すごく……堅いです……
最近何かと忙しい霧々雷那です。今回、一次転職のクエということでかきました。いやー、戦闘多いなー。
これを見て自分も書きたいなって思った方は是非、奈良都翼さんのところまで連絡してください。目次ページの下にリンクが貼ってあると思います。
連絡はこの辺にしてそろそろ本編の方をどうぞ~
俺たちは再び、町長のところにやってくる。理由はもちろん、再・転職クエストだ。おそらく、今度はモンスターが強くなっていることが予想されるわけなのだが、未だにその強さを知るものはいないらしい。
だいたい、一度転職したものをやっぱりおかしいな、と思って再転職する人なんてあまりいないし、たとえしたとしてもそれを情報屋に売るかどうかは微妙なところになってくる。つまり、俺たちは自力で挑まなきゃいけない……
『おぉ! 転職し直すのか! お前はずいぶんと優柔不断じゃのう!』
なんか、前よりも町長がウザく感じるのは気のせいなのだろうか……いや、やっぱりウザいなこれ……一発、殴るか?
俺は助走をつけて、拳を町長に向けて振りかざす。
しかし―――――
その拳は町長に届くことなく、眼前で停止する。表示されているのは『不可侵』のシステムメッセージ……
「まさか……A〇フィールド!? まさか、こいつも使えるのかよ……」
「リョーウぅ……ウザいのわかるけどあんまりはしゃがないでね」
俺はわざとらしい表情からいつもの冷静な表情に戻した。町長の話は長く上に人をおちょくるようなものばかりで腹が立つがここは我慢しておこう……
数分後、ようやく話が終り、俺たちの前に転職する職業の画面が出てくる。選択肢は前と変化していない?
『1、勇敢な戦士』
『2、果敢な剣士』
『3、賢い魔法使い』
『4、神に仕える僧侶』
『5、選択不可』
『6、やっぱりやめます』
前の画面はよく憶えていないのでわからないが、俺は迷わずに剣士をタッチ……今度はきちんとタッチ出来たぞ!
「じゃあ、とりあえず準備しようか……」
「準備ってたって買い物はもう済ませたろ?」
そう、俺らはここに来る前にポーションやその他のものをすでに買っているのだ。つまり、クエストを受けた直後に出発できるという万全体勢……それ以上何を準備するのかな?
夜桜は左手の親指を立ててそれを下に向けた。
あれ? それってたしか『死ね』って意味だったよな……っておい! なんで俺にいきなり死ねなんて……まさか!
「まさか! お前なぁ……」
「そう言うこと! ほら、ちゃっちゃとボスの姿見てきなさいよ!」
解説しよう! 夜桜がどんなひどいことを言っているか……ではなく、先ほどの俺たちのやり取りの意味を!
まず、俺はこのデスゲーム世界で死ねるわけで、同時に再・一次転職のボス情報が無いわけだ。結論から言うと、夜桜は俺にボスと一戦交えてこい。ということなのだろう。ふざけるなよ……俺の命をなんだと……
「あぁ……それと……あんたがいかないなら私が行くよ?」
「行きます! 行きますから! いや、むしろ、行かせてください!」
俺は即座に正座して地面に頭を叩きつける。
なぁ、知ってるか? 『どげざ』って土の下に座るって書くんだぜ? ほら『土下座』に……
「そう! ありがとう、リョウ!」
満面の笑みでこちらを見てくる夜桜に、俺は目線を逸らしてながら奥歯をかみしめて涙を流すしかなかった……
◆◇◆◇
そんなこんなで俺がやってきたのは前に一度来たことがあるゴブリン洞窟……
クエスト情報を開けば普通に目的地を教えてくれるので、場所に悩む必要はない……はずだった。
そう、俺は迷っていた。
今、俺がいるのはゴブリン洞窟3Fだ。つまり、オークのいたステージのさらに上ということになる。できるだけ、戦闘を避けているが、ここのモンスターは意外と手強い。
何が手強いって? そんなの決まってんだろ? 普通に堅いんだよ! その上、素早い……
二人で行けば相手が行動する暇なく倒すことが可能なのだが、なんせ今は俺一人……
俺は道のわきから飛び出してきたレッドゴブリンをショートソードで薙ぎ払う。赤いライトエフェクトとともに、レッドゴブリンの体力が1/30ほど減少する。だが、パリィ効果のため、レッドゴブリンに一時的な隙が生まれる。
俺はため息をつきながら、壁にぶつかって跳ね返ってきたレッドゴブリンを踏みつけた。ゴブリンの体力は見えないぐらいに減少するが、本命はこれではない。
俺はゴブリンに持っていたショートソードを刺した。ショートソードはゴブリンの体を地面に縫い付け行動を抑制する。ゴブリンは叫びながら強引に体を回し、剣から逃れようとする。そのことで、ゴブリンの体力はガリガリと削られていき、30%を割った。
俺は間に詠唱して剣の刺さっている哀れなレッドゴブリンに標準を合わせる。
「ファイア!」
一応、俺は魔法使いなわけで、それなりに魔法が使える。動けないゴブリンを何度もファイアで焼き払っていく……
俺がファイアを四発ぐらい放つと、ようやくゴブリンはポリゴンの欠片となって消え失せる。
え!? この外道だって? そんなもの知らんな。なぜなら、こうでもしないと俺は普通に死ねるからな!
