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魔剣使いの最凶冥王―ワールドアブソリュート―  作者: 神薙リンシア
第1章 イベルリエル王国編
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第8話 力の代償とリュウクド帝国への旅路

誤字脱字等がありましたら報告していただけると有り難いです。


目の前に真っ白な服を着た少女と黒い服を着た少年が居る。


「なぁ、お前らは誰だ?」

俺は少女と少年に問う。


「私達は」


「二本の(つるぎ)


「名前は」


「ありません」

少女と少年はそう交互に喋る。


「此処は何処だ?」

俺がそう訊くと。


「此処は」


「世界の果て」

そう答えが返ってくる。


「俺を呼び出した目的は?」

本当は真っ先に訊きたかった事を訊く。


「私か」


「僕か」


「どちらかを」


「「選んで下さい」」

最後は息ぴったりだ。


俺はその問いに直ぐに答える。


「なら、白い女の子で」

そう言い、少女を指指す。


「了解」


「致しました」

そう言うと、黒い少年は消えていった。

俺が驚いていると。


「では、リュウクド帝国の最果ての神殿にてお待ちしております」

白い少女がそう告げると、黒い少年と同じ様に消えていった。


その瞬間、俺の意識が遠のいていく感覚があった。


 ✩ ✩ ✩


そして俺は目を開けると、ベッドに寝ていた。多分近くの宿屋だろう。


「知らない天井だ」

俺はそう呟き体を起こそうとするが、何かに乗られているようで、起こせなかった。

俺はチラリと体を見ると・・・。


「おい、ユキノなんでお前は俺の上に乗ってんだ?」

俺の体に乗っていた人物ーーユキノはもぞもぞと動き、やがて言葉を発した。


「寝やすかったからです」


「おい、寝やすいからって俺の上で寝るな」


「じゃあ・・・・・大好きだから?」


「おい、疑問形にしないでくれ頼むから」

そう言うと俺は目を閉じ、二度寝の体制に入る。


するとそれを防ぐかの様にユキノが殴る体制に入る。


「『エンチャント/エクスプロージョン』」

ユキノはそう呟くと、思いっきり楓真の腹を殴った。


「『ワールドリメイク』」

俺は殴られる瞬間に時空魔法を使う。

そして殴られた事を無かった事にする。


「はぁ、やはり無かった事にされましたか、取り敢えず起きてください」


「ん、やだ」


「何故ですか」

胸ぐらを掴まれ、グラグラと揺らされる。


ちょっ、やめ!やめろぉぉぉぉ!

脳がぁぁぁ!脳が揺れるぅぅぅ!ミックスされるぅぅぅ!


「あ、あのさユキノぉぉぉぉ!?」

更に揺らされる。


しばらくして・・・。



「それで、なんですか?」


「ああ、さっき夢で白い女の子と黒い男の子に――」


「それって神剣と龍剣じゃないですか!な、なんと言われたのですか!?」

ユキノは目を見開き、また俺の胸ぐらをつかみ、揺らす。


「あ、ああ、リュウクド帝国に来いって、ちょっ、やめて!やめてぇぇぇぇ!」


 ✩ ✩ ✩


「なるほど、リュウクド帝国の最果ての神殿にて・・・ですか」

ユキノは俺を散々揺らした後、手を顎に当て考えている。


「んで、俺はこれから行ってみようと思う」

俺は部屋の端にあった荷物をまとめつつ言う。


「はい、ところでどちらを選んだのですか?」

おそらく神剣と龍剣の事なのだろう。


「えーと、白い女の子の方かな」

荷物をまとめ終わり、飲み物を取り出しそう返す。


「神剣の方ですか・・・」

ユキノはそう言うと、暗い顔になる。


「フウマ君、ステータスを見せてください」

顔を上げると、真面目な顔でそう言ってくる。


「え?ああ」

俺は言われるままにステータスを公開する。

するとユキノの顔が驚愕に染まる。


「フウマ君・・・・・起きてからステータスを見ましたか?」


「いんや、見てないけど・・・・どうかした?」


「ちょっと見てみてください」

そう言われ、俺はステータスを確認する。


============================

夏井楓真 15歳 レベル:????? ギルドランク:SSS


二つ名:冥王

アビリティ:武器召喚

スキル:隠蔽・神刀・空歩・瞬歩・天変地異・二刀流

エクストラスキル:七天刀流・????・八咫鏡

冥王化・アイテムボックス・自動素材回収

状態:平常

職業:SSSランク冒険者

筋力:5768031538

体力:9738034065

俊敏:8468405076

魔力:9407384378364

魔法耐性:6437801346

打撃耐性:6738194307

魔法属性:闇・無・時空・時間

所持武器:魔剣グリムガルド(+SSS)

神剣トリニティア(+SSS)

神槍ミストルティン(+SSS)

