第二話(134) ギュラ・グルトンの場合
山から下りて、座って休めそうな岩場を見つけたところで、話し合いを行うことにした。目的地のある西側には『迷わせの森』と呼んでいる森林が広がっており、人間には近づくことも叶わぬ場所だが、私たちにとっても休める場所ではないからだ。
「ねぇ、本当に歩いて行くわけ?」
岩場に片足を立てて座っているビーナが嘆いた。
「他にどうしろというの?」
まるで玉座に身を預けるように姿勢よく石の上に座っているミルヴァが問うた。
「修行院に戻って馬車を借りてくるっていうのはどう?」
「それでは試練にならないでしょう?」
「でもジア様は『馬車に乗ってはいけない』って言ってなかったよ?」
「『馬車を使っていい』とも言わなかった」
「荷馬車なら寝床にも困らないんだけどな」
ミルヴァが首を振る。
「ダメ。それは試練といわないでしょう? 荷馬車を一から自分たちで作るか、労働の対価で手に入れたのならルキファ様もお認めになるでしょうけど、自分たちの持ち物でもない馬車を院から持ち出すのは、どう見ても楽をしたと思われる。そのためにテントも自分たちで作ったんじゃない」
その言葉にビーナは岩の上で仰向けに寝っ転がってしまった。それを見て、ミルヴァが独りで考え事を始める。結局話し合いといっても、いつも彼女たちで決めてしまうので、私が口を挟む余地はなかった。
ちなみにマホは何をしているかというと、地べたに座り込んでネコと遊んでいた。黒猫を『ネコ』と名付けたのは、旅が終わったら離れ離れになってしまうから、別れが悲しくならないようにとビーナが名付けたのだった。
ビーナが呟く。
「あ~あ、マルンも風を使えたら楽だったのにな」
「ごめんなさい」
私以外の三名は風を使って空を飛ぶことができるので、ここは素直に謝るしかなかった。風使いにもレベルがあって、ビーナのような高能力者は風がなくても飛べるけど、私みたいな低能力者は台風の力を借りても飛べないからだ。
実際に自力で飛んだことがないので分からないけど、『怖い』と感じてしまうと『飛ばされないようにする力』が優先的に働くらしい。そのどちらも魔法力なのだが、私の場合は常に後者の力が発揮されてしまうと、ミルヴァが独自に分析していた。
「ネコ?」
呼び掛けたのはマホだ。
気がつくと、ネコが勝手に迷いの森に向かって歩いて行くのが確認できた。
その後ろからマホが、ネコの気分を悪くしないように、そっとついて歩く。
「ちょっと! どこ行くのよ?」
ビーナの呼び掛けを制したのはミルヴァだった。
「静かに。ジア様は黒猫を羅針盤に例えていた。ついて行ってみましょう」
ということで、ネコを先頭に迷わせの森に入ることにした。
「あっ、小屋があるよ!」
ビーナが叫んだ。半日歩き続けて、辺りが薄暗くなったところで、人影も見えないような何もない森の中で小屋を発見した。人間と違って魔法力があるので疲れることはないけど、休むにはちょうどいいタイミングで発見した感じだ。
「あら、あの小屋、猫の通り道まである」
小屋の扉の下に開いている小動物用の入り口を、ネコがするりと抜けて行った。
「とりあえず伺ってみましょ」
こういう場合、窓口となるのがミルヴァの役目だ。
「ごめんください」
中からの反応はなかった。
「どなたか、いらっしゃいませんか?」
辺りにも聞こえるように呼び掛けたが、やはり反応はない。
そこでビーナが扉に手を掛けた。
「開いてるよ?」
と言いつつ、扉を開ける。
「ごめんください」
ビーナが小屋の中を覗き込み、私たちを振り返る。
「誰も住んでないみたい」
そう言って、扉をガッと開いて、勝手に中に入ってしまった。
ミルヴァの後に私とマホも続く。
「見てよ、これ」
ビーナが奥の床を指差して笑っている。
見ると、ネコが小さな木箱の中に収まって眠っているのだった。