俺は得意げに鼻を鳴らしながら先を急いだ。
数分後、俺はようやくその場所にたどり着く。迷った末に上に登る階段も見つけたぞ。だが、目的が違うために俺は散策を再開して今にいたる、というわけだ。
俺の目の前にはいかにもな大きな木の扉……たぶんここにいるのだろう。俺は扉に手を触れた。すると、システムウィンドウが出てきた。
『一次再転職クエストに挑戦しますか?』
俺は迷わずに『OK』をタッチ。すると、目の前の扉が大きな音を立てながらゆっくりと開いた。この雰囲気的に、ボスはやっぱり『ゴブリンキング』とかなのか? まぁ、どうでもいいけど……だって死ぬためにここに来たんだし……
俺が足を踏み入れると、ドアが自然と閉じた。つまりここは撤退を許さない空間らしい。
なんという鬼畜設定だ。一次再転職にそこまでの価値があるのか?
俺が2、3歩さらに進むと、急に松明が灯り、急に周りをボスの姿を露わにさせる……
さぁ……何が来るんだ……
俺は息を飲みこんでその姿を視界にとらえる―――――
「……って、カメ?」
そう、目の前にいたのは妙に体が大きい緑色のカメだ。名前は……『シェルタートル』……おいおい、甲羅のカメってどういうことだよ。意味が大変なことになってるぞ……えっ!? あ、直訳してはダメですか……そりゃ、そうですよね。
俺は気持ちを切り替えてショートソードを背中から抜く……かなり抜けやすいのはゲーム補正ということである。現実じゃ俺の腕の長さ的に不可能だ。
俺は剣先をカメに構える。とりあえず様子見だ。敵の攻撃パターンを把握するんだ!
俺はカメに向かって疾駆する。大きなカメが地団駄を踏むと、地震が起こり、俺の動きを一時的に阻害する。それもほんの一秒ぐらいのことだ。本当に怖いのはこれから……
先ほどの振動で天井から何個もの岩盤が落ちてくる。これがこいつの攻撃の一つなのだろう。俺は岩盤を紙一重で避けながらカメに接近する。
「質量保存の法則を無視すんじゃねー!」
俺は腹甲の部分に向かって剣を縦に振り下ろした。
が―――――
俺の剣は見事に甲羅に弾かれ、俺はパリィ状態に陥る……
ウソだろ……堅いにも限度というものがあるだろ……
幸い、カメの動きは遅く、あまり攻撃頻度は高くない。このことだけが唯一の救いなのだろうか……
俺は即座に攻撃する部位を変える。今度はカメの足だ。
俺の横に薙ぎ払う一撃はわずかながらにカメの防御を貫通した。だが、HPバーが動いたかと言われたら微妙なところだ。本当にこいつは15レべで倒せる相手なのだろうか……
2回目のカメの攻撃……カメは体を1回転させ尻尾でフィールド全体を薙ぎ払う……
そんな細い尻尾で……って、マジかよ……
俺の視界に映ったのは尻尾の先にあるトゲトゲの鉄球……今までデカい体のせいで隠れていたのか……
俺はとっさに壁に方に寄った――――――が、鉄球は壁ギリギリを通過していく……
察するにこいつは自機狙いの攻撃だ。つまりどこか特定の場所に回避しないと確実に命中するということだ。速さがあれば避けられそうだが、残念ながら俺にそこまでの速さは無い。
俺の体は鉄球に激突してボールのように吹き飛ぶ……
「かは―――――――っ!」
仮想の中にもかかわらず、肺の中の空気が全て吐きだされたような感覚に陥る……俺の体は壁に叩きつけられ、それとともにHPバーを激しく減少させる……合計ダメージは俺の体力の半分……ありえないほどの攻撃力だ。これがゲームじゃなかったら俺の骨はどうなっていたことか……
俺は気分で口についた血を拭うような動作をする。
「やってやろうじゃねーか!」
速攻魔法発動! バサーカーになる俺! プライドをすべて捨て効果を発動! こいつは俺がプライドを捨てることによってログアウトできる俺は死ぬことをよしとする魔法(気分)だ。さぁ行くぞ! このカメ野郎!
