37-38 37章のあとがき
37章のあとがきです。
※定型文
本作は筆者にとって初の長編小説です。
でも、短編も書いたことが無かったので初作品です。たぶん。
そして、この1本終了したら、特に小説を書く予定はありません。
予定が無いだけで、書くかもしれません。
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37章は2023年3月から書いていますので、半年かかりました(7か月に近いですが)。
とは言え、3ヶ月くらいは画像生成AIと格闘していたので、あれが無ければ4ヶ月くらいだったのではないかと思います。
画像生成AIのことについて書いておくことにします。
2022年だったと思いますが、大規模学習から、人間がそれなりだと思えるような画像を自動生成する技術が確立しました。
以前から画像の自動作成的なものはありましたが、着せ替えや髪型、顔のパーツ変更など、バリエーション作成というレベルにとどまるものが多かった。
ところが、それ以前とは全く異なるレベルの絵が出力できるようになった。
しかも、テキストから画像を作成できるようになったのです。
それ以前のAIが描けるような絵とは全く別次元の絵が描けるようになりました。
とはいえ、結果的にはAI絵の特徴を知っている人が見れば、AI絵であることがわかるのですが、AI絵の存在を知らない人が見たら、AIが作ったとは思わないようなレベルの絵が簡単に作成できるようになりました。
2010年頃の人に見せたら、AIが描いたとは気付かないような気がします。
キーワードに、高画質 かわいい 女性 と指定すると、AIがかわいい女性だと思っている絵を出力するので、テキストから絵を出力する場合、特に見栄えが良いものと思うとある程度似た絵が出ます。
なので、見慣れるとAI臭い絵というのが、すぐにわかるようになります。
それに、皆が似たような絵を使うので、すぐ飽きます。
とはいえ、今までAIでは無理だろうと思えるようなものが簡単に作れるようになったという革命が起きました。
実際は学習データから作成しているので、新しいものなわけ無いのですが、人間も目で見たものをアレンジして表現しているわけで、その点では同じです。
ほとんどの人は誰かの絵を学習しているので、絵がありふれていなかった時代の人が描く絵とは明らかに異なったものになっています。
例えば、画像生成AIが無かった時代でも、時代ごとに絵柄には傾向があります。
当時は人間が描いていますが、その人間の学習データが年代ごとに違っているからです。
人間がゼロから人体をデフォルメした絵を描くのであれば、時代による差は、さほど大きくならないはずです。数十年で人間の体形が大きく変化したりはしませんから。
流行のファッションの影響はあるでしょうが、人それぞれに様々な絵を描くはずなのです。
ところが、実際には、ほとんどの人は、人体デッサンから独自のデフォルメ発明とかはせず、既にデフォルメ済みの絵を練習します。
その時代に流行りの絵から学習するので、絵柄には年代ごとの特徴が出る。
人間も他人の絵を学習していることが多い。
そして、絵柄に特徴はあっても、全く同じ絵を描くわけではない。
AIも大規模学習を行うと、学習データに含まれる絵柄が再現されますから、学習画像の年代の画風になる。
人間と近い特徴を持ちます。
AIの場合、こういうのが基盤学習になります。
その時代に存在する絵の流行の影響を強く受ける。
その時期に流行った絵柄、つまりありふれた絵柄で出力された画像は著作権侵害をしていない。
現時点では、所詮はAIが作ったものという感じで、拡大して見ると髪の毛の線が服と繋がっていたりとエラーはたくさんあるのですが、ぱっと見では素人が描いた絵より、よほど高度なものに見えます。
これが厄介で、大多数の人は手書きかどうかより、結果的にその絵が好きかどうかで判断しますから、あまりうまくない人が描いた絵は、AI 絵より人気が無かったりということもあります。
AI 画像生成が流行ってから、非常に短い時間で、絵のコントロール方法も進化しました。
2022年に画像生成AIが登場して、文字から高品質な絵が簡単に作れるようになった。
……のですが、描いて欲しい絵を出させるのは、非常に難しかったです。
ランダム性が非常に高く、意図した画像を出力するのは非常に困難でした。
長々と指示を出しても、ほとんどの指示は無視されてしまいます。
そのため、逆にランダム要素を利用して、大量作成した中から良いものだけを選ぶという使い方がされていました。
時々当たりが出る。これの見栄えがかなり良く、AI絵師と呼ばれる人が出てきます。
ここでポイントが1つ。
AI絵師は絵師なのか? その絵を描いたのか? AI絵に著作権はあるのか?