まるで自分の寝床に帰ってきたかのようだ。
そこでミルヴァが考察する。
「おそらく、ここは先輩たちから受け継がれてきたものなのね。何千年、何万年と修行者に試練が与えられ続けてきたわけでしょう? そこには彼女たちが作ってきた道があるのよ。その道の途中には、こうして雨を凌げる石小屋があって、おそらくだけど彼女たちが作ったに違いないの。それが数えきれないくらい多くの者たちによって受け継がれてきたのね。わたしたちも先輩たちに感謝をして、大切に使わせていただきましょう」
何もないところから始めた偉大なる先輩たちに感謝せずにはいられなかった。荷馬車を使っていたら、通り過ぎて知ることもなかったと思う。私たちは、偉大なる先輩と、先輩らの思いを受け渡す子孫の、その間にいる一つの存在でしかないのだ。
その翌日もネコが歩く後について行き、森の中で石小屋を発見した。傷みがある個所は補修工事をして、滞在を一日延ばして先に進んだ。人間と違って疲れたりお腹が空いたりしないのが有り難かった。
森を抜けてもネコは私たちに道を教えてくれた。集落の小さな村で民家に泊まらせてもらったり、小さな町の教会に泊まらせてもらったりと、その都度滞在を延ばしては、村人や町人のために奉仕活動を行ってご恩返しをした。
私たちに対する扱いがいいのは、ウルキア帝国が帝位のない女王国の集合体ということもあるが、それよりもやはり先輩たちの行いが良かったからだろう。私たちも先輩らを見習って、悪い評判が立たないように努めることにした。
出立してから二か月して、ようやく私たちはグルトン領と呼ばれる王城のある都市に到着することができた。城下町には都会を思わせる賑やかさがあった。ちょうどリンゴの収穫祭が行われている最中ということもあり、人々はみな活気づいていた。
城下町に入ると、すぐに門兵に呼び止められて、王城まで案内されることとなった。どうやら黒猫を連れた修行者は丁重に扱うようにとの国王からの御触れが出ているらしく、それで私たちのことだと思ったようだ。
しかし王の間でお会いしたグルトン女王は歓迎してくれたものの、明らかに浮かない顔をしており、ひと目で心配事を抱えていることが見て取れた。そこでミルヴァが理由を聞くと、私たちをギュラ王女の寝室へと案内するのだった。
「見てください。これが長女のギュラです」
グルトン女王が紹介したのは、ベッドの上で枯れ木のようにやせ細った愛娘だった。肉や脂肪が見当たらず、骨と皮だけの姿で横たわっているのだった。死んでいるのではないかと思ったが、ギロリとした目玉が動いているので生きているのは確かなようだ。
軽口を得意とするビーナも、流石にこの場では冗談を言えない顔をしていた。一方で、マホは常に無表情なので感情を読むことができなかった。それでも私は友達なので、彼女が心を痛めていることが分かった。
「ご息女は、いつからこのようなお姿になったのですか?」
会話をするのはミルヴァの役目だ。
「半年ほど前でしょうか」
この部屋にはグルトン女王と私たち以外に人はいない。
「一年前に修行者の方がお見えになった時には元気だったのですよ。一緒に収穫祭をお祝いしていただきました。ギュラはリンゴが大好きで、真っ赤なホッペを膨らませて、口いっぱいに頬張るのです。それが可愛らしくて、修行者の方に絵まで描いていただきました。それがあれです」
グルトン女王が差し示した壁には豊穣を思わせるふくよかな少女の絵が飾られていた。
「半年前に何があったのですか?」
ミルヴァの問いに、グルトン女王が答える。
