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ep.44


朝起きて、昨日のことを思い出す。


類の話は少しだけ僕には重くて、でも僕に出来ることをしてあげたくて。

なんて――


「うー!僕って考えるの苦手なタイプなのかなあ…、難しような難しくないような…?」


浅見くんたちに聞いてみたら僕がどんな感じなのか分かったりするのかな…、友達目線からの意見というか…?



ガチャッとドアを開け部屋から出る。



「なっちゃん!おはよー」

「浅見くんおはよう」

「昨日は遅くまでお楽しみでしたね?キャッ」

「え!?き、聞こえてたの!?」

「内容までは聞こえてないけど楽しそうな笑い声とかね」

「ええ、はず…じゃなくてごめんね」

「いいのいいの、楽しそうでなにより!」


話している内容までは聞こえていなかったみたいだが、笑い声などが聞こえていたということは結構聞こえていたんじゃ…となったが浅見は気にしていないようだったので気にしないようにした。


「あ、そうだ浅見くんちょっと聞きたいことがあるんだけど、いい?」

「ん?どうしたの?」

「浅見くんから見た僕ってどんな感じ?」

「ええ?また朝から難しいこと聞くね?そうだなあ」


そう言いながら考えるポーズをとる浅見を眺める。


「なっちゃんは…、なんて言うか、純粋だし天然だし無自覚だし儚げ美人だしホイホイ知らない人についてくし危なっかしい所はあるよね、でもそこがいい所でもあるというかさ。あー、ちゃんと人の事信じれるいい子なんだなあって思うかな?」

「…なるほど?」

「んー、言い方難しいけどさ、人の事が好きな子なんだろうなあっていうか。伝わるかなあこれー」

「人のこと、好き、かあ」

「そうそう、真っ直ぐに信じれるっていうか。人ってさどこか他人に対して距離取っちゃうとこあるじゃん?でもなっちゃんはそれが無いというか。あ、悪い意味じゃなくてね!?人見知りしないっていうのもまたちょっと違うんだけどさ」

「単純ってこと?」

「あはは、なんでそうなるの!でもまあ単純だったとしてそれは悪いことではないと思うよ。そうだなあ、七海先輩に聞いてみたらいいんじゃない?」

「どうして類が出てくるの?」

「あの人なら的確な意見くれると思うから!ほらほら、準備して行ってきな!」

「あ、うん。ありがとう、突然聞いてごめんね」

「いいってことよ!その代わりまた何かあったら教えてねん!」

「ふふ、うん」


類に聞いてみる、かあ。

なにか分かることあるのかな?でもなんで類なんだろう?

南くんでも入江くんでもないのはちょっと気になるけど…、登校するときにでも聞いてみようかな。


いや、二人の時の方がいいかな?

とりあえずタイミング見計らって聞いてみよう、なにか分かるかも。



「那月くん、おはよう」

「おはよう、類」

「昨日は遅くまでごめんね?」

「ううん、楽しかったから大丈夫だよ。またお喋りしようね」

「もちろん、僕と登校する事は友達には伝えた?」

「うん、行ってきなって送り出してくれたよ」

「そっか、なら良かったよ」

「ねえ、類」

「うん?」

「お昼…とか、ゆっくり食べれるところで一緒に食べたいんだけどいい場所知ってる?」

「そうだなあ、空き教室でいいなら知ってるけど、どうかした?」

「ちょっと、ゆっくり話がしたくて」

「? もちろんいいよ、お昼は教室に迎えに行くから購買寄ってから向かおうか」

「うん!ありがとう」

「いいえ、何聞かれるのかなあ」

「あ、いや!大したことじゃなくて…」

「ふふ、なんでも大丈夫だよ」


「じゃあまた、お昼に。迎えに行くから待っててね」

「うん、ありがとう。またね」


昇降口で別れ各々教室へ向かう。


と、教室へ入った途端囲まれた。



「伊奈瀬くんあの高嶺先輩と付き合ってるの!?本当に!?」

「あの人誰の告白も断ってるって有名だったのに凄いね?」

「僕昨日の告白現場見ちゃったけど、伊奈瀬くんとならお似合いだよねえ。羨ましい!」


など、クラスメイトから声をかけられる。


どう対応していいか分からずあわあわと慌てふためいてしまった。



類って、そんなに人気なんだなあ。

なのに僕で良かった、のかな…。

いやいや!類がいいって言ってくれたんだから大丈夫、だよね。


お昼まで、早く時間経たないかなあ。

話したいことたくさんあるんだから聞きたいな。


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