私の個人的な解釈としては、おそらくは、AI絵師は絵を描いたことにならない。
そもそも絵を全く描いていないし、偶然の要素が大きく、意図した絵を作成することができないから。
著作物は特に申請せずとも、作られた瞬間には著作物として保護を受けるのですが、そっくりな絵を他の人が作成して、自分のオリジナル作品であると言っても、判断する方法が存在しない。
AI絵には、大きく分けて、文字、テキストから絵を作成するT2I(Text to Image)と、もう1つ、画像から画像を生み出すI2I(Image to Image)という方法があります。
他人の画像をI2Iにかけると、基本、著作権法違反になります。
著作権には、同一性保持権というのがあり、他人が勝手に改変することが禁止されています。
さらに著作権侵害の判断基準に依拠性というのがあるのですが、I2Iに依拠性無しの判断が出るとは考えにくい。
ところが、勝手にI2Iをする人がけっこう居ます。
自分で絵を描けない人は、他人の画像を使わないとI2Iが試せないわけですが、少なくとも日本においては、著作権は勝手に発生しますので、著作権フリーであることが宣言されていたりしない限りは、そこらに置かれている絵をI2Iの入力画像に使えません(使っても構わないけど、不特定多数の人が見る場所に置いたらまずい)。
一方で、著作権を持った本人がI2Iを使うことに問題はありません。
著作権保持者の許可なく勝手に改変することが許されないだけで、本人の同意があれば構わないので、本人が使う分には何の問題もありません。
どうも、ここを混同している人が多い気がします。
AIがどうではなく、同一性保持権を破るな、依拠性のある創作物を作るなというだけの話です。
もちろん、法の問題ではなくAIを使うことが嫌いだと思うのは、その人の勝手なわけですが、俺が嫌いだから使うなというのは成り立たない。
新しいものを嫌うというのは、非常によくある現象ですが、これは単純に時間が経てば解決します。
なので、時間がたつのを待てば良い。
ただ、浸透するには一世代、30年くらいかかるかもしれませんが。
まあ、短いテキストからランダム要素を使ってガチャ方式、或いは、どこかから画像を持ってきてI2Iにかける。2023年3月ころまでは、そんな感じでした。
ところがAIの進化は凄くて、3月にはランダムで画像が作られるガチャ扱いだったものが、4月頃にはI2I(Image to Image)で、かなりコントロール可能になりました。
主に解像度都合で現在はまだ使いにくいのですが、そのあたりは時が解決してくれるでしょう。
そこで問題になるのが著作権のうちの同一性保持権以外の部分です。
法整備が追いついていないので、どうなるのかまだ具体的には分かりませんが、テキストから作られるガチャ絵が著作物になる可能性は低そうです。
一方で元画像を加工するI2I(Image to Image)に関しては著作権は、入力画像の権利を持つ人と加工した人が一緒であれば、著作物になる可能性が高いように思います。
AI機能は既にAdobe社がPhotoshopに組み込んでいることを考えると、AI使った時点で、著作物ではなくなるという法律にはならない可能性が高い。
そう思っているから、Photoshopに組み込んだわけで。
Photoshopに付いている機能を使ったら著作権失うなんてことが起きたら、会社潰れます。
一方で、テキストからのガチャ画像に著作権は発生しないでしょう。
実はAIかどうかはあんまり関係無くて、テキストからの画像生成は、実際に絵を描いていないから。
誰かに依頼して描いてもらったのと同じことで、著作権は絵を描いた人にある。
人間が描けば、描いた人の著作物になり、譲渡することが可能になる。
ところがAIは人では無いので著作権は発生しない。
AIで画像生成することが禁止されるのではなく、AI出力画像は著作権法で保護されない。
テキストからの出力であっても、勝手にコピーして俺が作ったとか言い出したら問題にはなると思いますが、自身の著作物であるという証明も難しいので訴訟起こして勝てる見込みがあんまりない気がします。
なので、自作I2I(Image to Image)以外のAI画像はフリー素材のような役割しか果たせない。
それで十分な用途は山ほどあると思いますが、フリー素材を超えるレベルになると、ある程度は絵を描ける人が使うものになるように思います。
基本、発明されたものは無かったことにはできない法則があります。
AIが有用なものであるなら、使われるのが普通で、使われなくなる可能性は低い。
AIに直接的な毒性があり死者が出るなら禁止されますが、そうでは無い。
(包丁や自動車の危険性と同じ)
そして、既に広まってしまった。
あとは、どう扱うかを今後、法整備していくことになる。
画像生成AIができると、イラストレーターの仕事が減るかもしれない。