「あれは、いつもと変わらぬ朝でした。朝食のスープをいただいている時に突然、『味がしない』と異変を訴えたのです。初めはスープの下味に問題があると思ったのですが、わたくしも同じものをいただいておりましたので、すぐに娘に問題が起こったことが分かりました。それからパンを勧めても『味がしない』と言いまして、ついには『毒の味がする』と言い出し始めたのです。いえ、毒など入っていないのですよ? それでも酷く苦しみ、食べた物をその場で吐き出してしまうのです。それから主治医に診せたのですが、『味覚に問題がある』と言うばかりで、原因までははっきりしないのです」
そこでグルトン女王はベッドの縁に腰掛けて、ギュラの手を握る。
「それから娘のためになんでもしました。牧者を呼んでお祈りをしたり、薬を求めて兵士を外地に向かわせたりと。ええ、そうです、領民に知られるわけにはいきませんからね、どうか、このことはご内密にお願いいたします」
ミルヴァが私たちを代表して頷いた。
女王が続ける。
「今は栄養のあるものを切り刻み、硬いものは細かく砕き、煮詰めて、スープにして、口の中に押し込んで、無理やりにでも飲み込ませているのです。それでやっと生かしてあげることができていますが、喉に詰めると、涙を流します。それが不憫で、不憫で……」
ギュラの聴覚には問題がないというのが胸を苦しめた。おそらく、今の会話も聞こえていることだろう。それでも目玉しか動かすことができないので、何を思っているのか分からないのだ。抵抗どころか、拒否することすらできない状態というわけだ。
「修行者様」
グルトン女王が立ち上がり、ミルヴァの手を取る。
「どうか、娘の力になっていただけないでしょうか? どんなことでもいたします。城にある財宝をすべてお渡ししても構いませんので、娘の病気を治してはいただけないでしょうか? 財宝だけではなく、土地もご用意いたします。一生、不自由のない暮らし、いえ、贅沢な暮らしを約束いたしましょう。ですから、どうか、娘をお救いください」
いや、これはいくらなんでも無理がある。
「分かりました」
え? ミルヴァ?
「救えるかどうかは分かりませんが、出来る限りのことはやってみます。ですが、一晩で構いませんので、私たちに時間をください」
ミルヴァの言葉に、グルトン女王は目に涙を浮かべるのだった。
「ええ、もちろんですとも。一晩と言わず、何日、いえ、何年でも構いません。わたくしどもに出来ることがあれば、何でも申し付けてください」
ということで、泊まり部屋として貴賓室を用意してもらった。
「ねぇ、ミルヴァ、あんな約束してよかったの?」
いつもはふかふかのベッドを見つけると飛び乗ってピョンピョンと飛び跳ねるビーナも、この時は心配顔で腕を組み、毛足の長い絨毯の上を何度も行ったり来たりしていた。
一方で、何事もなかったかのようにネコと遊んでいるマホは会話に参加する気がないようだ。
「少し落ち着いたら?」
そう言うミルヴァは、革張りの椅子に深く腰掛けて腕を組んでいるところだ。私も革張りの長椅子に座って深く腰掛けた。まるでお姫様になったかのような感想を抱いたけれど、事態が深刻なので顔に出ないように努めた。
「でもどうするの? 期待なんかさせちゃってさ」
ビーナが立ったまま、ミルヴァを見下ろした。
「引き受けたものの何もできないんじゃ、ガッカリさせるだけじゃない。その精神的落差は可哀想よ。ウチらが、あのお母さんの代わりに娘にご飯を食べさせてあげるというの? それのどこが試練なの? ただの召使いじゃない」
これはビーナの言う通りだ。
「だから、一晩考えさせてと言ったでしょう?」
ということは、現時点でミルヴァに解決法はないということだ。
「一応、約束はできないと伝えたし、女王も手を尽くした上で手の施しようがないと分かっているんだから、だったらやるだけやってみるしかないじゃない。だから、あなたたちも非難する時間があるなら、何か考えてちょうだい」
そこでビーナが私の横に腰を下ろして、出された花茶を口に含んだ。
