第三十六話【私と同じな君のお陰】
まずは閲覧ありがとうございます!
このお話は初心者による物語です、プロフィールに書いた通りのまるで台本の様な小説とは程遠い拙い文章、少ない表現力、明らかな描写不足、当然の様な誤字脱字など正直問題だらけです、それでも読んで頂けるのならば幸いです。
一部の「」『』の説明
「」は主に人間のセリフ
『』は人間以外や大体の主観の人以外の電話や通信越しなどによる人間の音声のセリフのイメージとなっております。
【この話での未知の生命体ドラーベ内の用語集】
【アハッド】
異星の者達から伝えられた技術によって、対ドラーベを想定して造られた人型兵器、大きさはおよそ8m程
【カッド】
アハッドと同様に異星から伝えられた技術によって造られた戦艦、アハッドを格納な上にある程度の戦闘も可能、海上、空中、宇宙への航行も可能としている
特別国家イールフ
世界に広まっているアハッド、開発当時の研究者の一人が地球に作ったと言われている小さな国
他の国が最先端を目指して高層ビルや交通などを発展させていく中、この国は地球由来の豊かな自然が多い、そして中央には大きな噴水があるのが特徴的
【フォースデルタ】
地球連合軍の通称
異星との交流によりアハッドなどを得た地球で、対ドラーベを想定され発足された国を越えた人々が集う軍
【プレデシャン】
ミレイ達の乗るカッド…戦艦の名前
【緊急襲来警報】
ドラーベが襲来するようになってから作られた警報で、国によって決められた独自のシェルターに避難するように求められる世界共通の警報
【ドラーベ】
地球や異星などに突然現れた未知の生命体、意思疎通が出来ず、人間を襲うものの明確な目的などが分かっていない為、侵略者として扱われる事が多い
現在軍に三種類確認されているドラーベだが、共通しているのは頭部が伝説上のドラゴンの様な形をしている事のみで、身体はそれぞれ違いがある
【オールドドラーベ】
ドラゴンの様な頭部を起点に、上半身は竜人を思わせる身体、下半身は蛇の様にやや長い身体、全体的に靭やかで身体の灰色部分は硬い、赤黒い部分は比較的硬くないが、それでも銃弾や刃物を通さないほどの硬さはある、人で言う肩の辺りからは、形状を鎌や触手の様に変化させる特殊な腕の様な物がある、大きさはおよそ1m超え
上記の通り足は無く、浮いてはいるがスピードは余り速くない(小学高学年位なら逃げ切れる)
人型ドラーベを連れ帰り、プレデシャンで合流出来たレミ達は、お互いに情報交換や状況の確認を行っていた
そんな中人型ドラーベは目を覚ましてしまい、エクレールの拘束から抜け出してしまう
エクレールと人型ドラーベは格納庫で対峙して睨み合っている、そのせいでレミがエクレールに搭乗する事が出来ない、メックの作った麻酔を使う案もあったが、人型ドラーベは液体まみれで狙いが定まらない上に有効かも分からない為、どうするのか決まらずに難航していた
…少しの沈黙の後、ポートが試したい事があると言ったのだが…
プレデシャンの格納庫、そこでは未だに人型ドラーベとエクレールは睨み合って動けないままでいた…
人型ドラーベは周囲を確認しながらもエクレールを凝視して唸りながら警戒していた
一方のエクレールは、下手に動いて隙を作るより、自身の存在によって膠着状態を作ってレミ達が何か作戦を思いつく事を頼りにしていた
エクレール
『(頼むぜ…みんな!)』
「…グガァ……!(…コロス…!)」
『(…ジユウニハナレタガ、アノデカブツハヤッカイダナ…)』
『(コノニンゲンガカワラヌウチニ、コウゲキデモトウソウデモナンデモイイ…ドウニカセネバ…)』
ドラーベが手段を考えているその時…格納庫の扉が開き…一つの影が現れた、誰かは確認出来ていないが、エクレールは慌て
エクレール
『…はぁっ!?おいバカ!何入ってきてんだ!?危ねぇぞっ!?』
『(…ニンゲン?チョウドイイ…マズハアイツカラ…!)』
「…グガァッ…!」
ドラーベに促された人型ドラーベは、出てきた影に飛び掛っていった
???