だから悪いかというとそんなことは無い。
今までも重機ができて土木作業員は減ったでしょうし、各種自動化で仕事を失う人は多かった。
街中に多数あった寿司屋だって潰れて、職人が握らず、自動で機械が握るようになった。
それでも、やっぱり寿司職人が全滅なんてことはなく、減りはするけど残ります。
その職人さんの握る寿司は、機械より高い価値を持っています。
AI絵は絵が下手な人でも加工すれば上手く見える効果がありますが、その域を超えません。
結局のところイラストレーターは必ず残ります。
一部の人は、手描きを売りにすると思いますが、残ったイラストレーターの多くがAIを使うでしょう。
実はAIだからダメというのはあんまり無くて、人間と同じルールが適用されます。
人間が誰かの絵柄を真似して練習しても良いので、AIはダメということは無い。
ただ、AIはある特定の絵師の絵を狙って学習させると、出力される絵はその絵師の画風を持ったものしか出力しませんから、依拠性ありになりそうです。
個人で楽しむ分には何しても問題無いのですが、誰かの著作物を勝手にI2I(Image to Image)かけて公衆の目に触れるところに置いたらダメです。
誰かの著作物を許可無しにトレースしたものを自分の著作として発表というのは人間がやってもダメです。
AIでも人間でも元絵をコピーしたらダメ。
そして、人間であってもAIであっても、学習結果から新たなものを生み出すのは問題無い。
(現在存在する学習データに問題がある場合、問題の無い学習データを用意する必要がありますが)
著作物は何らかの主張、意図が込められている必要があるわけですが、I2I(Image to Image)で100%消えるとは考えにくい。
なので、AIが利用された絵にも著作権は発生するような法律になる可能性が高い。
一方で、故意に誰かの著作物を入力して入力の特性が残ったままの出力に、出力した人に著作権が発生するかと言うと、しない可能性が高い。
著作権侵害の観点から、I2I(Image to Image)は、どう考えても依拠性が有るという判断にしかならない。
どの絵を食わせるか決めたのは人間のはずで、仮に依拠性が無いと言えるのなら、出力される絵には何の主張も無いから著作物ではないという判断になりそうです。
なので、他人の著作物の二次作にはAI使わない方が無難かもしれません。
盗作を疑われるというリスクが常に付きまとう。
もしかしたら、AIの普及で二次作が大幅に制限されるようになるかもしれません。
そっちのほうが、大きな問題になるかもしれません。
元々著作権保持者が二次作OKを明言していない限り、二次作はかなりグレーで、訴えられていないというだけの状態である場合が多いと思います。
人間が手で描く限り、供給量にも質にも限界があり大きな問題にはならなかっただけで、今後、二次作が邪魔になるようになると、1件1件処理するのが面倒なので、元から断つということで、二次創作が大幅に制限されるようになるかもしれないように思います。
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せっかくAIがあるので、今まで描けなかった、挿絵を増産しました。
AI絵は今の流行りの絵を吐き出すのですが、顎が細くなります。
私の絵は、顔の輪郭と目がAIの標準的な出力と大差があるので、顔の輪郭と目が残るように処理する必要があります。
髪も、AIが描くのとは大差があるのですが、前髪が残れば良しくらいに考えて作っています。
■幼テーラさん
私は年齢を自由に描き分けとかできないので、凄く苦戦しました。
本当は茶髪なのですが黒髪になってしまいました。
■幼ルルさん(ち〇こ見る子さん)
手を抜いて線画から作った絵ですが、顔は線画通りなのに、印象は全然違うものになってしまいます。
何かを持っているような手を描いてくれなくて、手が消えています。
■リナさん
髪の量はもっと多めだったのに減ってしまいました。
ヘアバンドを付けているという設定は無いのですが、ヘアバンドが無いと前髪の線に引っ張られて、全然違う絵になってしまうのです。
顎をうまく塗ってくれました。
服はバグです。鎖骨の線が服になってしまったのです\(^o^)/
■テーラさんとルルさん
AIは色指定をほとんど守ってくれない(2人の塗分けはできない)のですが、なんとかここまで塗ってもらいました。
2人の描き分けは極めて難しく、テーラさんが巨乳になる事故が多発します。
(本当にいきなり巨乳化します)
■エスティアさんとリナさんの後ろ姿
顔が見えない後ろ姿ならAI画でも十分使えます。
髪は多少なりとも手を入れてますが、体がほぼAI絵です。
顔が変わると気持ち悪いのですが、後ろ姿はそんなに拘り無いので。
体の線は描いた記憶があるのですが、腰のあたりは私の描く線じゃない気がします。
(勝手に細くなるような?)
