地獄の城(前)
珠樹「一年前よりはるかに強くなってる・・・。」
詩音「慎太・・・。」
俺は、何も言わず皆を回復させた。
ひとときの再開を喜びあい、一時会議室に全員で向かった。
珠樹「神崎君、改めてお帰りなさい。」
詩音「お帰りなさい。」
明「お帰りなさい!」
貴樹「逃げたのかと思ったけどねー。」
(バシ!)
貴樹「いて!優奈~。」
優奈「非常識・・・。お帰りなさい。」
改めて見ると、この一年で皆見た目が変わっていた。
珠樹さんはさらに美人になってて、優奈はちょっと大人っぽくなった。
貴樹は口は相変わらずみたいだけど、少し落ち着いた感じだ。
明は何だか逞しくなった感じだ。
そして・・・。
詩音・・・。髪が伸びて、束ねている黒髪がとても似合う。
俺は、自分の彼女でもったない気もしたが、逆にうれしかった。
「皆、気配で分かる・・・。この一年でとても強くなったんだな。」
明「でも、神崎さん程じゃないですよ。」
珠樹「そうですね。あのヘルゴーレムを一瞬で倒してしまうなんて・・・。」
詩音「大丈夫?」
「ん?あぁ。天地の能力は完全に使いこなせる様になった。コントロールはバッチリだよ。」
珠樹「よかったら、この一年での出来事を教えてもらえますか?」
「えぇ。」
俺は、皆に試練の岩穴での一年の出来事を話した。
まぁ、詩音は泣いたり、驚いたりとしたが・・・。
珠樹「本当に無事で帰ってこれて何よりです。」
詩音「うん・・・。」
珠樹「とにかく、今日は神崎君が帰ってきたおめでたい日ですからね。皆でお祝いしましょう。」
皆で少し盛り上がりながら、パーティーをする話をしていた。
だけど、そんな平穏はホンの一瞬でしかなかった。
幸太郎「いやぁ、楽しそうだね。」
全員「え!」
幸太郎「皆さん、ご機嫌麗しゅう・・・。一年ぶりだね。」
「幸太郎・・・。」
幸太郎「おや?神崎慎太君・・・。もしかして天地の能力を使いこなせる様になったのか?すごく生命エネルギーが安定しているね。」
突然、貴樹が炎を出して、幸太郎に放った。
(ブシュン)
炎は幸太郎を通り抜けた。
幸太郎「これはただの立体映像・・・。」
貴樹「くそ!」
俺は無意識に天地の能力を発動していた。
「幸太郎・・・。何のようだ。」
幸太郎「実は、そろそろ神の能力を持つ君と珠樹さんが必要になってきてね。君達を俺の城へ招待しようかと思ってね。」
「招待だと?お前の言うことを聞くと思ってるのか?」
幸太郎「いや、お前達は俺の言うことを聞くさ。これを見てみろよ。」
幸太郎の立体映像の横にテレビみたいなのが流れた。
「!!!」
俺は驚いた。
テレビに映っているのは、ゴーレム達に捕えられた元の世界の知り合い達だった。
「どういうことだ?」
幸太郎「俺がいつ元の世界には行けないと行った?知ってるか?神の能力者である一部の人間のみが元の世界と、この異世界を行ったり来たりできるということを・・・。」
「何?」
珠樹「うそ・・・。」
詩音「元の世界に・・・。」
優奈「ってことは。」
幸太郎「天地の能力を持つ神崎慎太君と俺だけが元の世界と異世界を行ったり来たりできるんだよ。」




