今を知ろう
女性は母親であるようで、テキパキとオシメを変えてくれる。
恥ずかしいけど仕方ない。今は赤ちゃんなのだから。
ぐぅ〜
スッキリしたところでお腹が鳴り始める。
「ふふふ、むっくんたらお腹鳴らしちゃって」
ほっぺたをツンツンつつきながら笑う母。
こっ!これは!!
赤ちゃんの栄養源といえば母乳ではないか!!!
と思ったが全く興奮することはなかった。
ふかふかした感触と幸福感はあったもののやはり興奮するまではない。
特殊な性癖はないので問題はない。
がっかりなんかしてないよ‥‥‥
目の保養はできるもん‥‥‥
お腹もいっぱいになったところで現状を把握しよう。
体が赤ちゃんということは死んで生まれ変わったということ。
電球をはじめとする電化製品が見られないので電気は通ってなさそうだ。
言葉は理解出来るし日本語圏なのかもしれない。
名前は「むっくん」と呼ばれていたことから「む」から始まるのかな??
あれ?たいした情報がない。
まさか自分の名前すらわからないだと!!
生まれた時に光る玉を見た覚えがあるので魔法がある世界という可能性もある。
魔法があるなら異世界(?)に転生したかもしれないと思うと少しワクワクしてきた。
異世界といえば小説でおなじみの『鑑定』だろう!!!
早速試そう。ほらやろう。そらやそう。名前がわかるかもしれない!!
手を見ながら鑑定と念じてみる。
・・・・・・
あれ?何も起きない。
もっと自分に意識を集中しないといけないのかもしれない。
もう一回、もう一回、目を瞑り自分に集中して〜‥‥‥
何十回と試したができない。
声に出さないとできないのだろうか??
「あうえー!!(鑑定)・・・・・」
「むっくんどうしたの?寂しかったの???」
困り顔で抱きかかえて、背中をトントンと叩く母。
違うんだよママン。
ぐずってるんじゃないんだよ。
困ったっことに使えないんだよ鑑定が。
心地よいリズムで眠気が襲いかかる。
小説では生まれてすぐスキルの練習できてたのにと恨めしげに眠りについた。