やけに角張った肩が私のものにも見えるので、やっぱり線は描いたものがベースのような気もします。
肩甲骨は勝手に生えました\(^o^)/
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次は37章の話です。
ようやくタカアシガニを食べに行くことができました。
タカアシガニの話が出るのは、2019年9/23の”22-26.足長おじさん捕獲される(1)”ですから、この37章のあとがきを書いている2023年9月30日からほぼ4年前のことになります。
なんで、わざわざそんな話を回収するんだよ!と思わないでもありませんが、回収はしようと思っていました。
もっとあっさりできると良いと思ってもいましたが、”なぜかカバンにパンツが紛れ込む話”の回収をしておかないとキリが悪いので、そのあたり考えると、温泉とセットが良いのでここで入れました。
呪いの女はリナさんで最後ですから、仕方ありません。
ここで回収しておかないと後から回収は難しいのです。
これで、もう現代日本側でやるべきことは、だいたい消化できましたが、【隣のビッグバン】の話が、キーワードレベルでしか書けませんでした。
【塩の天動説】が書いてある時点で、現実世界と同一の世界ではないことが書けているので問題ないとは思いますが、おっさんが元々人間として生きていた時と、ヨコハマ編に出てくる現代日本は少し違う世界なのです。
【隣のビッグバン】は、投稿したのは2023/6/18ですが原稿上では2019/11から存在していました。
おっさんが居た世界では、仮説として、実はビッグバンは複数発生していたとする説が濃厚になっています。
ビッグバンは過去に1回だけ発生してそれっきりということは無く、ある日突然新規に発生する可能性が高い。
そう考えられていました。
という設定です。
そして、さらにコロナのせいで、分岐が起きてしまいました。
実は、本作に出てくる現代日本は2019年ごろまでは、現実と同じ歴史なのですが、新型コロナのパンデミックが発生しなかった世界なので、2021年に盛んに動き回っています。
わかりやすく、世界線A、B、Cとすると、こんな感じです。
世界線というのは、歴史を戦に例え、1本1本の線が過去から未来に向かって伸びていくと仮定した場合、歴史のIFで分岐する1本、1本に相当するものです。
A.もともとおっさんが人間だったときの現代日本
・バブル崩壊による市場の冷え込みが若干早く来ます。
・リーマンショック後の極端な円高は発生しなかったか、長期化しなかった。
・塩の天動説イベントと、隣のビッグバンイベントが起きています。
・2019年の新型コロナパンデミックイベントがありません。
(新型コロナは発生したかもしれないけれど、『今年の風邪は重症化しやすい』
レベルで済まされている世界です。例年より感染症による死者は増えたかも
しれませんが、ロックダウン等の大規模なイベントは発生していません)
・2021年時点で原発は稼働している。
B.作中に主に出てくる現代日本
・2017年までの歴史は現実と完全一致しています。
・2019年の新型コロナパンデミックイベントがありません。
C.現実の世界
・完全史実通り。
・2019年に新型コロナパンデミックイベントが発生する。
Bは元々現実通りのつもりで書いていたのですが、おっさんや洋子さん達が生きていた歴史はAなので、Bは嘘歴史になっています。
おっさんが人間として生きていた歴史では、バブル崩壊が少々前倒しされています。
アレはバブル崩壊が悪いように言われますが、急激なバブルが発生したのが悪いのです。
そして、政権交代とリーマンショックのタイミングがズレているため、民主党時代の円高による家電メーカーの壊滅は起きていません。
家電メーカーは徐々に衰退するので結果的には大差ありませんが、雇用はある程度戻ります。
元々日本が世界の工場だった状態から、急激に中国製品が増えて日本製品が減りました。
ところが、この時期、中国が経済成長した結果、中国の人件費が上がり、国内回帰の流れがありました。
それが、円高による家電メーカー大打撃で、思い切り人が余ります。
極端な円高が進み、円高リスクの脅威度が急激に上がった。
あんな円高リスクがあったら、怖くて国内回帰できない。
あれのせいで国内回帰の流れが一気に止まった。
円高リスクがあるから国内回帰は危険という楔が打ち込まれた。
中国から撤退して、国内回帰……ではなく、中国から、他の国に移転した。
タイやインドネシア、ベトナムあたりがメジャーな移転先だったように記憶しています。
少々人件費が安くなったところで、国内には戻さない。
