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ろぐ☆あうと  作者: 奈良都翼
魔術師&恋人たち
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ダチョ○倶楽部じゃないのか?

遅くなりました。期限ギリギリの一葉楓です。すいません。そのくせ短いです。


 『イシス』のとある酒場。そこで俺たちは二次転職クエストクリアを祝して……飲んだくれた。

 いや、実際に酔うわけじゃないし、俺は未成年だから酒は……ってこの世界では実青年なんて関係なく飲めるんだった。ある程度酔った気分になるだけで体に影響はほとんどないけど。


 んで、ただいま現実世界でパンの耳かじってます。ハイ。


 テレビ見ながらだらだらベッドの上のパンの耳食べる。うん。なにやってんだろうね、俺。二次転職クエストの後はいろいろな生理的な理由ですぐさまログアウトしなければならなくなった俺なんだが……うん。これからどうしよう……。


 やりたいことはあるんだけどね、あるんだけど……うーん。

 俺がやりたいのは派手なアクションなんだ。俺が今までに使ったものって「ファイア」と「断空剣」だけだ。しかも基本のスキルだし……もうちょっとかっこよさが欲しいなぁ。


 それならばレベル上げろ。無双しろこのヤローなんだけど、それはなんだかめんどくさい気もするし。人に聞こうにも、魔法剣士ってあの(・・)NPCから転職できる奴だから俺以外に見たことない。あの路地裏はほとんど人がいない上に文字化け、それに加えてのあの怪しさ、誰が魔法剣士になるってんだ? いや、ならないでしょう!


 とグダグダくだらないこと考えているといつの間にかパンの耳が無くなった。袋をゴミ箱に捨てて再びベッドにゴロン。……かっこいいスキルをゲットするためがんばってみるかなぁ。


 そこにイシスのとある路地裏。……いい加減路地裏以外のところからログアウトできる場所見つけないとなぁ。


「遅かったね」

「ああ、パンの耳は結構いける。うまい」

「さっさとどっかフィールド行ってレベル上げしよう」

「はいはい、じゃあ行こう」

「良、今日はどうする?」

「ん、ああそうだな……」

「今日は森の西側散策かな? あそこはあまり散策が進んでないはずだし」


 月光猿森連合軍の森でも、その先にイシスがある流星犬山大陸軍の山でもない西の森。たぶんあそこも何かのボスのテリトリーになっているんだろうがいい狩場になっていることを願う。


「あー、さっさとかっこいいスキルがほしいぃぃ!!」

「どうしたの? いきなり中二病?」


 違うよ……夜桜にはわからないだろうさ……男のロマンが……。

 今の俺のレベルは21。スキルを取得しようとしないでステータスに振っていたせいだから自業自得といわれても仕方ないのだが、ここからは存分にスキルにも振っていこう。


 と、考えていると西の森に着いた。さーて、どんなモンスターが出るのやら……できることなら倒しやすくてそこそこ経験地が入りやすいのがいいなぁ。

 すると、森に入って間もないうちに人だかりが見えた。おかしいな、ここの攻略情報はまだ出て無いからこんなに人がいるはずないのに……。

 あれ? 人だかりの中心にいる二人って……。


「あー、リョウさん。お久しぶりです」

「あ、リョウさんと夜桜さんだ。お久しぶりでーす」


 まさかの……ミズキとトモキだ。俺と夜桜に向かって手を振っている。

 人だかりを書き分けて二人の下へ……


「久しぶり、二人ともなにやってんの?」

「ああ、はい。ギルドを作ったんです。まだ小さいですけど」

「ギルドォ!?」


 どうやら二人はギルドを作ったらしい。たぶん、これがこのゲームで一番初めのギルドだ。ギルドネームは《クルセイダーズ》。どうやらトモキがあの漫画が好きなようで、そこからとったらしい。そこに『スターダスト』を入れたかったらしいが、ミズキが反対してこうなったという。ついさっき設立したらしく、ギルドのメンバーはそんなにいない。ギルドマスターはトモキ、サブマスターはミズキ。


「僕は二次職を終えて侍になりました」

「私はナイトになりました。せっかくギルドを作ったんで、まだ開拓されていないエリアを探索していたところなんです」


 侍もナイトもポピュラーな職だ。特に侍なんて、独特のスキルがあるといううわさ。後でいろいろ見せてもらおうかな? しかも職に合わせて装備は《袴》ってあるし。


「で、なんか情報あるのか?」

「あ、はい。明日、ここのボスの《魔術師》を攻略しようと思うんです」

「いきなりかよ!?」

「大丈夫です。攻略できます」

「その自信の根拠はどこだ!?」

「実はですね、さっきメンバーの一人が勝手にボスに会ったらしいんですよ」

「それもいきなりだな!?」

「で、脱出玉を使って逃げてきたらしいんですけど……」

「いや、どうでもいいからやめとけ。ボス攻略はもっといろいろ準備してからだな……」

「ムッチャ弱かったらしいんです」

「……………………は?」

「はい。弱かったらしいんです」

「偶然直撃した攻撃もたいしたこと無かったらしいですし、その後観察していると行動パターンも単純だったみたいですし、とても硬いというわけでもなかったらしいです」

「HPは?」

「やっぱりボスなだけにたくさんあったらしいですが、それも大丈夫でしょう。いざとなったら脱出玉を使って逃げればいいんですし」

「ミズキはボス攻略に賛成なのか?」

「はい。話を聞く限り攻略しても良いかと……」

「良かったらリョウさんも明日の攻略に参加しますか? もちろん夜桜さんも」

「いいわよ」

「うおぉい!? 夜桜ぁ!?」

「どうしたの? 良が止めても私は行くからね」

「僕はもちろんギルドマスターとして行きます」

「私もサブマスターとして」

『俺もメンバーの一員として』

『僕も』

『私も』

『おれっちも』

『あたしもー』

『私ももちろん』

「な……みんな手を上げるなんて……。お、俺も行くぞ!」

『どうぞどうぞー』

「バナナ! じゃない。罠だ! これは僕を攻略に参加させるためのバナナ! じゃない、罠だ!」


 ということで、明日、《魔術師》を攻略することになった。とても弱いらしいボス……大丈夫かな?


 ともかく俺は待ちに帰ってログアウトし、ベッドで自分の馬鹿さに嘆いて夜を明かした。

さて、次は彩菜さんですね。お待たせしました、どうぞー。

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