「うわっ、これすごい美味しい」
一瞬で感情の動きが変わるのがビーナらしい。
「これ、きっと乾燥させた花ビラをたっぷりと使ってるのね。来る途中に真っ赤なお花畑があったでしょう? きっと、あれ全部お城に献上されるのよ。平和な地域の女王様って楽でいいわね」
嫌味が多いのもビーナの特徴だ。
「でも、あれ本当かな? 娘の病気を治したら城の財宝をすべてあげるって言ってたよね? 土地までくれて贅沢な暮らしもさせてくれるって言ってたよ? それが本当なら迷うな。なれるかどうか分からない魔法士の試練より確実だもんね」
ミルヴァが冷たい目を向ける。
「あなた、さっきと言ってることが変わってるけど?」
「いや、召使いは嫌だけど、試練を重ねた挙句、普通の人間になるのも嫌じゃない?」
記憶も失うので、これまでの経験も無意味になる。
そこでビーナが自問する。
「でも、このまま歳を取らずに娘さんのお世話するのは無理よね? 五年くらいはいいとして、十年もすれば流石に不審に思われるだろうし、ということは、試練を受けている最中に一か所に留まるのは、やっぱり無理なのかな」
だからミルヴァはちゃんと断るべきだったのだ。
「しかし人間って大変よね。ウチらと違って、毎日食べ物のことを考えなくちゃいけないんでしょう? そんなことで時間を浪費するなんて考えられない。お腹を空かせた人をたくさん見てきたけど、みんな苦しそうで、それを通り越してしまうと、苦しみすら感じられなくなるみたいよね。あれは残酷だわ」
ミルヴァが頷く。
「でも、わたしたちだって魔法士になれなければ同じことが起こり得るのよ? 子どもを持てば、あのお母さんのように必死になるに決まってる。だから何とかしてあげたいじゃない。彼女の問題は彼女だけの問題じゃないものね」
そこでビーナがマホにも話を振る。
「マホはどうしたらいいと思う?」
絨毯の上に座ってネコと遊んでいるマホが答える。
「私は何もしない。彼女は死期が近いから」
いつも淡々としているのが彼女の特徴だ。
そこでビーナが意地悪な顔をする。
「マルンはどうしたらいいと思う?」
答えられないって知ってるクセに。
「私は何もできない。してあげられることは何もないよ」
それを聞いたマホが立ち上がって、部屋を出て行ってしまった。
「いいわ」
ミルヴァが花茶を飲み干す。
「わたしが言い出したんだから、わたしが何とかする」
そこで話し合いは終わった。
前夜、マホは部屋を出て行って戻ってくることはなかったけれど、翌日になってもベッドにその姿はなかった。お城の守衛さんに話を聞いても、どこにいるのか分からないと言っていた。
その守衛さんに『マホを見掛けたらお留守番をするように』と言付けて、私はミルヴァとビーナの三人でリンゴ園に向かった。どうやらミルヴァが何かいいアイデアを閃いたらしく、それで彼女について行くことにしたのだ。
「ねぇ、青いリンゴなんか探してどうするの?」
ビーナの問い掛けに、ミルヴァが答える。
「いいから、すっぱくて、見た目も悪く、不味そうなリンゴを探してちょうだい」
それがミルヴァの探し物だった。
これまで一度もお城に献上されたことのないような不出来なリンゴを一つだけ木からもいで、ギュラ王女のいる寝室へと向かった。朝が早かったため、まだ城の中は眠りから覚めたばかりといった感じだった。
「マホ」
ビーナの呼び掛けにも反応しなかった。彼女はベッドの横の椅子に座り、縁に突っ伏して眠っていた。ギュラの手がお布団からはみ出しているので、眠る直前まで握ってあげたのかもしれない。病気の王女をお友達のように看病していたのだろう。
「マホ、起きなさい」
ミルヴァが眠っているマホを揺さぶり起こす。
「場所を代わってちょうだい」
寝惚け眼のマホが席を譲る。
ミルヴァは何をするのだろう?
