黒幕(前)
俺達は、全員大きなダメージを負った。
詩音と優奈はどうやら気を失っているみたいだ。
明も何とか意識を保ってるが、ヤバイ。
「クソーー!」
俺は、ゴーレムに突っ込んだ。
だけど、やっぱり吹き飛ばされた。
???「殺せ・・・。」
(また声が聞こえた。どこかで聞いた様な声だ。)
ゴーレム「はい。」
「まさか!」
ゴーレムがこっちに寄ってくる。
誰かは分からないけど、おそらくゴーレムに言っている声が俺にも聞こえる。
「今はそれどころじゃない・・・な。詩音を・・・皆を守らないと。」
俺はフラフラ状態で立ち上がり、こっちに歩み寄ってくるゴーレムと対峙した。
ゴーレム「死ね。」
(まだ死にたくねぇ。詩音を守りたい。皆も守りたい。)
その時だ。
身体が不思議な感覚に包まれた。
自分の中に風の能力以外の力を感じた。
「もしかして・・・。今なら・・・。」
俺は、ゴーレムの方へ手を向けて能力を発動した。
空の雲行きがとても怪しくなった。
今にも嵐がきそうな。
それが俺に関係しているっていうのは肌で感じたんだ。
「俺の能力よ。俺に従え!焔の雷!」
雷は、竜巻の炎の様に絡み合い、空からゴーレムめがけて落ちてきた。
ゴーレム「グ、グオォォォ!」
(ドッカーン)
「や、やったか・・・。」
ゴーレム「グ、グググ・・・。」
ゴーレムの固い防御は崩れ、ボロボロになっていた。今にも消滅しそうだ。
俺は、安心した。
と思ったら、少しずつ回復している。ヤバイ。
「ま、マジか・・・。」
???「もうよい。ひけ。オルケーノゴーレムよ。」
ゴーレム「グググ。は、はい。」
(ブゥン)
ゴーレムはまるでテレポートするかの様に目の前から姿を消した。
何故俺にも声が聞こえるのか分からんが、とにかくゴーレムが消えてくれて本当によかった。
同時に気が抜けてだんだん意識が遠のいて倒れてしまった。
目が覚めた俺はベッドに横たわっていた。
見覚えのあるこの部屋はどうやら医務室だ。
詩音達も同じ部屋でベッドに横たわっている。
(ガチャ)
すると、珠樹さんが現れた。
珠樹「神崎君。目が覚めたようね。」
「あ、はい。」
珠樹「話は優奈から聞いたわ。」
「す、すみません。ゴーレムを逃がしてしまって・・・。」
珠樹「仕方ないわ。とにかく今日はゆっくり休みなさい。」
「はい。」
俺は、甘えることにしてそのまま眠りについた。




