えば、平民であっても王宮勤務に就ける可能性のある、一世一代の好機。けれどレニは、そんな期待も持たずにやる気なく列に倣っていた。
その理由は、ひとえに、
「まあ、魔力なしの落ちこぼれじゃあね」
出世するには魔力が必須の国で、貴族でありながら魔力を持たないレニは、なんの期待もされない落ちこぼれ。
そんなレニにとって、この儀式は、好機でもなんでもない、単なる面倒な通過儀礼。
その、はずだった。
魔力零の落ちこぼれ令嬢と、魔力が高過ぎて悪魔と呼ばれる国王陛下。出会うことのないはずだったふたりが出会い、婚約者として手を取り合うお話。
それは、新年七日の朝七時から、その年十二歳になる子供を集めて、国王に目通りさせる、と言うもの。
今年十二歳になる伯爵令嬢レニ・メレジェイも、この通過儀礼のために、謁見を待つ長い列に混じらされていた。謁見の場で眼鏡に適えば、平民であっても王宮勤務に就ける可能性のある、一世一代の好機。けれどレニは、そんな期待も持たずにやる気なく列に倣っていた。
その理由は、ひとえに、
「まあ、魔力なしの落ちこぼれじゃあね」
出世するには魔力が必須の国で、貴族でありながら魔力を持たないレニは、なんの期待もされない落ちこぼれ。
そんなレニにとって、この儀式は、好機でもなんでもない、単なる面倒な通過儀礼。
その、はずだった。
魔力零の落ちこぼれ令嬢と、魔力が高過ぎて悪魔と呼ばれる国王陛下。出会うことのないはずだったふたりが出会い、婚約者として手を取り合うお話。
十二歳の通過儀礼
2025/08/13 06:00
道のりが長過ぎる
2025/08/13 12:00
(改)
終わらない待ち時間
2025/08/13 18:00
(改)
減るような何かはない
2025/08/14 00:00
広間と言えど限度がある
2025/08/14 06:00
(改)
差別と差別化
2025/08/14 12:00
通過儀礼の真実
2025/08/14 18:00
(改)
絶対強者の孤独
2025/08/15 00:00
(改)
果ての世界の向こう側
2025/08/15 06:00
天才少女の恋 1
2025/08/15 12:00
(改)
天才少女の恋 2
2025/08/15 18:00
(改)
昨日の今日とは寝耳に水
2025/08/16 00:00
保護者代理に囲まれて
2025/08/16 06:00
(改)
保護者(代理)面談
2025/08/16 12:00
罰されるべきは
2025/08/16 18:00
(改)
お互い様でお似合いの
2025/08/17 00:00
急流の落ち葉
2025/08/17 06:00
まず、ハグより始めよ
2025/08/17 12:00
目標達成のごほうびは
2025/08/17 18:00
(改)
威厳ならば有り余っているから
2025/08/18 00:00
大きいことは良いこと
2025/08/18 06:00
再会を誓って
2025/08/18 12:00
花に決意を託して
2025/08/18 18:00
(改)
花束よりも欲しいのは
2025/08/19 00:00
extra.贖罪には大好物を添えて
2025/08/19 06:00
(改)