「…やめてっ!!」
「…グガッ…!?」
人型ドラーベは声を上げたその影の目の前で失速し、着地して見下ろした
エクレール
『…なんで…お前が…?』
そこに入ってきたのは…車椅子に乗ったメックだった
メック
「あはは…思ったよりも傷は浅くてさ…いやでも痛さで気は失ったけどね?今さっき起きた所をポートさんにお願いされて来たってわけ」
エクレール
『イヤ危ねぇだろっ!?ポートのやつ何考えてんだ!?』
メック
「…いいの、私も…早く会いたかったし」
エクレール
『…ん?どういう意味だよ?』
メックは車椅子から立ち上がり、少しおぼつかない足取りでゆっくりと人型ドラーベに近づく
『( …アイツ、マダシンデナカッタカ、マアイイ、ハバムモノハ…コロスコトハカワラヌ…)』
「…グ……グ…ガ……」
『(……ナンダ?ドウシタトイウノダ…?)』
近づくメックとは反対に…人型ドラーベはゆっくりと後ずさりしていく
メック
「…どうしたの?…何を怖がってるの?」
レミ達はポートの指示で格納庫の扉近くで見守っていた
レミ
「…怖がってる?ドラーベが?」
ミレイ
「どういう事かしら…?」
メックは依然としてゆっくりと近寄っていく、人型ドラーベは片手を顔に、もう片方の手を前に出し、首を横に振りながら、まるで近づく事を拒絶するかのように後ずさりを続ける
「…グ…ガ………ググァ……!」
『(ナゼダ!?ナゼコロサヌ!?ワレラヲハバムモノダゾ!?)』
メック
「…私はこの通り、大丈夫だよ?」
後ずさりを続けていく内に、ドンッと音を立てて人型ドラーベは壁にぶつかり、そのままズルズルと落ちるように座り込む
そこに追い付いたメックは、目線を合わせるようにすると、人型ドラーベはより一層動揺を強めた
『(…ハヤク…コロセッ!)』
「……グ……ガ……!」
人型ドラーベは抗うように…苦しそうに横に首を振る
メック
「…君が…助けてくれたお陰だよ?」
『(コロセェッ!!)』
「……グガアァッ!!」
人型ドラーベは…全てを振り払うように鋭い手をメックへと振り…
メック
「………ヒュウくん」
「…グ……ガッ……!?」
レミ達
『「!?」』
名前を呼ばれると、振りかぶった手は直前で止まり…下の瞳の色はすうっと黄色に変化し、そして…
「…!……グ……グ、ガン…」
『(…ココマデ…キタ…トイウノニ……)』
…ガクッ
まるでメックの名前を呼んだかのようなうめき声を出すと、瞳は閉じられ…後ろの壁に項垂れた
近くで見守っていたレミ達は、急いでメックの側へと駆け寄って行った
レミ
「メック!今のは一体!?」
メックに尋ねた直後、人型ドラーベに異変が起きる、バキバキ、ゴキゴキと骨が軋むような音を立てながら身体が変化していく、正直見るに耐え難い光景だったが、その場に居た者は誰一人欠けることなく目を逸らさなかった
パキッ
最後に軽く音が鳴るとそこには、プレデシャンに乗る仲間に加わった一人、イールフでメックと共に別れて連絡が途切れた、液体塗れのヒュウの姿が…そこに確かにあったのだった…
一人を除いてみんなが呆然としていると
メック
「…エクレール、ヒュウくんを医療室まで運んで…」
エクレール
『…えっ?お、おうっ!任せろ!』
エクレールはスペアボディに身体を移し、ヒュウを持ち上げて医療室まで運んでいった、レミ達もついていく事にしたが、全員は入らないので、クルーは何人かで、後はブリッジや格納庫で待機してもらう事に
流石に液体塗れでベッドに乗せるわけにはいかないのでエクレール達で服を脱がせ、身体の液体を拭き取り、服を病衣に変え、ベッドに寝かせ、医療クルーによる状態の確認が行われた
医療クルー
