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番外短編 魔王の走馬灯 3004.11.7

「ねぇねぇるがりえ! 今日もお話して?」


幼い少女にスーツの燕尾を引かれ、堕天使は微笑んだ。


「えぇ、勿論です」


ソファーに腰掛ける2人。

堕天使が取り出したボロボロの本。

題名は――――――――『帰れぬ鬼の子』。


「よんでよんでー?」


「それでは、失礼して。『それは、遥か昔のことでした―――――



あるところに大いなる神さまがおりました。


大いなる神さまは『命の神さま』と『肥ゆる神さま』を生み出して言いました。


「2はしらのちからで新しい世界をみたしなさい」


2はしらの神さまはできたての大地にいろいろなものをつくりました。


『命の神さま』はニンゲンを生み出して言いました。


「この大地を耕しなさい」


『肥ゆる神さま』は小さな鬼の子を生み出して言いました。


「どこにでも住みなさい」


鬼の子はワラを集め、ドロをぬって、小さな家を建てました。


けれど長くは住めませんでした。


ニンゲンの畑がすぐそこまで近づいていたのです。


鬼の子はひっこしました。


けれど、どこにいってもニンゲンの畑はひろがっていました。


『肥ゆる神さま』は『命の神さま』に言いました。


「鬼の子はどこに住めばいい?」


『命の神さま』は言いました。


「どこにでも住めばいい」


2はしらの神さまが話しているうちに、ニンゲンはあっという間に大地を畑にしてしまいました。


『肥ゆる神さま』は鬼の子を山に降ろして言いました。


「あの畑はあんなにあっても使わないのさ。いつかきっと住めるから」


こうして鬼の子は元のお家に帰れなくなりました。


鬼の子のなみだを見たくない『肥ゆる神さま』はいつの間にか山のどこかへいってしまいましたとさ。



――――これにてお終いです」


「鬼の子、かわいそう......。『肥ゆる神さま』はどこに行っちゃったの?」


「それは私にも分かりかねますが――――きっと鬼の子が元のお家に帰ったら、遊びに来るかもしれませんね」


「ほんとに?」


「えぇ、きっと。その為にも、貴方はもっと頑張らねばなりませんよ?」


「どうして?」


「貴方はお話の『鬼の子』の子供の子供の子供の―――――――.........うーんと先の子供なのですから。

いつかニンゲンの畑も家も越えて、ご先祖様のお家に帰らねばなりません。

でないと、『肥ゆる神さま』をお迎え出来ませんからね?」


「わかった! わたし、がんばるね!」


「えぇ、頑張ってくださいね?」



堕天使はずっと微笑んでいた。









....................................嗚呼、そういう事、か。




ダレカ


                                もう、残らない。


    どウして




     何も。  

                        ナニもカモ               帰る



   あとは、おちル。ナゼ    



                  私

          

                  


おちて、ただ―――――――――――――――――











「なぁ、お前はさ......」






.....聞こえる..........誰.........?




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