称号:勇者・時空魔法の使い手・魔剣の使い手

神の天敵・竜殺し・最凶・魔王を凌ぐ者

神を超える者・時の支配者・世界の支配者・冥王

神剣が導きし者

============================

あれ?いろいろと変わってるな。


「数値が・・・・・」


「はい、ステータスの数値が可視できるようになっていますね」


「しかもアビリティ出現とか・・・・」


「はい、それも異常ですが、もっと異常なのが『冥王化』というものですおそらくあれは・・・・」


「ああ、あの俺が恐ろしく強くなった時のが冥王化というものだろう」

頷き、肯定する。


「んで、力の代償がステータス数値の減少ってとこだな」


「はい、でも神剣と龍剣が接触して来た原因が・・・・・」

ユキノは俯き、ボソボソと何かを呟く。


「取り敢えず、帝国に行ってみるしかないだろ」


「はい、そうですね」

顔を上げニコリと笑うと、立ち上がる。


「さ、馬を借りて出発だ」

荷物を持ち、ドアを開ける。


 ✩ ✩ ✩


「なぁ・・・」


「なんですか?」


「なんで俺達馬車乗ってんだ?」

そう、俺達は今馬車に乗っている。


「お兄様忘れたんですか?丁度帝国までの護衛クエストがあって受けたんじゃないですか」

あー、確かにそういえばそんなクエスト受けた気がするな。


「あー・・・・そういえばな」


「・・・・お兄様本当に大丈夫ですか?」

やばいよ、妹にまで心配されてるよ。

妹よ、俺を爺さん呼ばわりするのはやめてくれ・・・・本当に・・・。


「あ、ユキノ」


「ふぁい?」

ユキノは屋台で買ったやりとりモドキを食べている。


「魔法の詠唱ってしないのか?」

そう、俺が見てきた冒険者は全員無詠唱だった。何故だ。


「あ、ふぁい、ふぉふぉんふぉのふぃほはむへいひょうですよ」

やきとりモドキを食しながら俺の質問に返答する。


「飲み込んでから喋ってくれ」

そう言うとユキノは口に入ってるものを飲み込み、話し始める。


「えー、はい、魔法の威力はクラスがあって下から順に、初級、中級、上級、二流、一流、精霊級、帝王級、魔王級、勇者級、下級神級、中級神級、上級神級、最高神級、そして、創造神級の14クラスに分けられます、そして詠唱するのは創造神級くらいですね」

すげぇ多いよ・・・・。ってか細かいよ!下級神級とかじゃなくて神に統一しろよ!

誰が決めたんだよその細かいクラス分け!


「あ、因みにクラス分けしたのは最高神の一人ですよ」

おいおいユキノさん?なんで勝手に人の心読んでるんですかね?


「だって私とフウマ君は一心同体ですもの」

頬に手を当てクネクネしている。


こんな娘でしたっけこの娘!


「なぁ、後何時間くらいで帝国に着くんだ?」

頬杖をつき、窓から外を見ながら到着時間を訊く。


「後二時間くらいですね」

ユキノは道の先をチラリと見ると、そう言う。


ん?二時間?


「そんなに早いのか!?」

俺がその早さに驚いていると。


「そんなに驚く事でしょうか」

俺が驚く事に驚くユキノ。


「あ、忘れてたけど剣闘春のネギ祭りはどうなったんだ?」

まだ初戦しか終わっていない事を思い出し、訊く。


答えたのは奈々だ。

「それはですねお兄様、お兄様が気絶をしてるときに準決勝までやったんですよ」

ふむ、準決勝までやったのか・・・・・。


「そうしたら決勝戦で急に二人が『いや、俺達は優勝する資格は無い』って言ったのですよ」

え?優勝する資格は無い?どゆこと?


「そして!満場一致でフウマ君が優勝者に!」

最後のセリフを取られた奈々は、物凄く怖い目でユキノを睨みつけている。

怖い。


「という事は・・・。」


「はい、フウマ君が予想している通りです」

その言葉を訊き、座っているにもかかわらず膝から崩れ落ちた。

終わった・・・ネギ祭り・・・・。


「あと、白金貨十枚とネギソード二本あと、"ようとうむらさめ"?という武器が――」

俺は妖刀ムラサメという単語を訊き、ユキノに詰め寄る。


「なあ!ムラサメは今何処に!?」

ユキノの両肩を掴み、一気に引き寄せる。


「ちょっ、近いですってば!」

ユキノは顔を赤くし、目を逸らす。


「何処にあるんだ!?」


「そ、そこに」

と馬車の端を指差した。


俺はユキノを離し、ムラサメを手に取る。

良いねぇ、これぞ刀だよ!


「私より刀ですか、そうですか」

ユキノが頬を膨らませる。


「あ、ごめん」


「良いですよ、ですが一つ」

そう言い、人差し指を立てる。


「なんだ?」


「二人きりでデートしてくださいね」

人差し指は立てたままウィンクする。

ちょ、それ反則!断れないじゃん!

断る気はないですが。


「ああ、わかったよ」

目を閉じ、右手を上げ、答える。


え?奈々はどうしたのかって?さっき寝ました。


「あ、フウマ君!フウマ君!リュウクド帝国に着きましたよ!」


「ああ、そうだな」

俺は微笑を浮かべ、そう答える。



さ!気を取り直して神剣をゲットしに行こうか!





そう、俺達はまだ知らなかった。これから世界を変える歴史的異変が起こる事を・・・・。

本当の災厄が、近づいている事を・・・・。

さぁ!シリアス(?)な言葉で終わらせました!

これにて第一章 イベルリエル王国編は終了となります!

第二章 リュウクド帝国編の前に、クラスメイト達の話を入れます(1話だけ)


え!?という展開になるかもしれません!

二章の鍵はユキノちゃんです!わー!パチパチパチ‥‥‥‥。はい。

どうなるかは推理してみてください。

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