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怪我や病気

この世の中には冒険者と呼ばれる小汚い連中がいる。

一攫千金を夢見て洞窟や廃墟、果ては墓などを漁るネズミのような…いや、まさしくネズミ人間どもだ。

そんな社会のダニどもに仕事を斡旋してやるのがアドベンチャーギルドの役割だ。

依頼は大別してギルドからの依頼、スポンサーからの依頼、王国からの依頼、民間業者からの依頼だ。

ギルドの依頼とは言うまでもなくアドベンチャーギルドが独自に収集した情報を元に宝が眠るとされる場所にダニどもを向かわせ取って来させる。

地下や廃墟に潜りの宝探しは罠が仕掛けられたりしていて危険なモノも含まれる。


「ちっ、また怪我か」


冒険者には付き物の怪我。

魔獣との戦いでは怪我をする奴等が大勢いる。

しかもただのちょっとした怪我ならそのまま冒険者として仕事を継続させるが大怪我だとほぼ引退だ。

良くて腕を無くしたり足を無くしたり、目を潰されたりだ。

最悪は死ぬ。

いや、死んだ方がマシの状態で生きている奴等もいる。

とはいえ大怪我をしたら別にギルドは切るだけなので関係ないが。

カス共に払ってやる治療費は持ち合わせてはいない。

もちろん何の保証もする必要はない。

冒険者ギルドの看板を掲げている時代はそれなりの治療費や保証はあったという。

バブルの時代は何もかもが破格だった。

金が飛び交い余裕があったのだ。

しかし今は怪我をすれば全て自己責任だ。

カス共に使える金など探してもない。

冒険者が稼いだ多くはスポンサーに還元される。

そしてギルド上層に入る。

俺達はそこから落ちてきた金を掴み残ったカスみたいな額を冒険者共に与える。

怪我によってギルドに痛手があるとするならばマイナス分の回収が微妙になる点。

大怪我をすれば肉体労働や売春屋に売れない。

他の仕事もできないので取り立てもままならない。

怪我の程度にもよるがそういう場合は最悪ギルド側も諦めるしかない。

しかし過去にそれを逆手に取ってワザと怪我するクソゴミ共が現れたたためギルド内でも一定のルールが儲けられた。

まず怪我の程度。

軽度なら勿論冒険者続行か売り飛ばして回収、またはマイナス分の強制取り立てを何年かかってもしていく。

そして同行するギルドスタッフの監視を厳しくし、もしワザと怪我を負った場合にはそれなりの処罰を与える。

スタッフの中には面倒臭い仕事が増えたと愚痴る奴等もいるが。

俺は同行班じゃないが愚痴る奴等の気持ちは分かる。

処罰するとは軽めの言い方だが悪質な場合は極めて残酷な拷問を食らう事になる。

その拷問は俺でもブルッちまうほど強力なヤツだ。

場合によってはショック死しちまう奴もいる。

その場合は人知れず埋められるか魔獣に殺られた扱いになる。

内部の内容を知っているので同じギルドスタッフとはいえ、その部署のヤツらとは関わり合いたくないが。


そして怪我よりも厄介なのは病気だった。

目に見える怪我よりも目に見えない体の内部の病がこれまた厄介だ。

何せ目に見えないのだから判断しようがない。

冒険者ギルドのバブル期は多少の熱が出ても休む事が許された。

病気なら回復まで治療費も出された。

今は病気だからといって甘えは許されない。

マイナス分があるなら仕事はやらせる。

魔獣の一匹ぐらい命と引き換えにすればゴミとしては御の字だ。

だから俺は言う。


「甘ったれんなクソゴミが、とっとと魔獣退治に行け」


パーティーの仲間が病気とかで休ませてくれと言ってきた蛆虫のグループに言い放つ。

その病気の奴は確かに顔色が悪いのがハッキリ分かったが関係ない。

ソイツが道中なり仕事中なりで死んだトコロでどうでもいいからだ。


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