「…彼自身に外傷は殆ど無い上に、呼吸は安定しています…しかし意識が無いのは不自然、おそらく先程の様子からすると…精神面へのショックがあったのではと思います、…以前のように、いつ目覚めるかは…分かりません…今は…これが限界です」
ミレイ
「…そうですか…ありがとう」
前は三日ほど目を覚まさなかった、今回も同じだけ目を覚まさないのだろうか…
そんな心配をする中、エクレールがメックへと振り向き
エクレール
『…んで、メックには色々と聞きたいんだけど?』
メック
「…うん、一応場所を変えよっか」
エクレール
『…そうだな』
ヒュウを気遣っての事か、メックの提案でブリッジへと向かった
プレデシャンのブリッジにて
エクレール
『…で、なんであの人型ドラーベをヒュウって呼んだんだよ?…まさか…勘か?』
メックは笑顔で素早くエクレールを指差し
メック
「エクレール正解っ!」
エクレール
『いや当てずっぽうかよ!?』
思わずツッコミを入れるエクレールに、メックは両手を合わせて
メック
「ちょっと言ってみたくて、ゴメンゴメン!」
エクレール
『あのなぁ…!』
メック
「…実際のところは勘じゃなくて…見たの、朧気だけどね」
ミレイ
「見たって…何をかしら?」
メック
「…えっとね、私も起きたてでちょっと混乱してる、少し頭を整理したいから…そうだ、警報の後からの話をするね」
メックが話したのは緊急襲来警報後の事
まず最初…メックとヒュウはすぐにプレデシャンに向かおうとした、けれど既に辺りにオールドドラーベが大量発生していた為、方針を変えて被害者が出ないようにしたり、既に被害が出てないかを確認する事に…
ただ結果としては、その国での襲来への防犯機能が高かった事を知らなかった為、余り意味はなかった、一応一人だけ逃げ遅れた人を近くの路地裏のシェルターまで連れて行き、その際ヒュウにも避難して貰おうとしたが、結局合流する為に一緒にプレデシャンへ行く事に
二人はオールドドラーベが溢れる中央部を避けて路地裏を通ろうとしたが迷ってしまい、気付けばドラーベ達に囲まれてしまったらしい…
エクレール
『迷子って…お前なぁ…』
呆れるエクレールに対し、メックは両腕を横にパタパタさせながら
メック
「だ、だって初めての町だったし、しょうがないでしょ!?」
ポート
「…それで、囲まれたお前達はどうしたんだ?」
メック
「えっとね…確かある程度は麻酔で対処してて…そうだ!上からもドラーベが来てね、近かったヒュウくんが狙われたと思ったから、危ないと思って思いっきり突き飛ばしたの!」
レミ
「…思いっきり?」
エクレール
『…別の怪我が出来そうだな』
メック
「うるさい!…だけど、少し勢いつけすぎて、私がドラーベの攻撃を受けちゃってね…」
ミレイ
「…メックの傷はそれが原因だったのね」
メックは自身に着けられた包帯の箇所を軽く触り
メック
「うん、それで少し気を失っていたの、…この先は断片的で曖昧だけど…勘弁してね」
レミは頷き
レミ
「大丈夫、落ち着いて話してね」
メック
「ありがと、レミ」
メックは一呼吸おいて、目を閉じてその時を思い出しながら語る
メック
「……気づいた私がわずかに最初に見えて聞こえたのは、ヒュウくんがオールドドラーベに腕を貫かれた事…多分だけど、見えた角度からして、膝立ちのヒュウくんに私は抱えられていたみたい」
ポート
「……つまり、その時にヒュウは…やられたと?」
メックは目を開けて首を軽く傾げ
メック
「…んと、生きてはいたよ?ただその後、刺されたせいか痛そうな声を出して…」
エクレール
『そりゃ痛ぇだろうな…』
メックは再び目を閉じ、右手の人差し指を頭部に当てながら思い出そうとする
メック
