1目覚め
「うっ…」
目が覚めると見知らぬ天井だった。
「ここは…?」 .
ヅキヅキとからだが痛む…なぜ?俺は…
ガチャ
扉の開いたような音にハッと我にかえる
隠れようにもからだがいたくて起き上がれないクソ
…仕方がない。寝ているふりをしよう
トットッ
こちらへ歩いてくる音が聞こえる
…
「起きてるみたいだな」
!?
気付かれた?
気付かれているのに寝ているふりをしていても仕方がない
目を開けて枕元に立っているであろう人を見る
…
目を開けて見るとやはり枕元に男が立っていた。50代くらいだろうか?茶色の髪にもじゃもじゃの髭。
頭の上には…熊のような耳がついている
目も茶色だ。それに、どこかの道場なのか道着を着ている。
「お前名前は?」
「俺は…うっ」
名前?何だっけ?頭が痛い…
「あー。お前記憶喪失かー
うん、とりあえず風呂入ってこいよ。その間に色々考えといてやるから」
パンパン
男が手を鳴らすと男と同じような道着の飴色の髪の少年?が入ってきた。こっちは犬のような耳がついている
「熊牙師匠。」
そう言って枕元の男に礼をした後
「おいで、風呂はこっちだ。」
手を差し出された
正直その手を取るのは迷う、記憶のない俺には敵かも分からない。
でも今の俺には手を取る以外の選択肢などない
とりあえず手を取ろう。
そして後で見極めていけばいい。
そう思い手を取ろうと体を起こ…せないんだった
先程も身体が痛くて起き上がれなかったことを思い出す
「…お」
「ん?どうした?風呂いかないのか?」
先程、熊牙師匠と呼ばれた男が不思議そうに聞く
「…起き上がれない」
起き上がれないどころか指ひとつうごかせない。
多分熊牙というのだろう男はしばらく止まっていたが
いきなり笑いだした
「がははははは!!ああっ!そうか!ははははは」
自分の顔が暑くなってくるのがわかる
「あー笑った笑った。
すまない、っはは。くっ、気付かなくてな
表情が変わらないもんだから
…ほら、これを飲め」
そう言って熊牙は、腰の袋から緑色の粒を取り出した
正直言ってのみたくなどなかったがこれ以上恥をさらすよりはとそれを飲む
するとさっきまでは、少しも動かせなかった身体が痛みはあるものの少し動くようになった。
「…」
「動くようになったならいくよ」
ずっと手を伸ばしたままだった少年が少し近づきまた手を俺に向かって伸ばす
「ああ。」
そう返事をし、
痛む体を懸命に起こしその手を取った