俺はシェルタートルに向かって疾駆する。カメは体を大きく揺らし、俺に体当たりしてくる。俺がしゃがむと、その上を大きなカメの体が通過した。
バカめ……デカいのが仇となったな。しかし、俺が予想するに製作者は下にもぐられたことも考えていたはずだ。ならば、次にくる攻撃は決まってくる。
俺は体勢を低くしながら、即座にカメの腹の下から尻尾側へ脱出。それとほぼ同時にカメの体が大きく上に跳んだ。
だろうね……そうだと思ったよ……
カメは先ほど俺がしゃがんでいた場所を容赦なく押しつぶす。おそらくあの攻撃は即死だろうな……と思いながら、俺は落ちてくる尻尾の鉄球じゃない部分を狙って剣を振るった。
ガギンッ!
甲高い音を出しながら剣と尻尾がぶつかる。俺の手に重い重圧がのしかかるが、俺はそれを強引に薙ぎ払った。すると、カメのHPバーが0.3割ほど一気に削れた。おそらくは落下の力と俺の力によるインパクトダメージ……通常の何倍ものダメージになったに違いない。
俺は再びカメとの距離をとる。これで攻撃パターンは全て見たと思うのだが、あと、確かめたいことが一つだけあった。それは……
「ファイア!」
俺は短い詠唱を終え、とりあえずカメに魔法を放つ。魔法は見事にカメの甲羅に命中したが、物理同様にまったく削れている気がしない。
多分、これ一人で倒すのは無理だぞ。それどころか二人でも怪しいな……
だが、これで奴の弱点は分かった。おそらく奴の攻撃は全て下にもぐることで避けられる。だが、気をつけなければならないことはあの押しつぶしだ。あれにさえ気をつければ必ず勝機は見えてくる!
俺は自分のスタミナゲージを見た。立て続けの戦闘でかなり減少していてもうすぐつきそうだ。俺は昔のことを思いだした。そうだ……
カメが体をこちらに向け、正面から体当たりを仕掛けようとする。俺はそれに合わせて思いっきり突っ込んだ。カメが顔を低くし、俺の体を拾うように体当たりを仕掛けてくる。俺はそれと同時に剣を振り下ろした。
「腹が減ったらしねばいいじゃないか!」
俺の剣は見事にカメの眉間に命中してカメのHPバーを0.5割ほど減少させた。これはクリティカル+インパクトダメージだ。
しかし、俺の体は宙に浮き、同時に相殺したダメージで俺のHPバーが3割まで減少する。もちろん、着地の仕方を知らない俺は地面に叩きつけられるわけで、再びHP減少……
このせいで、もう一度カメの攻撃に見舞われる。カメは俺にめがけて鉄球を振り回した。この状態からでは回避は不可能……
俺の体は諦めて剣を鞘にしまった。だが、成果は十分だ。これで対策はばっちりとれる。
俺の体は鉄球によって吹き飛ばされ、同時に俺のHPバーを全損させる。
俺の体はポリゴンの欠片となって粉々に砕け散った……
はぁ……なんか長くなりそうだったんで途中で切りました。本当の一次転職クエは次の人に書いてもらうことにしましょう。では頑張ってください、一葉楓さん。
今回はこの辺で失礼します。ノシ