「その後……えっと、ヒュウくんが何故か…勝手に浮かんで…?いや!急に何かに掴まれたみたいに浮かび上がってた!その時私は落ちて痛かったから覚えてる!…あの時は痛かったなぁっ!」
メックはカッと目を開けて背中や腰の辺りをなでた、その様子をエクレールは呆れた目で見つめ
エクレール
『痛みの記憶はビックリするくらいハッキリ覚えてるのな…』
ミレイ
「…ヒュウは何に掴まれたのかしら…囲んでいたというオールドドラーベの触手ではないのよね?」
メック
「ん〜…敢えて言えるとしたら、見えない何か、位しか当てはまらないかも…少なくとも囲んでいたオールドドラーベじゃないはず、消える能力があるなら話は別だけど…そんな情報ないし、周りは普通に居るのに負傷したヒュウくんに対してそんな事しても意味ないし…」
ポート
「…それもそうだな、掴むよりは刺した方が早いだろうし、仮に消える事が出来る個体がいるなら、もっと被害は大きくなっていたはずだからな」
メック
「でしょ!?…それでその後覚えてるのは…ん〜…!そう!何かが光って…それで風…?ううん…衝撃波があったの!あの時はちょっと涼しかったな〜って思ったな〜!」
メックは片手をうちわの様に向けて、自身へとパタパタさせた
エクレール
『もうチョイ真面目に喋ってくれ』
メック
「大真面目だってば!…それでその衝撃で多分ヒュウくんも地面に落ちて…その後…あれはそう、ぼんやりと赤い光が……ヒュウくんに…寄っていった…?」
レミ
「赤い…光?」
メック
「うん、光の中に何かが居るように見えたんだけど…ハッキリは見えなかった…それがヒュウくんに寄って…?いや寄せられて?……うっ」
メックの頭がズキッと痛み、軽く頭を押さえた、その様子をミレイが心配した
ミレイ
「メック…大丈夫?」
メック
「…ゴメン艦長、大丈夫…、…その後…何でかは分からないけど…ヒュウくんの叫び声が聞こえたの…痛そうな…叫び声が」
メック
「その叫び声の後ヒュウくんは…突然ドロドロした何かに包まれたの…」
ポート
「…それは、お前達に付いていた液体か?」
メックは首を横に振り
メック
「…ううん、さっき運ばれるヒュウくんに付着した液体を見たけど、違う」
ポート
「…ハッキリと言えるその根拠は?」
メック
「…その時のドロドロしたモノ自体が…なんて言うか…勝手に動いて…?…いや…生きて……?うん、多分生きているって感じがピッタリかも」
メックは少し俯き
メック
「…それから、あんまり思い出したくない事も…思い出しちゃった…」
レミ
「…無理しなくてもいいよ?」
近寄って寄り添うレミのお陰でメックは顔を上げ
メック
「……うん、でも話すって決めたからね…!」
メック
「…えっとね、ヒュウくんを包んだドロドロはね、ヒュウくんに沿ったような形になったの、…なんて言うか〜…そう!全身砂風呂みたいな!?」
エクレール
『どんな例えだっ!?つーか全身だと死ぬだろ!』
エクレールのツッコミに、メックは軽く後頭部を掻き
メック
「いや〜流石エクレール、突っ込まれ甲斐があるよ〜」
エクレール
『あのなぁ…』
メック
「……こうでもしないと…キツイからね…」
エクレール
『…?』
メック
「…んでね、その…人の形をした…ドロドロはね、こう…こんな感じにね?」
メックは取り出したハンカチを上下に広げ、それを縮めては伸ばす様に動かす
メック
「…何度も何度もこう動いて、その内に形が……人の…形が……ドンドン…ね…」
メックの目は徐々に潤み出し、声も震えだしていた
泣き出しそうなメックをそっとミレイが寄り添い撫でてあげる、メックは涙を拭いつつ気持ちを落ち着ける
ミレイ
「…ここまででも充分なのよ?」
メック
「…ありがとう艦長…、でもちゃんと…伝えさせて…」
