第7話 お前がどれだけ強くなったか見てやる
7月15日夜8時
俺はじっちゃんと公園に散歩に来ていた。
「で、久しぶりにやるの?」
「ああ、そうじゃ。お前がどれだけ強くなったか見てやる」
そう言いながら、周囲に人がいないことを確認する。
そして、一枚の札を取り出し霊力を加える。
『シャン』という音がしたかと思うと周囲が青白く見える。
「さて、結界も張ったし、始めるかの」
結界――修行する場所や道場に魔の障碍が入らないようにするために張る物。
この種類の結界は密教の類の結界で、人の侵入を妨げる。と言うか、普通の人は見ることも触
ることも入ることも出来なくなっている。そして、人はその事に何の疑問も持たない。
「まず、勇から攻撃してみよ」
「わかった。じゃあ行くよ」
勇はペンダント・・・青を出して、霊力を込める。
「我と契約せしものその力をもって武器として具現せよ」
そして、青は長刀になる。
「青。今日はじっちゃんとの訓練。自分の力を試したいからアドバイスは止めてね」
『分かったです。がんばれです』
「準備は整った?」
「もうとっくに」
「じゃあ行くよ」
勇はじっちゃんに向かって走り出す。
近くに寄ったら長刀を横薙ぎに振るう。しかし、じっちゃんは屈んで避ける。
屈んだじっちゃんに長刀の柄で叩こうとするが、コレはじっちゃんの武器・・・天叢雲剣(あ
まのむらくものつるぎ)・・・通称草薙の剣で受け止められる。
ここで一たん間をあける。そして、近づき、突きを振るう。コレも簡単に避けてしまう。
それから連げきを加える。突く、斬る、殴る、突く、突く、払う、斬る・・・ずっと攻撃を加
えるが、一向に当たらない。
「では、こちらも行くぞ!!」
じっちゃんの攻撃がくる。じっちゃんは俺に俺の倍以上の速さで間合いを詰める。
そして、縦に切りつける。
俺は反応しきれず、柄で受けるので精一杯だった。
『ガアン』と大きい音が鳴り響く。
よろめきそうになった俺は式を使うために霊力を練る。
式に札を使う場合は余裕があるときや、霊力の消費を抑えたい場合で、対人戦や邪以上の奴と
戦う時は使わない事が普通だ。
大体、札を使うと札に入れていた霊力のおかげでそのとき使う霊力は抑えられるのだ。
作るのがめんどくさいが、札は零番・一番・二番・・・・などと分けなくても発動した瞬間に
最終的に行いたい式を出すことも出来る。例えば、札の発動のみで青式零番→二番→十番など
がある。
そして、一つ付け加えると、式は零番から十一番まであるがこれは基本式と呼ばれ、これを自
分独自に応用して変えることも出来る。
そして、式を発動する。
「青式零番!」
式によって水を精製する。前回の戦闘の5倍ほどの水を作る。
「青式二番!」
水を自分の周りに集める。この式を使いながらも水を精製し続ける。
「青式十番!!」
その水によって自分を中心に津波が起きる。
「ほう、もうこの式が使えるようになったか。成長したのだな~」
じっちゃんは、一息置き「じゃがこれで勝てるほどわしは弱くないぞ」と言った。
結界の中は水に包まれている。式を使った本人のところ以外は。




