風と水、そして茜色の路をゆく ——心の筆で描く三つの景色
日々の喧騒から少し離れて、ふと足を止めるとき、目の前の景色が歌い出すことがあります。
今回は、私の心に浮かんだ三つの情景を、短い詩に乗せてお届けします。
まずは、身近な川べりの、優しく愛らしい一瞬から。
「川風に 銀の綿穂が うたを詠む」
秋の野原や水辺で見かける、ふわふわとした草の綿毛。それが川風に揺れる姿は、まるで小さな妖精たちが集まって、楽しげにおしゃべりをしたり、歌を詠み合ったりしているように見えます。風が通り抜けるたびに、かすかな歌声が聞こえてくるようです。
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続いては、視線を少し上げて、どっしりと構える自然の雄大さに目を向けてみましょう。
「雲背おい お山のかたち 映す河」
湧き立つ白い雲をその背中に背負った、堂々たる山の姿。そのすべてを静かに、鏡のように映し出す清らかな河の水面。動かない山と、流れ続ける河。その対比の中に、時間が止まったかのような静寂と、深い心地よさが広がります。
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最後は、一日の終わり。旅情をそそる、夕暮れの海の景色です。
「茜くれ 鴎が送る 佐渡の路」
日が沈み、空も海もじわーっと優しい茜色に染まる時間。切なさが満ちていく海原を、船が進んでいきます。その後ろを、まるで「気をつけて行きなよ」と見送るように追ってくるカモメたち。その視線の先には、薄暗い影となって浮かび上がる佐渡ヶ島への路が続いています。
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言葉をひとつ選ぶたびに、景色の光や温度がガラリと変わる。
そんな言葉の妙を楽しみながら、今日もまた、心の景色を紡いでおります。
みなさんの目には、どんな情景が映りましたでしょうか。