「ギュラ王女、お目覚めください」
ギュラのギョロリとした目が眠りから覚めた。
「このリンゴが見えますか? これは黄金のリンゴといって、この世に一つしか存在しない特別なリンゴです。これをひと齧りするだけで、ギュラ様の舌のご病気を治すことができるのです。さぁ、召し上がれ」
ビーナがギュラの上体を起こし、ミルヴァがギュラに黄金のリンゴ、いや、そうではなくて、出来損ないのリンゴを持たせ、それを口に運ぶまで手伝ってあげて、筋力の落ちた顎にリンゴを噛ませるのだった。
「お味はいかがですか?」
ギュラのギョロリとした目から大量の涙が伝う。
「……おいしい」
私には何が起こったのか、すぐには理解できなかった。しかし、現実は食べ物を受けつけなかったギュラが、不味そうなリンゴを、まるで骨肉のようにむしゃぶりついて食べているのだから、その見えている現実を受け入れるしかなかった。
こうしてミルヴァは王女の病気を治すことに成功した。おそらく、これは基本的な魔法の応用だ。出来損ないのリンゴを特別だと信じ込ませ、実際に味覚が戻ったか分からないが、暗示を掛けることで美味しいと感じさせたわけだ。
初期の詠唱魔法といってもいいだろう。言葉が通じるだけで、相手を暗示にかけることができるのだ。高いレベルの魔法士だと、言葉が通じなくても詠唱するだけで魔法を掛けることができると聞くが、流石に今の私たちにそんな力はない。
それでもミルヴァの魔法はお見事としか言えなかった。まず、出来損ないリンゴを特効薬のリンゴだと思わせるという発想が出てこない。青いリンゴを差し込む朝日に当てて、それらしく見せたからギュラに信じ込ませることができたわけだ。
ギュラ王女の食膳には、いつも綺麗で赤くて美味しそうなリンゴしか献上されないから、この暗示魔法が効いたのだろう。朝日に当ててリンゴを黄金色に見せる発想も併せて、やはりミルヴァは天才だ。
仮に私も偽薬効果を狙った魔法を思いついたとしよう。それでも他者と話す時に緊張してしまう私では上手くいかなかったに違いない。詠唱魔法を極めるためには、言葉選びや、演技力や、小道具や、舞台装置や、光や音の効果など、完璧な準備が必要なのだ。
「ギュラ?」
その声に振り返ると、入り口にグルトン女王が立っているのが見えた。
「……お母様」
グルトン女王は娘の声を聞くと、手に持っている朝食を載せたトレイを台に置き、ベッドに駆け寄って、痩せ細った娘を抱きしめるのだった。泣きながら抱き合うその姿は、まるで死に別れたはずの母子の再会を思わせた。
「お母様、痛いよ」
「ああ、ごめんなさい。でも、こんなに嬉しいことは今までなかったんですもの」
「分かったから、何か食べさせて」
「あなた、食欲があるの?」
ギュラがコクリと頷く。
「お腹空いちゃった」
それから娘の食事を手伝う母親を残して、私たちは旅の支度をすることにした。
いいことをした後は気持ちがいい。城下町を出れば、またしばらくはふかふかのベッドで眠ることができなくなるけれど、それでも最高の気分だった。こんな気分を味わえるなら、人間社会も悪くないと思った。
お城を出る前に、グルトン女王が貴賓室までやって来て、丁寧なお礼だけではなく、約束通りに『お城の財産をすべてあげる』とまで言ってくれたが、ミルヴァは『修行の身ですので』と言って断ってしまった。
その断り方も格好よかったし、断る私たちを称賛する女王を見るのも気持ちが良かったし、本当にミルヴァのおかげで最高に幸せな気分を味わわせてもらうことができた。ご褒美よりも試練の旅を優先したのは、かなりの高ポイントだったと思う。




