表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/47

エピローグ

【冬樹のバイト先】

「…店長。なんですか、これ?」

店の入り口には、

『祝!冬。五位記念。

全品5%OFF』

の垂れ幕が見える。

「あ、待っていたよ。

冬樹、じゃなかった。

冬くん、サインよろしく」

サインって、やったことないんですけど。

戸惑う冬樹にスマホが震える。

そっと見る。

秋『そのまま、中央に冬の字で大丈夫です』

え?秋?

そこに待てないとばかりに春が飛び出した。

春『冬樹の字は独特だから、サインに見えるよ』

はい?

ついでのように、夏も出てきた。

夏『それがサインですで押し通しなさい』

…色紙。

マジックを手に取る。

中央にデカデカと描いた。

「ありがとう。

店の目立つところに飾るね」

店長?ちょっと待って。

そこ、店の許可証貼ってた場所じゃ。

店の許可証、何処。

あ、あんな隅っこにあった。

「来年も楽しみだね。

来年は早めに準備しないとね」

店長!お祝いしてくれているんですよね?

というより、自分の優勝は?

あ、いつもだから必要無いのか?

でも。

「TENTYOO。優勝おめでとうございます」

小さな声で、そっと一言。

店長は嬉しそうに頷いた。

「師匠としては鼻が高いよ」

あれ?師匠って。

「初めて投稿した時から、

ちゃんとアドバイスしていたよね?」

えっと、もしかして。

春『初めて投稿観てくれたの、

店長さん?』

春が上目遣いに聞く。

店長は今頃気づいたの?と目が見開く。

「休憩室でずっとぶつぶつ言っている時も、

何度も教えていたんだけどね。

店長の時の話よりも、

頂点の時の話をちゃんと聞くのには参ったけど」

春がそっと目を逸らした。

「視聴者の話を聞くのは大事なことじゃぞい」

休憩室から伝五郎さんが出てきた。

「春ちゃんと夏ちゃんがおるのに、秋ちゃんがおらん」

秋ちゃん出ておいでと伝五郎さんがスマホに話しかける。

…秋が出てこなかったのはこれか。

「あ、そうそう。冬樹くん」

そう言いながら店長が一枚の紙を出す。

「通販の申請書?」

冬樹が確認すると通信販売を始めるために必要な書類。

横で夏がスマホに入るのが見えた。

「えっと?」

戸惑う冬樹に、店のレジから声がする。

『ダメだよ。ちゃんと情報料分は稼いでもらわないと』

誰?

横で、春がスマホに入るのも見えた。

『あれ?気づいてなかったの?

この姿では初めましてだね。

天楽だよ』

…なんだって。

『決勝戦のデータ、渡したよね』

追い討ちをかけるように声。

「貰いました。大変助かりました」

何故か頭の中の情報がすり抜けていく。

警鐘音まで鳴り出した。

『貰った以上、タダ働きはダメだよ』

えっと、情報の出どころって。

三姉妹じゃ無かったの?

そこに、店の入り口が開く。

「すみません。搬入の確認お願いします」

天楽さんの声が変わった。

『了承しました。照合します』

ん?そう言えば、天楽さんの声って。

「あ、冬樹くんも捕まったの?

冬樹くんは何?僕の時は声だったんだ」

えっと?

「あれ、気づいてなかったの?

ボイストレーナーの罠。僕だよ。

でも、冬樹くんには匿名者の方が身近かな?」

ただの配達のお兄さんじゃなかった。

「冬くんがさっさと出すからさ。

慌てて出したら間違いって悔しいよ」

えっと。

確かに決勝戦第一試合目で脱落していたけど。

そこに、更に店の入り口から美奈さんの姿が見える。

「ブロマイド、いつでも量産できるわよ。

早く許可をってまだだったの?」

まさか、美奈さんも。

「冬樹くん、おめでとう。

あー。私も準備をちゃんとすれば勝てたのに」

えっと。

「え?冬樹くんにダンス教えたでしょう?

ダンスの達人は私よ。

時々通りすがりでもお邪魔していたわね」

…もうやだ。

そこに休息室から店長の奥さんが子供を抱いて出てきた。

「早くしてくれないと、

冬樹くんの給料の処理できないんだけど」

あ、ここにも。

TENINNさんで院展。

元四天王。

まって、来年戦うのって。

「楽しみだね」

店長の顔が嬉しそう。

そこに春。

春『ねえねえ、情報ちょうだい』

と出てきた。

夏『ちゃんとブロマイドはチェックしないと』

夏も出てきた。

秋『ちょっと待ちなさい』

秋が出てきたところで。

「秋ちゃん、ほっとココアいらんかね?」

伝五郎さんがすかさずココアを差し出す。

秋『あの、私飲めないんです』

伝五郎さん、目に見えて落ち込んだ。

秋『でも、ふうふうくらいなら』

あ、復活した。

そこに、伝五郎さんのサポートキャラが喋り出す。

『伝五郎様の弱点についてお話しします

伝五郎様は―』

そう言えばと冬樹は店長を見る。

店の面接で、動画バトルを熱く語り合って。

最後に、四天王を倒すくらいになりたいと言ったら。

全力で応援するよと店長が言っていたことを思い出す。

そして、用紙を見る。

「店長、カップルMENのアイディア料って何?」

最後の方に、小さく書かれている文字に気づく。

店長が小さく舌打ち。

『冬樹さん、早く書いてくれないと、

店頭に並べられません』

…まさか。

倉庫に行く。

そこには、大量にカップルMENと書かれた

カップ麺のコンテナが積まれている。

うわぁ。

これ、全部売れれば、アイディア料だけで

冬樹のバイト代なんて無いも等しい。

でもと、頭の中で欲しいものリストをあげる。

「店長、サインします」

冬樹のサインを待っていたかのように。

店に並ぶ商品。

そして、商品はあっという間に売れていく。

「次は何を売ろうかなあ」

店長、商品はいいですけど。

ライバルは量産しないでくださいね。


…後日談とか思いつく前に力尽きました。

本当は、冬樹の作成動画一覧表とか、決勝戦の得点一覧表とか出そうと思ったんですけど。

エクセルからの表記の仕方がわからなくてすみません。

私にも店長のような師匠が欲しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