拷問【2】
国王視点です
「……遅い。」
二人とも言い合ってて進展が無く、暇だ。
持ってきた書類も終わったし、暇潰しの本も読み終わってしまった。
『お前がその手に待ってるので死ねよ!』
『お前が死ねばいいだろ!殺すぞ!』
『殺しにきてみろよ!届かねぇだろうがよ!』
…くだらない。早くしてほしい。
「ねぇ、早くしてくれない?私も暇じゃ無いんだけど。」
カチッ、と近くにあったボタンを押す。
『あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!』
『あづい!あづいよお!!!』
どうやら、赤のスイッチは火炙りだったようだ。
侵入者の絶叫が部屋に響く。
「後、一時間だけ待ってあげる。一時間しても両方生きてたら毒ガス撒くから。」
こちらからの音声を切り、二人の会話に耳を傾ける。
『ど、どうする…』
『一時間…毒ガス…ノコギリ…くそっ…』
突然黙りこくる拷問室。
カチカチと時は過ぎていく。どれだけ二人が望んでも時は刻むのをやめない。
『…後、五分か…』
脂汗を額ににじませながらぼやく侵入者。
次の途端、意を決したようにノコギリを手に取る。
『お、おいお前!何する気だ!!!』
声を荒げて問う仲間を無視してノコギリを高く振り上げる。
『ぐ、ぅっ…がぁッ!!』
『ひ、ぃ…!』
なんとその男は自ら繋がれた足をノコギリで切り落とすつもりのようだ。
その生々しさにもう一人の侵入者は情けない悲鳴を上げて後ずさる。
「痛そう〜…」
顔を苦痛に歪めて足を切り落とす侵入者。
ギッ、ギッ、ギッ、ギッと必死に手を動かし、足にノコギリの刃を入れていく。
深々と肉に刃が食い込んでいく。じわじわと白い床に紅が広がっていく。
『こ、れで…ぐぅっ…はぁ、はぁ…』
ゴトッ、と侵入者の足が落ちる。手錠がとれ、自由になった侵入者はノコギリを片手におぼつかない足で歩み寄る。
『し、ね…』
『お、おい…止めろ…お前が死ぬぞ…!』
ノコギリを振り上げて高笑う。
『ははっ、ここに、は大魔法使い…の月詠佳奈が居るんだろ?な、らそいつに頼んで…足をな、おしてもらえばいい…』
『お前…自分だけ助かるつもりか…?!』
『あぁ…当たり前、だろ?』
友情なんて下らない。どうせうわべだけの関係なんだろ?窮地に立ったら簡単に裏切るんだろ?
どうせ皆自分が可愛くてたまらない。自分が良ければ人は良いのだ。
自分の不幸を人に話して互いの傷を舐め合う。
人をいじめて自分の立場を守る。
他人の不幸をオカズにして自分を幸せものと思い込む。
そんなもんだろ?
知ってるんだよ。
『は、ははっ!これで俺は…!』
「バカじゃないの?お前も死ぬんだよ。」
『な…』
その言葉を最後に侵入者は絶命した。
家庭科で絵本作ってるんですけど、結構ヤバいもんできたんで暇があれば短編集で出そうかと思います。




