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陰陽師のしごと  作者: 遼東
肝試し
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56/56

第56話 桁外れだ・・

短いです

すいません。


駅上空 薫


現在私は邪神と戦っている。

邪神はまだ成り立てのようで、霊力をうまく使いきれていないどころか、一つの技での霊力の消費が著しく多い。


ただし、相手は邪神。人間よりも霊力の限界ははるかに高い。

そんな基礎知識は陰陽師養成期間一年目のカリキュラムでおこなう座学で習う。


ただ、


(桁外れだ・・)


まるで、そこ無しの沼のように、使った分の霊力が重鎮されて行く。


(たしか、このタイプは身体の中に核があって、そこに一時的に霊力を貯める事で急激な消費を防ぐ特徴の奴だな。核の破壊か霊力の全消費を促がすかの二つしか方法は無いか)


霊力の全消費は詰まる所耐久レース。しかも、人間と邪神では子供とマラソンランナー程の差のレースだ。まず勝ち目は無い。かといって、核の破壊の方が簡単かと言われたらそんな訳でもない。邪神は実態を持たない故体内の物を自由に動かす事ができる。攻撃のルートを知られてしまえば身体で受けても、核だけはよける事ができる。


対邪神時の対抗手段の取捨選択は容易ではない。

援軍の見込みがあるのであれば耐久レース、見込みが無いのであれば核の破壊が一般的だが、今回は戦闘中にもかかわらず、わけのわからない術を『邪気』で練っている。


邪神の主な術の構成手段は人間と同じ霊力だが、時たま自分の発する邪気で構成する事がある。

この場合、術はその邪神の怨念の種類の平均をとった物と一致する性質を持つ物となる。


例えば破壊の怨念と復讐の怨念が3:1の割合で含まれる邪神であれば確定された物への攻撃では無く、所かまわず破壊する術となるのだ。



現時点、相手の邪神の纏う怨念の種類や割合は引き出せないため、何が出て来るか分からないし、また、たとえ分かっていても対抗できる術式の構成は俺には無理だ。


(術練るのを妨害するしかないな・・)


幸い、邪気で練る術式は霊力で練る物の数十倍時間が掛かる。邪気では術やエネルギーへの変換効率が極端に低いためである。無意識下での邪気の放出による術式は邪神の持つ性質であるためタイムラグ一切無しで発動が可能だが、意識下では邪神であっても自己の邪気の操作は、自らの存在の根源を一部削り取って発動するわけであるから多くの集中力と膨大な時間が掛かる。


(何とかして、核が見えるまで表面を削り取らないとな・・)


これもまた時間の掛かる作業であるが援軍が来るまでじっくり攻め続けて行かなければならない。


たった少しの辛抱だ。


そう自分に言い聞かせ、戦闘での傷が痛む中立ち上がり、大鎌に霊術を仕込ませ邪神に飛び掛る。






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