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「あ、あの。私、生きてます、よね?」
「ん? ああ、大丈夫だよ。もし命がつきていたら、ここに迷い込むことはないからね」
「そうですか。良かったあ……。でも私これからどうしたら……」
日本じゃないこともわかったけど、黄泉も存在してるというこの国で何も分からないままどう過ごしたらいいのか……。
「……俺の家に来るかい? あ、変なことはしないから安心して。俺の家には使用人がいっぱいいるし、部屋も余ってる。迷い人を保護するのも青家の者のつとめだし」
「え……っと、じゃあお願いします……。いいのかな……」
「気にすることはないよ。人間が野宿をするなんてそれこそ命の危機だからね」
「え……?」
今なんて……。怖くて聞き返せない。
「あの、私東雲梓紗といいます。貴方は……」
「青藍だよ。藍が名前」
藍さんは爽やかに笑うと手を差し出してきたので、私も手を差し出して握手をした。
藍さんの手は大きくて温かかった。
「藍さん……よろしくお願いします」
「うん。よろしくね。俺は忙しいから家にいることもそんなにないんだけど、頼れる人を君につけるから安心して欲しい」
「いいんですか? そんなことまで」
「迷い人を一人にしておくわけにもいかないからね。まずはこの世界のことを学んで欲しい。そのあとどうするかは君の意志に任せるよ」
「はい……!」
藍さんに恩を返せるように頑張ろう。
「じゃあ、行こうか」
「ここから遠いですか?」
「そうでもないよ。転移術はいらないくらい」
「転移術……?」
どうやら学ばなきゃいけないことが沢山ありそう。
「誰かと一緒に飛ぶと力をいっぱい使うし、初めてだと梓紗も酔うかもしれないから、とりあえずやめておこう」
「そ、そうですね」
未知すぎて怖気付いてしまうし、提案は素直に受け止めておこう。




