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スピカ  作者: 遠藤 敦子
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 保護者からの問い合わせの件でもう退職しようかなと思っていたけれど、せめて1年は頑張りたいという気持ちや私を慕ってくれる子どもたちを思うと退職は躊躇した。そもそも短期間で辞めた人間を雇う企業があるか?と思っていたからだ。

 ハロウィン、クリスマス、お正月と月日が流れ、私は社会人2年目になる。1年目の頃よりは仕事に慣れてきたかと思う。後輩も入ってくるので一層頑張って努力しようと考えていた。クレームを言う保護者や手のかかる子どももいたけれど、寝ると嫌なことは忘れられたのだ。

 ある保護者から「9月で退学したいので、9月の月謝を返金してほしい」と9月15日に申し出があった。事情を聞くと、子どもがクラスに馴染めず行きたがらないとのこと。退学希望の場合は1ヶ月前に申し出ることになっているので最短で10月末退学になることを説明するも、どうしても9月末で退学したいの一点張りで納得されなかった。「そもそもうちの娘がクラスに馴染めなかったのは、あなたたちの努力不足では?」とご指摘もあった。

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