※他国はインフレしている中、日本だけインフレ無いので相対的に人件費は下がります。
労働者の観点からは、これが、あのときの円高の最大の負の効果でした。
一時的に円高で輸出企業が窮地に陥ったと言うだけでは済まず、後々まで響く大きな負債を残しました。
あれが無ければ、2020年代の人材不足がある程度緩和されるのです。
30年の就職氷河期が続いた結果、2020年代に定年迎える人が居なくなった後、残る人が足りないのです。
2020年代に定年を迎える人の数は大きくは変わりませんが、2010年頃に雇用がある程度回復すると、2020年代に定年になる人たちが去った後も会社に残る人の人数はけっこう変わるのです。
15年で40%の社員が減る……という状況が、15年で25%の社員が減るになると、けっこうダメージは変わる。
結果的に、2020年代の労働力不足の度合いが多少なりとも改善するのです。
家電メーカーは結局勢いを無くしますが、円高リスクがあると特に大企業は採用を絞りますから、円高リスクが表面化しなければ、雇用はある程度改善します。
実際、国内回帰を掲げていた企業が破綻したわけで、あれを見たら、工場の国内回帰を進めようとは思いません。
そして、そんなことをしている間に、2020年代に入ると、合理化は災害に弱いという当たり前の問題が表面化して、半導体の戦略物資化など、重要なものは国内である程度確保できるようにしましょうという流れに変わります。
結果的に、コロナやら戦時リスクが浮き彫りになってから、国内回帰が果たされます。
合理化……経済的な合理化にはリスクを高める効果もあるので、合理化と危機管理どちらを重視するかは、時代によって変化します。破綻が見えると逆方向に進む特性があり、今まで平和な時代が続いたので、数十年間合理化を進めた。
それが2020年頃になって危ないことが分かり、危機管理をしていきましょうという方向に舵が切られた。
何か問題が発生するまで、方針を変えるのは難しいという法則があるのですね。
その法則は仕方ないとして、タイミングが悪すぎる。
少子化で人材が不足した頃に、やっぱり合理化より危機管理を重視して国内で作りましょうなどと言い出す。
人材供給のピーク時に就職氷河期がはじまり、氷河期に余った労働力が再活用できない頃になってから、わざわざ人材不足を加速させるような方向に動く。
ここまで露骨に真逆を狙ってくると、何かの意思が働いているのではないかと疑いたくなりますが、私は、これをフラグのなせる業であると考えています。
団塊世代と、団塊Jr.(第二次ベビーブーム世代)のフラグ体質が凄いのです。
とはいえ、就職氷河期の影響は大きくなく、単純に人口増減に振り回される職種もあります。
一番大きな影響を受けるのは教員でしょう。
公立の小中学校が、『今年は人数多いから、入学制限します』と言って、学校行けない子が出たら困るので、少なくとも小中学校は全員受け入れる必要がある。
高校も、事実上ほぼ全員行くので、その後減るのが分かっていても受け入れできる体制を整える必要があった。
なので、遥か後の時代、2010年代の求人が多少改善しても、2020年代の教員不足は事前には改善できない。
第二次ベビーブーム世代に合わせて教員を増やす必要があった。だから増やした。
ところが、その時増やした教員が引退するまで、新しい教員は増やせない。
少なくとも公立はそうなります。
子供の数が減っているのに教員増やせない。だからといってリストラできない。
公務員はリストラできないのです。
天下りルート作ったら作ったで文句言われるわけで、一度増やしたら、定年まで減らせない。
それでも、他の業界の人材不足がもうちょっと緩くなれば、教員不足も今よりはマシになるはずなのですが。
元々おっさんが暮らした現代日本は、雇用という面からは、多少なりともマシな世界だったことになっています。
もちろんすべてが現実より良い世界なんてことは全く無くて、少なくとも国内の雇用はマシだった世界です。
以前も書いていますが、元々、おっさんは2021年に肺炎で亡くなる人です。
亡くなる直前、味覚が極度に弱ったことに気付きます。
ちょうど本作で味覚が無くなったことを書いた頃に、新型コロナで味覚が無くなるという話が重なるように出てきてしまってちょっと困りました。
私はBの世界線で書いていたのですが、現実世界では2019年末から新型コロナのパンデミックで2021年は自由に外出できません。飲食店の営業時間短縮や休業等が発生している期間に、そんなことには一つも触れず、作中で自由に飲み歩いていますのでパンデミックが起きていないことになります。