気持ちを落ち着ける為にメックは深呼吸をして呼吸を整えていく
メック
「……フゥー…、…人の形をしたドロドロはね、さっきのハンカチみたいに動いて…変な音を鳴らしたその後…人の形は消えちゃったの…」
ポート
「…消えた?ドロドロごと消滅したのか?」
メック
「ううん、消えたのは…中にいた…人…、…ドロドロはその後ボールみたいに丸くなって…」
メック
「…それで…そのボールがバキバキッって…怖い音を鳴らしながら変わったの」
…メックは状況を少しずつ思い出し、その時の記憶のぼやけたシルエットが…鮮明になり両手を叩いた
メック
「…そう…そうだよ!それがいまさっき見た…あの人型ドラーベに変わったんだ!」
一同
『「!!」』
レミ
「…ヒュウが何かに包まれて消えて…人型ドラーベが現れた?以前基地でお母さんから聞いたあの時とは…現れ方が違う…?」
ミレイ
「以前は…ヒュウがオールドドラーベに呑み込まれて、そのドラーベが繭のようになって、そこからあの人型ドラーベが出てきた…」
ポート
「今回は謎の赤い光か…一応可能性としてあげるなら…その光の中に見えたのはオールドドラーベの線が濃厚だが…そんなドラーベは見た事も聞いた事もないな」
エクレール
『んで、何でメックはその人型ドラーベがヒュウだって思ったんだよ、ヒュウが消えたなら…フォースデルタと戦ったドラーベの可能性だってあったんだろ?』
メック
「…私がその人型ドラーベがヒュウくんだって思ったのは、その時じゃないんだ…」
レミ
「…?違うの?」
メック
「…その時はまだ今みたいに状況の整理が出来てないの、当時は…ドロドロがヒュウくんを呑み込んで…溶かされて…出来たボールから人型ドラーベが出てきた、だからヒュウくんは人型ドラーベに食べられたって思っちゃったの」
ミレイ
「…確かに、状況だけ聞けば私もそう思うかもしれない、ならメックはいつあの人型ドラーベがヒュウだと?」
メック
「…えっと…もう少し後かな、その後ね…人型ドラーベがうるさくって…じゃない、雄叫びをあげてね、その後少しこっちを見た…ような…?」
メック
「それで、オールドドラーベが群がるように人型ドラーベを攻撃し始めたんだけど…吹き飛ばされてた」
メック
「その後、私の視界から人型ドラーベは消えちゃったんだけど、……何かがバシャッて、次々と落ちる音がして、オールドドラーベの身体の一部…みたいなのが時々飛んできて…」
メック
「しばらくして静かになると、その人型ドラーベが近づいて来て私を抱えて、何処かに運ぼうとしてたの…」
レミ
「…!それが港のプレデシャンに向かってなのね!?」
メック
「……えっと、それがね…」
メックは軽く頬をポリポリ掻いた後…突然、堪えた笑いが漏れるようにプッと吹き出す、それを見たエクレールが首を傾げ
エクレール
『…?おい…ショッキングすぎる事が続いてとうとうおかしくなっちまったのか?』
メック
「アフフッ!ア〜ごめんね!またちょっと思い出したの」
レミ
「な、何を…?」
メック
「…人型ドラーベはね、多分迷ってたの」
エクレール
『…はっ?』
メック
「だから、道に迷っていたの」
エクレール
『…なんで人型ドラーベが道に迷ってるって分かったんだよ?』
メック
「…オールドドラーベを一掃するくらいなんだから、家を壊すとかも出来た筈でしょ?…でもそうせずに私を抱えてね、路地を行ったり来たりしていたの、最後には何かに驚いた後、上に跳んでね、しっかり青空が見えて…」
メック
「…そう!それでそこから落ちるような感覚があって…多分、着地の衝撃!それがあまりに痛くて痛くて……そこまでが最後に見て感じられていた私の記憶…かな」
