第49話 使えない物は捨てるだろ!?
―――とある山 輝明
俺は拓也と二人で勇達の歩く山道から少し外れた、木の生い茂った所をあるいてる。視界も開けておらず実際の所相手を脅かす回数よりも、時々見つける古い祠や怖い顔した地蔵様に怖がる回数の方が多い始末。
失敗している感が拭えない・・・。
「なあ、この脅かすのって成功してんのか?さっきから気付かれまいと歩いてるときにミスって枝踏んだりしてるだけじゃないか」
主に拓也が踏んでいる。
回数比にして15:1くらいの差がある。
「だ、大丈夫だ。大成功中だ」
汗をたらしながら答えるその顔は全く説得力が無かった。
「まあ、祝詞さんが盛大に驚いてくれたおかげで気付かれずに済んだから別に問題は無いんだけどさ。友Cよこれからどうするんだ?」
実際驚かせるったってやれる事が少なすぎる。
定番にお札とかはっても祝詞さん意外には気付かれそうだし・・・。
「ああ、実はさ、俺黄リン持ってんだよね」
「何で!!?」
黄リンなんて有毒の物質、一高校生の拓也がそんな物持ってんのか・・・。
「化学室からくすねたのさ!!」
こいつらの学校の警備の甘さが露呈しているな!!
「ふざけんな!!この危険人物!!黄リンって何なのか知ってんのか!!?」
「もち知らんよ!」
「・・・・とにかくそれは使うな。有毒だ。燃える。水に入れとけ」
「え?何で水に?・・・それ絶対?」
何故か顔を青くしながら汗たらして聞いてくる。もしやと思って拓也を見る。
まあ、予想通りではあったんだが、黄リンは水の中から取り出されていた。しかも、無造作に地面に投げられてる。
「・・この馬鹿やろう」
「なんで!!使えない物は捨てるだろ!?」
「空気に触れると自然発火するんだよ!!!てか、そんな理由ですぐ捨てるな!」
黄リンが燃え始めた頃俺達はそこから逃げ出した。




