岩穴での効果
朝早く、ビル全体に館内放送マイクが流れた。
珠樹「お早うございます。至急至急、能力者の人間は1階のロビーに来るようにお願いします。」
(まだ、朝の6時だぞ。こんな朝早くからどうしたんだろう?)
詩音「ん・・・。おはよ、慎太。こんな朝早くから珠樹さんどうしたのかしら?」
「さぁ・・・。とにかく着替えて1階に降りよう。」
服を着替えて二人で1階に降りると全員集まっていた。
珠樹「皆、早朝からごめんなさい。」
貴樹「珠樹さん、どうしたんですかぁ?」
明「眠いです。」
優奈「もしかしてオメガゴーレムの件が関連しているの?」
詩音「え・・・。」
珠樹さんはスーっと静かに息を吸い喋った。
珠樹「正直、オメガゴーレムが現れたのには驚きました。でも、それよりも三代君が連れていかれたのが・・・つ、辛くて。」
(あ・・・。すげぇ泣きそうな顔だ。女の人の泣き顔はあまり見たくないなぁ。)
珠樹「一晩色々考えました。でも思いつかなくて・・・。」
「どうやって哲也さんを取り戻すかですか?」
珠樹「自分勝手なのは分かります・・・。でも・・・。」
詩音「私、珠樹さんの気持ち分かります。」
優奈「私も分かるわ。」
貴樹「珠樹さん、大丈夫ですよ。俺も分かるんで。」
明「そうですね。」
「珠樹さんだけが思ってる事じゃないんです。」
珠樹「み、皆さん・・・。ありがとうございます・・・。お願いします・・・。力を貸して下さい・・・。」
全員「はい!」
(つうか、幸太郎との戦いから口調が普通になってたのに、また丁寧な喋り方に戻ってるなぁ。不思議な人だ。)
そして、詩音や優奈がほぼ泣き崩れている珠樹さんを慰めてから改めて話を始めた。
貴樹「んで、どうしますか?」
珠樹「実は、昨日住民救援課に街の方から連絡がきてたんです。でも、その時は皆さん岩穴に入ってましたし。一応、警察や自衛隊は出動したそうですが、状況は悪いらしく夜にはゴーレムは消えていったみたいです。」
「負傷者は?」
珠樹「怪我をした人達がたくさんいますが、死人は出ていません。」
「そうですか。」
珠樹「でも、今日の朝方私の方へ知り合いの友人から連絡が入ってきました。」
貴樹「連絡ですか?どんな?」
珠樹「助けて・・・。っていう声しか聞いてません。その一言で連絡は切れてしまって。電話をしましたが、電話に出ませんし。」
詩音「珠樹さん!早く行きましょう!もしかしたら連絡できない状況なのかもしれないですし!」
珠樹「そうですね。昨日みたいにオメガゴーレムが出現する可能性もあります。今回は皆で行きましょう。」
そして俺達は全員でスタジアムの外の街へと向かったのだった。