もともと2017年に2021年に49歳で亡くなる人の話を書いていたのですが、そこに新型コロナの流行が予定されていなかったためです。
なので、おっさんが元々生きた世界と、作中の21章からの現代日本と、現実の現代日本とは全部別物になってしまいました。
元は世界線AとBだけのつもりだったのに、Cが発生してしまっています。
もともとおっさんが亡くなった時に罹った肺炎は新型コロナかもしれません。
ただ、あの世界では外出制限やらは起きていません。
特に日本では、新型コロナで死者はたくさん出ているかもしれません。
それでも、特に最近流行っている感染症くらいの扱いしかされていません。
現実世界だと、日本は新型コロナの流行で死者数が例年より減った珍しい国なのです。
新型コロナで亡くなる人よりも、新型コロナ対策で、従来型肺炎による死者が減る効果の方が大きかった。
なので、中途半端に流行ると、『今年は例年より感染症による死者が多い』という結果になるだけで済んでしまうかもしれないと思って書いていました。
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”19-16.雨漏りと神様と横浜とラスボス(前編)”で、
俺は二次と三次の間の平和な時代で暮らした。
時限爆弾を抱えた平和だが、個人から見る日常生活はとても平和だった。
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2021年に死亡しているおっさんが、こう言ってました。
そして2022年2月にロシアがウクライナに侵攻しました。
これが、時限爆弾を抱えた平和の現実です。
当時、この時代に戦争なんて起きないと思っていた人が殆どだったと思います。
でも、そういうのはフラグなのです。
時限爆弾を抱えた平和なので、日々を大切に生きましょう。
今、”クソみたいな世の中”だと思っていても、後から見ると、かけがえの無い物であったりします。
無くしてはじめて実感できる幸せなんてものが存在します。
ほとんどの期間が平和でも、一時期平和ではない時代も訪れることがあります。
運が良ければ一生平和の中で生きることができる世代も居ると思いますが、(経済)成長だと思っているものが、ねずみ講と同じだったりするので、時々リセットしないと、ねずみ講が成立しないのです。
これは人間の基本的な特性で、今が貧しくても、頑張ればもっと裕福になれるという希望があれば、頑張って働くのです。逆に、既に裕福な人が、少しずつ貧しくなると、不満が出まくる。
なので、一律で、ドンと生活水準を下げて、そこから再スタートすると多くの人が幸せを感じて頑張って働く。
必要なのは現在の裕福さではなく、もっと良くなるという希望なのです。
余程のことが無い限り死なない程度の最低限が保証されていればよく、頑張れば裕福になれるという状態が人々が幸福を感じやすい状態なのです。
新しいゲームが始まった直後、まだ大きな差が開いていない状態が皆が幸せを感じやすい状態であると言えるかと思います。
そして、おっさんは夢と希望と聞くと、『トラック転生して、2代目が絶望を運んでくるさま』を思い浮かべます。
夢の無いお話ですね!
そんな夢のない話がここまで続いてきましたが、そろそろおっさんには異世界に行って欲しいと思っています。あと10万文字で異世界行け!と思うのですが、10万文字で行けと思っていると、だいたい50万文字くらいかかるのですよね。
今どきは展開が早いのが好まれる傾向があるようです。
アニメでも1話を長くして、キリの良いところまで見せて、視聴者を集めるのが流行っているようです。
昭和の時代もマクロスなんか初回に2話放送しています。なかりナウい感じになってきました。
でも短いのですよね。12話分しかないのに初回に2話分流してしまう。
昔は、銀河漂流バイファムとか、12話くらいじゃまだ、主人公が主人公メカで戦っていません。
いえ、昔はほとんどというわけではなく、初代ガンダムでも、1話で、『こいつ……動くぞ』とか言って主人公メカで戦うわけですが、バイファムは幼女のパンツ回とかそんなのが多くて、主人公メカはしばらく出てこないでパンツの話ばかりです。
なんか、パンツばかりで肝心な話が進まないって、どこかで聞いたことがありそうなパターンですね。
本作は安心です。1章から異世界ですからね!
まあ、バイファムも主人公が乗らないだけで、量産機なので1話から出て戦ってるんですけどね( ゜∀゜)・;’.、グハッ!!
そんな感じで、次章も通常運行予定です。
現在の投稿済み文字数 462万文字
未投稿文字数 75万文字
500万文字じゃ終わらないようですね! ぐはっ(エア吐血)