ミレイ
「…それで、結局なぜヒュウだと?」
メック
「…確認が取れた今は別として、口にするまでヒュウくんだったって確信はなかったよ、ポートさんに頼まれて人型ドラーベと対峙した時にね、取り敢えずヒュウくんでも人型ドラーベでもいいからお礼を言おうと思ってね、そしたら何故か下がっていくでしょ?」
メック
「近づいていく内に…今話した思い出した事が少しずつ浮かんでいたの…そしたら自然と、ヒュウくんって言ってた」
ミレイ
「自然と…」
メック
「…今思うとね、私と同じだったの」
レミ
「同じ?メックと?」
メックはゆっくりと俯く
メック
「そう…路地に迷い込んでドラーベに囲まれた私達と、私を抱えて路地で迷っていた人型ドラーベが…まるで初めて来た町で迷子になったような様子…」
メック
「よく考えると、着地の衝撃で気を失ったんじゃなくて…今だからこそ言えるんだけど、あんなに厳つくて怖くて強かった人型ドラーベ、そんな人型ドラーベが迷子になってた事が可笑しくて可笑しくて、…でも多分、それでこの人型ドラーベはヒュウくんかもって思って…それで安心しちゃって気を失ったんだと思う」
エクレールは腕を組み
エクレール
『…結果、その時の事のお陰で、メックはヒュウって口にしたのか』
メック
「気づいたらね、私が言えるのはそれ位かな」
ポート
「…そしてその後、おそらく港に着いた…という事か」
メック
「…私はその後を知らないんだけど、教えてくれない?」
エクレール
『…オレが説明する』
エクレールは、プレデシャンから撮って映った映像を見せながら、港に人型ドラーベが現れてから今に至る経緯を簡単に伝えた
メック
「こっちではそんな事が…」
一緒に聞いていて静かにしていたクルーも話し始めていく
クルー1
「今のメックさんの話の通りなら…知らなかったとはいえ、メックさんの事を助けようと運んでくれた所を…僕達は倒そうとしてしまっていたんですね…」
ミレイ
「それは私のせいで…!」
クルー2
「艦長…さっきも自分のせいだと言っていたけど、一人で全部を背負おうとしないでください」
ミレイ
「…!」
クルー3がミレイの肩をポンと叩き
クルー3
「俺達もヒュウも変わらねぇ仲間だろ?少し位その責任…分けちゃくれねぇか?」
ミレイ
「…確かにこれではさっきと変わらないわね…ごめんなさい」
エクレール
『…今は取り敢えず、みんな休もうぜ、当の本人もいつ起きるか分かんねぇし…先に戦った助っ人も休んでるんだろ?』
ミレイ
「…あの人達は…用事があると、一足先に帰って行ったわ」
レミ
「ええっ!?まだお礼も言えてないのに!」
ミレイ
「…取り敢えず私はイフカの所に行くわ、レミとポートも行きましょう」
自身が含まれていない事に気付いたメックは立ち上がり
メック
「えぇっ!?私はっ!?」
ミレイ
「メックも傷を負ったでしょう?開くと良くないから、安静にしていて」
メックはガックリと項垂れて落胆した
メック
「ざーんーねーんー、りょーかいですよーだ」
ミレイ
「それじゃひとまず解散しましょう、みんな…本当にお疲れ様」
それぞれは目的の為に、その場を解散した
ミレイ、レミ、ポートはイフカのいる国長邸へ
メックは安静の為、個別に個室のある医療室の一つへ(ヒュウとは別)
エクレールはメックを部屋まで送った後、以前と同じ様にいつ目覚めるか分からないヒュウを看病する事に
クルー達は分野ごとにプレデシャンやアハッド、格納庫の整備や清掃、買ってきた物資の整理などを行う事になったのだった…
作品に関しての感想、質問があれば可能な限りお返事します。
次回も楽しみにして頂けると幸いです
ここまでお読み頂きありがとうございました!




